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- Amazon.co.jp ・本 (44ページ)
- / ISBN・EAN: 9784276546950
作品紹介・あらすじ
谷川俊太郎の詩集『こころ』から、東日本大震災後に発表された詩をテキストにして編まれた無伴奏混声合唱曲集。震災は人々の人生に何らかのインパクトを与えた一つの転換点であり、その後の様々な創作活動にも大きな影響を与えてきた。現在進行形ともいえる状況の中で葛藤を抱きつつも、委嘱者の学生らと共に「この合唱作品を創り上げたい」と思いながら作曲された。収録曲は次の4曲。
Ⅰ.「言葉」嘆き、怒り、悲しみ、何とも名付けられない感情を表したヴォカリーズを経て、言葉は「発芽」する。流され、壊れそうにながら、新たに立ち上がる「意味」。崩壊と再生のプロセスを音像で表現した章。
Ⅱ.「絶望」絶望から希望への変容。h mollからH durへの展開。音群の交錯からホモフォニーへの収斂。
Ⅲ.「遠くへ」前章終結部のH durを受けてのFis dur。ひろやかに、威厳をもって。「希望よりも遠く/絶望をはるかに超えた/遠くへ」……前章を経て歌われる「絶望」の語は、むしろ「希望」よりも生の実感を伴った力強い響きとして出現する。
Ⅳ.「そのあと」静かに、自己内部へと着地する終章。旋法による祈り、魂の鎮め。