完本 管絃楽法

著者 :
  • 音楽之友社
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レビュー : 3
  • Amazon.co.jp ・本 (528ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784276106833

作品紹介・あらすじ

第一編には、管絃楽の全般的性能に関する基礎的な概論、第二編には管絃楽を構成する個々の楽器の性能、即ち楽器各論が述べられる。楽器相互間の連関性と其の共同効果に関しては、三編に述べられる。

感想・レビュー・書評

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  •  日本を代表する作曲家、伊福部昭(1914-2006)による管弦楽法の事典。

     一般的に、こうしたタイトルの書籍の中身は「楽器法」に終始し、最後の方に申し訳程度に合奏について書かれているのが常。それに対して本書は、第3編(かつての下巻)で、「管弦楽の共同効果」として、楽器間で起る様々な現象や特性について書かれている。
     各章とも、その内容は高度で、高度な作曲技法を学ぶものが本書の対象となるはずである。

     日本で、もっとも多く読まれている管弦楽法の書籍はウォルター・ピストンのものであろう。それと比べて、圧倒的な分量と、やはり、第3編が特徴となる。また、最近、再出版されたリムスキー(1912)やベルリオーズ=シュトラウス(1844)のものは、時代的に古いか、地域的に譜例が全くなじみのないものが多い。本書の譜例には、もっとも後発なだけに、近代・現代作曲家のものが多い。

     今回、新装版出版にあたり、弟子達も加わり全面的に見直され、2分冊を1冊として装丁している。旧版での活字も新しい活字に置き換えられ、読みやすくなっている。

     難点は、とにかく価格。2万5千円!
    辞書としての機能はあるが、やはり、作曲専門の学生は熟読する必要もあるので、人生のどこかで決断を迫られる1冊。

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著者プロフィール

1914年、北海道生まれ。作曲家。独学で作曲をはじめ、道庁に勤務するかたわらオーケストラ「日本狂詩曲」を発表し、以後、アイヌなどの民族音楽をとりいれた作風を展開。1946年からは東京音楽学校(現・東京藝術大学)で教鞭をとり、芥川也寸志らを指導した。管弦楽曲や器楽曲にとどまらず、映画「ゴジラ」「ビルマの竪琴」などの劇中音楽でも知られている。2006年没。

「2016年 『音楽入門 』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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