余命10年 (文芸社文庫NEO)

著者 :
  • 文芸社
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本棚登録 : 1697
レビュー : 163
  • Amazon.co.jp ・本 (358ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784286184920

感想・レビュー・書評

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  • ブクログ大賞にノミネートされていたし、よそのサイトでも取り上げられていたので読んでみました。

    作者の方もご病気で亡くなられているんですね。
    フィクションという事だけど、やはり作者の方の思いと茉莉ちゃんの思いを重ねて読んでしまいます。

    茉莉ちゃん、強いよ。きっと弱い心を壊さないように強くしなきゃいけなかったんだろうけど。
    和人くんも切ないね。好きなのに結婚できないってなったら、どうしていいかわからないよね。

    和人くんだけじゃなく、茉莉ちゃんには素敵なお友達もいて本当に良かった。
    悲しいけど、素敵なお話でした。

  • 死ぬ前って、もっとワガママできると思ってた。
    二十歳の茉莉は、数万人に一人という不治の病にたおれ、余命は10年であることを知る。笑顔でいなければ、周りが追いつめられる。何かをはじめても志半ばで諦めなくてはならない。未来に対する諦めから、死への恐怖は薄れ、淡々とした日々を過ごしていく。そして、何となくはじめた趣味に情熱を注ぎ、恋はしないと心に決める茉莉だったが…。衝撃のタイトル。衝撃の結末。涙よりせつないラブストーリー。

  • 25歳じゃ誰も同情してくれない。とっくに大人と呼ばれる年齢で、無限にあったはずの選択肢はいつの間にか数えるほどしか無くなっている、その中からここ先の生きる道を自分自身で選択するしかないのだ。

    後悔ではないけれど正解でもない。でも、人生はそういう選択と答えの積み重ねでできていく。



    他の方のレビューで気づいたが、筆者のプロフィールを見て非常に驚いた。

  • 前半もなかなか面白かったけれど、後半、茉莉ちゃんの決意と葛藤とで涙が止まらない…。
    ちょっと舐めてました。
    近頃、大切な家族を一人見送ったことも思い出して涙。
    生きること、時間のあることが贅沢に感じさせられた。

    実際に作者も執筆後に亡くなっているのは、同じ病だったからだったのでしょうか。
    病床中の描写がとにかくリアルで、辛かった。
    もしもそうだったならとんな気持ちで書いていたのかと思うと胸が詰まる。

    主人公茉莉の日常は、淡々と過ぎていきます。
    余命がわかっているからこそ、1日1日を大切に、というよりも、死ぬ時期が決まっているからこその苛立ち、焦燥が描かれています。時間のなさ、生きてあげられない辛さ、一つ一つの思いがトゲのように刺さってきました。
    そして社会から切り離されたような気持ちになる…、そこに焦燥があり、つい周りを妬んでしまう描写がリアルに描かれます。

    辛い描写も所々ありますが、基本的には日常を描いたものです。
    日常の積み重ねの中で人を好きになり、恋の楽しさ、喜び、ときめきもあって、とても微笑ましい場面もあります。日常を大切に描いているので、ラストまで読むと、その一つ一つの場面が愛おしくなる。

    洋服作りや漫画の製作など、自分のしたいことも楽しんでいる描写があるので、あるところまではさほど重いとも思わないで読み進めることができました。

    死に向かう描写がリアルになるほど重くなり、死を知らない人に想像のつかない孤独と苦しみが描かれていきます。
    こういう系統には慣れたと思っていましたが…。
    感情の流れが激しく揺れる描写に、涙が溢れてきて止められなくなりました。電車で読みきらなくてよかった…。
    茉莉ちゃんが普通の優しい女の子だからこそ、とても切なかった。

    気持ちが落ち着かないまま、この文章を書きました。なんでもない日常、大好きな人の笑顔がそばにあること、美味しいものが食べられること、夢に向かって進める時間があること、自分を大切にしたいと思いました。
    亡くなった作者の残したこの一冊、私にとって大切な一冊になりました。

  • 二十歳の茉莉は、数万人に一人という不治の病にかかり、余命10年の宣告を受ける。

    なぜ?なんで私が?

