- Amazon.co.jp ・本 (358ページ)
- / ISBN・EAN: 9784286184920
感想・レビュー・書評
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死がわかるとき、何を求めるだろう、誰と時を過ごしたいだろう、それも無いのかも。生きていることがあたりまえなら、死も必ず、でも、そのことと向き合ってはいない。相手がいるとき、死への抵抗は大きくなるのかな、それも、まだ想像の中で、及ばない。
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諦めを知ることが唯一の救いと自分に言い聞かすしかない茉莉。同様の境遇であったであろう著者の小坂さんの思いのような気がして心が痛い。
読み進めるのが辛い本だった。本の中にのめり込まないように、少し読んだら自分の現実に戻って足元を確認して、覚悟ができたらまた少し読む。その繰り返しだった。
ありがとう
ごめんね
好きです
を言いたい人は誰か。自分の身に置いても考えてしまった。
幸せを感じれば感じるほど死の恐怖がが増してくる。こんな辛いことがあるだろうか。和人とのボード旅行なんか普通だったら幸せで埋め尽くされるはずなのに、それが辛いなんて。
自分の何かが削られながら読み終えた気がする。 -
タイトルから見事に裏切られました。(いい意味で)この作品は不治の病を患った小坂さん自身の心の叫びであったからです。ヒロインの茉莉は小坂さんそのものなのかもしれないと思います。
余命が10年、それもハタチにしてそれを知ることってどれほどのことなのか見当もつきません。
ある人は就職、ある人は育児、またある人は結婚に大恋愛、様々なことに出会い日々を生きている。最もリア充な時期。
それら全てを諦めざる得ない。人と違ってしまったことの悲しみ。なった人じゃないとわからない。そんなことがたくさん綴られていたように思います。
夢破れ、違った道を進まなければならなかった遠い日、冷たい涙が止めどなく溢れては落ちた日々のことを私は思い出しました。本気で打ち込んだからこそ、悲しいのかどうかもわからず涙だけが後から後から流れ出てくる。こんな経験は一度きりです。忘れていたそんな痛みを思い出しました。
周りはどんどん先に進んでいってしまう。
自分は取り残されていく。
ヒロインの茉莉はどれほどの悲しみを胸引き裂かれる思いを味わったことだろうと思いました。
小坂さんのリアルな気持ちがあふれでているものだから、涙も度々溢れだしてしまいました。
でもたくさんの人との関わりの中で毎日を輝かせようとする茉莉を応援していまい、涙し、よかったねと感情移入してしまいました。
読書して泣けたのは何十年ぶりだろうか。
(漫画は結構泣けるのですが)
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ごめんなさい!
侮っていました。
どうせ、男女の恋愛ストーリで彼女が余命宣告されて死んでいっちゃうストーリでしょ!
って思っていたら、全く違っていました。
主人公、茉莉の覚悟と生き様を見せられた物語でした。
心に刺さりました。
さらに、本書は作者の小坂流加さんの実話をもとにした物語ということで、尚の事今生きてるこの瞬間を大切にしたいと思えました。
生と死に向き合える物語。
さらに
ありがとう、ごめんね、好きです
を確実に伝えて生きてきたい。
映画も見てみたい!
小坂流加さんのご冥福をお祈りします。-
マメムさん
コメントありがとうございます。
早速、図書館に予約入れました。
借りて読めたらまたレビュー書きますね。マメムさん
コメントありがとうございます。
早速、図書館に予約入れました。
借りて読めたらまたレビュー書きますね。2023/04/09 -
masatoさん、お返事ありがとうございます♪
行動が早いですね(笑)
感想、楽しみにしています♪masatoさん、お返事ありがとうございます♪
行動が早いですね(笑)
感想、楽しみにしています♪2023/04/09 -
2023/04/23
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インパクトあるタイトルに妄想が止まりませんでした。
誰しも生まれた瞬間から、平均余命が付与され、カウントダウンが始まります。今、私の場合だと平均余命はあと二十数年くらい?宣告されたわけではなく単に「平均」なので、これまで意識することもなく生きてきました。
そこそこ長い10年という余命をどう生きるのか、大変興味深く読みました。10年あればがんばったら子どもを生んで、小学校入学まではいけると、思ったりしました。
主人公の茉莉(まつり)さん、二十歳のとき難病発症、入院。その時、医師から10年を超えて生きた人はいない、と余命宣告。2年後退院。医師から働くことを止められて、好きなこと、好きな人を見つけ、できる範囲で続けます。そして決断。
読みながら、食事制限、行動制限があるのはわかるけど、もっと焦って急いだほうが良いんじゃない?と思えました。だから別の意味で衝撃でした。
