無用のかがやき

  • 新風舎
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  • Amazon.co.jp ・本 (126ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784289015801

感想・レビュー・書評

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  • 2005年刊行のリリーフランキーの写真に谷氏の氏が載せられた、変わった判型の詩集。
    死についての詩が多く、この時代、を感じさせることの多い詩集でした。

  • 定形外の見たことの無い形の本です。
    詩や文章がリリー氏じゃない所も面白く、
    数年前に購入。
    今回は部屋が手狭になったので、
    手元から離そうと思って再読しました。

    まず最初に「無用のかがやき」とは?
    に関しての詩がありました。
    世の中から不必要となったモノ達が、
    制裁無く自由になって輝き出す様子が清々しく書かれている詩。

    この詩を読み進めて行くと、
    リリー氏が詩を書かずして何故カメラマンとして、
    この本の製作に関ったのか解るような気がして来ました。

    それから、

    「君が書いた詩は人生の誤植のように
    机の引き出しに引きこもるだろう」

    の一節にも心が引き込まれました。
    興味があって貼った付箋は前半に多かったけれど、
    作者の谷氏にも興味が湧いて来ました。

    リリー氏の写真は、日常の街の風景でしたが、
    何となく、仕事ばかりして引き籠っているリリー氏が、
    フラぁ~と街に出て撮ってきた写真みたいで、
    それも面白かった。
    「谷郁雄」の名を忘れずに次の詩集を読みたいと思います。

  • リリーさんが詩を書いているのかと思ったら、写真参加。東京人には親しみのある場所の静かな風景写真に、都会人のつぶやきが重なります。

    飛行船のくだりが好きです。ゆっくり流れていく飛行船の姿が。

    ただし、一ついえること。満員電車の中でこの本の形はNGだわぁー

  • なんとなく、詩っていうのはキレイゴトみたいだと思っていた私を180度変え、納得させてしまったのが谷郁雄さんの詩。ネット上の詩は見るけども書店で詩集を買ったりしなかった私が、始めて自分で選び、購入したのはこの方の本です。「無用のかがやき」購入2冊目。1冊目に「自分にふさわしい場所」をよんだけれど、これもその本と同様によかった。どこがどういいのか?たぶん、読めばわかるはずだけど「あたりまえ」がとんでもなく輝いてるものにみえてくるところがすごくいい。塵も埃もゴミも・・・何もかもが幸せっぽい光を浴びて輝きだす気がしてくるから不思議。詩はとっつきにくい印象もあるようだけど、リリー・フランキーさんの写真もついて心から受け止められる、そんな詩ばかりです。

  • 恐ろしいほどに共感がもてます。
    非日常的な日常がぐっさりとささって、衝撃をうけました。

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著者プロフィール

1955年三重県生まれ。同志社大学文学部英文学科中退。90年『死の色も少しだけ』(思潮社)で詩人デビュー。93年『マンハッタンの夕焼け』(思潮社)がBunkamuraドゥマゴ文学賞候補に。詩集に『自分にふさわしい場所』(写真・ホンマタカシ)、『定員オーバー』(写真・長島有里枝)以上、理論社。『実況中継』(写真・浅田政志 実業之日本社)、『空を見上げる』(写真・石川直樹 武田ランダムハウスジャパン)、『君のとなりに』(写真・谷今日子 角川学芸出版)、『思春期』(写真・青山裕企 ピエ・ブックス)、『無用のかがやき』(写真・リリー・フランキー 実業之日本社文庫)、『透明人間⇄再出発』(写真・青山裕企 ミシマ社)ほか多数。

「2011年 『谷郁雄エッセイ集 日々はそれでも輝いて』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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