    そんな中でも茉莉は大切な人のため、そして何よも自分のために10年間を懸命に生きた。

    そんな茉莉の苦悩と葛藤、喜びと悲しみ、何を考え、何を思い、どう生きたのか。

    そして語られた切ない恋の物語。

    人生最後の10年間、あなたならどう生きたいと思いますか?

    説明
    内容紹介
    死ぬ前って、もっとワガママできると思ってた。
    二十歳の茉莉は、数万人に一人という不治の病にかかり、余命が10年であることを知る。
    笑顔でいなければ周りが追いつめられる。
    何かをはじめても志半ばで諦めなくてはならない。
    未来に対する諦めから死への恐怖は薄れ、淡々とした日々を過ごしていく。
    そして、何となくはじめた趣味に情熱を注ぎ、恋はしないと心に決める茉莉だったが……。
    衝撃の結末、涙よりせつないラブストーリー。

    「死ぬ準備はできた。だからあとは精一杯生きてみるよ」
    出版社からのコメント
    ★2020年2月現在、 35万部突破!!

    ★第6回静岡書店大賞 映像化したい文庫部門 大賞受賞!!(実行委主催 静岡新聞社/共催 静岡放送)

    ★SNSでも大反響の、いまいちばん泣ける恋愛小説。

    ★『余命10年』 のプロモーション映像ができました! (外部サイト:YouTube)

    内容(「BOOK」データベースより)
    20歳の茉莉は、数万人に一人という不治の病にかかり、余命が10年であることを知る。笑顔でいなければ周りが追いつめられる。何かをはじめても志半ばで諦めなくてはならない。未来に対する諦めから死への恐怖は薄れ、淡々とした日々を過ごしていく。そして、何となくはじめた趣味に情熱を注ぎ、恋はしないと心に決める茉莉だったが……。涙よりせつないラブストーリー。
    著者について
    7月4日生まれ。
    静岡県出身。
    第3回講談社ティーンズハート大賞で期待賞を受賞。
    本作の編集が終わった直後、病状が悪化。
    刊行を待つことなく、2017年2月逝去。

  • ずっと読みたいと思っていた。忘れかけていた時に中古で見つけた。
    遺伝か…。やるせない気持ちになった。「余命10年」…なんて残酷な宣告なんだろう。両親は何ともなくって姉も発症しない。祖母から突然バトンが渡される隔世遺伝。これほど理不尽で納得いかないことが他にあるだろうか。共感する部分が多すぎた。遺伝する疾患というのは本当に何とも言えないつらさがある。

    病状が悪化しないとか、一筋の光があるんじゃないかと祈るような気持ちで読んだ。
    抑えて心情はあまり綴られていないぶん、覚悟を決めて書いているんだなぁ…と伝わってきてつらかった。身を削って執筆しているのが、茉莉と重なって見えてしまう。茉莉という名のお祭り(本当はマツリカの茉莉なのに…)、こういう細かいところまで苦しくて涙が出てきてしまった。

    2018年積読本消化34冊目。

  • タイトルと表紙の絵に魅かれて書店にて購入。

    普段は全く恋愛小説など読まないので、他の小説と比較することは難しいが、
    主人公の茉莉の心理描写が非常に優れていると思った。
    少なくとも、この手の本にありがちな「難病だけど、明るく前向きに頑張ります!」という単純なものではない。

    残された時間の中で茉莉が何を選択し、何を切り捨てていくのか、目が離せなくなる。
    和人への想い、友人との距離感、病や死に対する恐怖が刻々と変化していく様子が、ストレートな言葉で語られていく。

    個人的には、死期が迫った茉莉が、(かつて自分も同じ立場であった)凛子に対して嫉妬の感情を抱く場面は、
    著者のリアルな心情が見えたような気がして心苦しくなった。