しかし、読み終わってから振り返ると、茉莉さん、特別なことはしていないかもしれませんが、素晴らしい人生と、讃えたい気持ちになります。
ビジネス、人生訓系の本にも命や時間の大切さは書いてあります。でも小説だと心への染み込み方が全然違いますね。涙でじんわり脳に染み込みます。
だから、空を見上げると「余命」の文字がじんわり浮かんできます(幻覚)。
私が、茉莉さんから学んだのは普通で当たり前のことです。自分と愛する人を大切にする、好きなとこを見つけ続ける、季節・旬・行事と計画?を大切にする。
それと、自分の余命意識が足りないとも思いました(ふざけてないです!)。4(死)の付く日は4分間、嫁ではなく自分の「余命」視点でどう生きるか、死をどう迎えるか考えようと思います。
自分の感想を読み返すと、自分のこと書きたいだけですねぇ。-
2024/05/11
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うたえながさん こんばんは
コメントありがとうございます
著者の小坂さんも、茉莉さんと同じご病気だったとか。ご自身とお仲間の思いが込められ...うたえながさん こんばんは
コメントありがとうございます
著者の小坂さんも、茉莉さんと同じご病気だったとか。ご自身とお仲間の思いが込められていますね。2024/05/11
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長らく積読にしていた本作ですが、少し気分転換がてらに本作を手に取ることにしました。実は私、こういう闘病系のお話を読むと、すぐ泣いちゃうのであまり読まないようにしていたのですが、まぁ久しぶりに読むと心が浄化された感じがしました。
物語としては、余命10年と深刻された主人公が懸命に自分のやりたいことをやる中で同窓会で出会った男性と恋に落ちるストーリー。
割とこういう闘病系のお話しとしては定番なストーリーかと思いましたが、作者自体が病気で苦しんでいるからこそ、主人公の手記はすごく重みを感じました。個人的には、死を覚悟した主人公の心が恋人の存在によって溶かされていく過程がお気に入りであるとともに、そんな主人公の下した決断がすごく心に残りました。 -
専ら、ミステリーや自己啓発本、カルチャーの本を最近は読んでいたので、久し振りに心揺さぶられる作品を読めました。
余命10年となってからの一人の女性の生き様のお話です。
主人公が誰よりも辛い状況なのに、常に周りの人のことを想う姿が、健気で、今にも破裂しそうな風船にも見え、壊れてしまわないかと、心配になります。
最愛の人に死の最後まで自分の近くにいてほしいか。それとも、死ぬまでの過程は見られたくないし、次の道に真っ直ぐと進んでほしいか。
究極の二択ですね。そして、どちらを選んでも後悔は必ずありそう。
自分が死んでしまったとしても、自分の兄弟や甥、姪、友達など繋がりがある人が生きているなら、自分はこの世界から完全に消え去るわけではない。そして、そんな自分も今はいない人からの繋がりを持って生きている。この考え方が好きです。
ラストは、涙、涙、涙。
いい作品に出会えました。-
コメントありがとうございます。
是非、近々読みたいと思います。
おすすめしてもらい、嬉しいです。コメントありがとうございます。
是非、近々読みたいと思います。
おすすめしてもらい、嬉しいです。2023/11/26 -
オミさん、お返事ありがとうございます。
本作の映画も感動的でしたので合わせてオススメしておきますね^_^オミさん、お返事ありがとうございます。
本作の映画も感動的でしたので合わせてオススメしておきますね^_^2023/11/26 -
2023/11/26
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この本を読んで、感想は
泣けた、感動した、面白い、つまらない
って感想は無かったです
小坂さんの生きざまと言うか…
【生】の難しさ【死】との向き合い方を考えさせられた
個人的には、この登場人物達と一緒に看取った
そんな感覚でした
小坂さんを調べたら自分と同じ78~79年生まれで亡くなったのが自分の誕生日の数日後だった
距離感も勝手に縮まって感じ…色々考えさせられました。
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茉莉は、20歳の時、数万人に一人という不治の病で、余命10年と告知される。
ありがとう
ごめんね
好きです
後悔を残さぬ為に「ごめんね」を伝えに、小学校時代の同級生を訪ねて、そこで、和人と出会う。
「死にたくない」それを求めないよう、ひたすら生きてきた茉莉だったが…。
これ以上は、辛くて、あらすじも、感想も、
書くことは、できない・・。 -
余命10年…タイトルからして
死ぬことがわかっていながら読み進めていくことすら辛い気分になった。
愛してるのに死の準備を始めなくては…
愛してるのに死の準備はできた…
切なすぎます…