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- 本 ・本 (260ページ)
- / ISBN・EAN: 9784275021571
作品紹介・あらすじ
カナダ文学としてモンゴメリの作品を原書講読してきた著者の研究の成果の一端をまとめたもの。
感想・レビュー・書評
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ノートルダム清心女子大学の赤松先生の新しいご著書が出ると知り、とても楽しみにしていた。
アンシリーズもエミリーシリーズも読破しているが、研究となるとどのようなことが言及されるのか、とても興味深く読み進めた。
わたしが一番興味深く読んだのはマリラの章とミス・コーネリアの章である。
マリラの章はなんだか読んでいて胸が熱くなった。忘れていた笑いを取り戻すことによって、人や物に対する理解を深めていく。この真理を身をもって実感していったマシュウに劣らずある意味不器用なマリラの心が感じられる章でなんだか涙が出そうになってしまった。
それから村岡花子さんが翻訳しなかったマシュウが亡くなった夜のマリラとアンの交流の部分についての赤松先生の考察は、わたしが感じていたことそのもので味方を得たりな気持ちになった。
ミス・コーネリアはわたしの大好きなキャラクターだが、あまり語られているものを見ることは少ないので、貴重だ、これは! とありがたいとさえ思ったのだった。
細かく言えばもっと語りたいことはあるけれど、とにかく全体から感じるのは赤松先生ご自身のモンゴメリ愛である。「赤毛のアン」好きとしては読んでいてとても仕合わせな気持ちになる本である。
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