  • インスタのストーリーで”あと10年しか生きられないとしたら、あなたはなにをしますか。”
    というフレーズを見て引き込まれたのが出会い。その後本屋で見つけて即購入。

    余命10年って結構長いんじゃない?やりたいことできんじゃない?って読む前は思っていた。
    でも読んでみると変わってくる。
    周りと自分との差、嫉妬に、自分の醜さに自己嫌悪する日々。結局自分との闘いなんだな、と。
    何もかもその一瞬を楽しむ、飛ぶ鳥跡を濁さずの生き方から人を愛し、自分の人生に意味をもたせる生き方へ。
    茉莉の決断と、最期の呟きに胸が締め付けられる。茉莉の強さと、切なさに言葉が出なかった。

    わたしは余命が10年しかなかったらどうするかな。
    結婚して子どももうみたい。若いうちに残していくのは可哀想かな。
    海外旅行を存分に楽しむかな。
    それとも、今ある当たり前の日々を尊く感じて、日常を過ごすのかな。
    人は誰しも最後、となると今まで見られなかったくらいの力を発揮する。
    それと同じで、10年だからやる。
    のではなく、残りあとどれくらいかわからないから
    今できることを最大限にやる生き方にしていきたい。
    自分のこれからの人生、ストーリーを考えるきっかけになった。
    読み終わったあとは、長いため息をひとつ。
    当たり前に健康で、当たり前に家族がいて、
    そんな当たり前はなくさないとわからない。
    大切にしなきゃな。と思いました。

    そして著者さんも病気で亡くなられてるとか。
    だからこそありきたりな軽い、良い話ではなく、
    病気に引きずり込まれるような、魔の力とか
    そういう表現に、物語の深みが出ていると感じた。
    またこの本の捉え方も変化してくるだろうな。

    この本を読めてよかった。

  • タイトルで結末が想像できますが、死をテーマにした物語は、やっぱり泣けますね。

    本当は誰しも、余命を与えられた状態で生きています。
    でも、その余命がどのくらいかわからないから、人は死を遠ざけて生きています。
    平均寿命が80歳を超える長寿大国日本。
    お爺さんお婆さんになる自分を、当前のように想像しています。

    余命10年は、そんな読者に死の突然性と絶対性を訴えかけます。

    10年後に死ぬことがわかると、人は行動が変わります。
    諦めを覚え…
    涙もろくなり…
    八つ当たりが多くなり…
    そして、人に優しくなり…

    二十歳からの10年は、普通なら希望に満ち溢れて輝いています。
    就職、恋愛、結婚、出産、友情…
    様々な経験をする10年を、死と向き合って生きなければならなかった茉莉の人生は辛すぎます。

    もしも10年で死ぬと宣告されたら、茉莉のように強く生きられるか…
    あんなに強くは生きられない気がします。

    この本に出会えて、これからの生き方、価値観が変わった気がします。
    1日、1分、1秒を大事に生きたい…
    明日やろうを今やろうに変えたい…
    余命が明日の人生かもしれないから…

    この本を読んで、ストーリー以上に衝撃的だったのは、作者が亡くなってしまったことでした。
    まさか茉莉と同じ病気だったとは…
    前情報が何も無い状況で読んだので、衝撃も強かったです。
    こんなに良いストーリーが書けるのに、次の作品は読めないんですね。
    残念でなりません。
    ご冥福をお祈り申し上げます。

  • 高校生にお勧めいただいた本です。
    ラノベ?!みたいだけど、コレって著者さんのホントのこと~らしいのですが…。
    そういう病気ってあるんですね。

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著者プロフィール

小坂流加(こさか るか)
7月4日生まれ。静岡県出身。第3回講談社ティーンズハート大賞で期待賞を受賞。2007年、文芸社から単行本で『余命10年』を出版。2017年5月、内容を大幅に加筆・修正し、「文芸社文庫NEO」レーベルで再刊行。
しかし「文芸社文庫NEO」版の編集が終わった直後、病状が悪化。刊行を待つことなく、2017年2月逝去。

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