交響曲の聴きどころ (オルフェ・ライブラリー)

  • 音楽之友社 (2010年11月25日発売)
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  • 本 ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784276371064

作品紹介・あらすじ

『レコード芸術』誌の交響曲月評を担当した著者による、作曲家ならではの詳細な解説と分析による「交響曲の聴きどころ」。本書は既刊の『音楽の聴きどころ―交響曲』に、古今の名交響曲の解説を書き下ろした「交響曲10題」を加えた増補改訂版である。
第1章ではベートーヴェン、シューベルト、ブルックナー、ドヴォルザーク、マーラーの《交響曲第9番》を例に楽章ごとに「しくみ」を分析・解説、第2章ではフルトヴェングラーの残した8種類の《運命》の演奏比較、また第3章ではマーラーの《大地の歌》の詳細解説など、交響曲を知るための重要な視点が詳しく説かれている。今回改訂にあたり新たに10名の作曲家の名曲を加え、その作品・作曲家の「特徴」と「聴きどころ」を解説しており、より多彩な交響曲読本としての登場です。10作品はモーツァルト《ジュピター》、ハイドン《ロンドン》、メンデルスゾーン《イタリア》、ブラームス《第1番》、シューマン《ライン》、ベルリオーズ《幻想》、ビゼー《第1番》、フランク《ニ短調》、チャイコフスキー《悲愴》、ラロ《スペイン交響曲》。

感想・レビュー・書評

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  • 初心者向けじゃなくね?

    もっと平易に交響曲の用語を説明する書籍だと思ったが大きな間違いである。かなり予備知識を必要とするようだ。オケの基本的な編成や歴史というよりもかなり音楽的な構成の開設に終始している。一通り交響曲の知識を持っていなければ楽しむことは難しいほんとなっている。

  • 序章については何とか理解できたのだが、本章の内容は十分に理解できるレベルではなかった。読むのを止めようとも思ったが、とりあえず分かる部分だけ分かればいいかと第一章を読み進めた。同時に解説されている交響曲も効いてみた。すると、今まで聴いただけでは理解できなかった楽曲が、読んだだけでは理解できなった文章の内容が、それぞれ、何となくだが、分かったような気がしてきた。「音楽の聴き方」にあった楽曲の構造を考えながら聴くという聴き方なのか。「読むこと」と「聴くこと」を同時に、並列的に行うことは楽曲理解の近道なのかもしれない。聴くだけでなく、(関連する本を)読むことも大事なことであることが分かった。

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著者プロフィール

東京音楽学校(現東京藝術大学)作曲科卒業。黛敏郎、入野義朗、柴田南雄らと20世紀音楽研究所を組織し、1953年エリザベート王妃国際音楽コンクール作曲部門に第7位、日本人として初の入賞。1957年から65年にかけて軽井沢、東京、大阪等で移動現代音楽祭を開催、十二音音楽、電子音楽等をいち早く取り入れ、60年代から尺八を中心に各種邦楽器の曲やオーケストラと邦楽器を組み合わせた独自のジャンルを開拓、国際的評価を得た。80年代には積極的に音楽評論活動を行い、日本アルバン・ベルク協会を設立、初代会長を務めた。90年代には埼玉県芸術文化振興財団理事長兼芸術監督としてホール企画を推進、2005年からは鎌倉に転じて長年のテーマであるベートーヴェン・ピアノ・ソナタ全曲の分析的研究を行い、音楽之友社からの《ベートーヴェン・ピアノ・ソナタ研究》(全3巻、2010年完成)に結実させた。その後はその手法で、かつてISCM国際現代音楽祭に入選し、レジデンツ・コンポーザーとしてバーデン・バーテンのブラームス・ハウスに滞在したゆかりのブラームスのオーケストラ作品の研究に集中、書き上げた後、逝去された。


「2013年 『ブラームスの協奏曲と交響曲』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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