プロフェッショナルが実践している営業の哲学

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  • クロスメディア・パブリッシング(インプレス)
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レビュー : 5
  • Amazon.co.jp ・本 (223ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784295400264

感想・レビュー・書評

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  • 「残念な営業マン」「できる営業マン」「一流の営業マン」を比較しながら、営業マンに求められるマインド、営業プロセス、習慣を紹介するハウツー本です。

    これまで仕事で営業活動をしたことがなかったので、どうノウハウを得たらいいのか悩んでいるところ、いくつか良いポイントがあったと思いましたので、下記メモしておきます。

    ・なぜ、お客様は「今」、あなたの提案を検討する必要があるのか。お客様はあなたが提案する「投資(=購入)」を行うとどんな「効果」があるのか。なぜ、お客様はあなたの商品を選ぶ必要があるのか。
    ・市場を知る方法の一つとして「業種別審査辞典」(金融財政事情研究会発行)がある。
    ・お客様が買ってくれるかどうか、BANTを確認する。B(Budget/予算)、A(Authority/決裁者)、N(Needs/必要性)、T(TimeFrame/購入時期)
    ・一流の営業マンの営業ステップ。①「よい商談案件」を見極める(顧客の発掘)②商談の「結論を出す期限」をとりつける(期限の合意)③お客様の課題を分析して解決策をつくる(課題分析)④商品・サービスを提案する(提案活動)⑤契約を結ぶ(契約締結)。それぞれのステップを1回の訪問でやりきること。
    ・お客様は、論理的な『イエス』よりも、感情的な『ノー』を優先することを忘れない。

    あとは、汗をかいてひたすらお客様と会話することが大事そうですね。「できる営業マン」で終わらず「一流の営業マン」になるための心がけについて、少し理解が深まりました。

  • 基本が丁寧に書かれていて、非常にわかりやすい。
    仕事を始める前の大学生に将来の予習として読んでもらいたい本だと思う。

    良い勉強になる。

  • 精神論重視な解説本。

  • *「一流の営業マン」と「残念な営業マン」の違いは、才能でもなく、それは紙一重の思考の差です。一流の営業マンになれる人は、生まれつきのセンスや才能を持っていたのではなく、「一流の営業マンの思考」を、あるとき学んで、それを実行してきたのです。
    営業の仕事は、企業活動の生命線です。にもかかわらず、営業の仕事はマーケティングやファイナンスのように、学校で学ぶことができませんん。さらには企業によって、取り扱う商品やサービスが異なるため、営業の仕事は様々に解釈され、各自が独自の考え方にもとづいて営業活動を行っているのが現状だと思います。しかしそこには確かに、うまくいくための法則があります。
    *また職場では、いつも残業している人は、「残業すること」を前提にして仕事を進めていることが多いと思います。反対に、いつも定時に帰る人は、「定時までに仕事を終えること」を前提にして仕事をしています。これらの共通点は、英国の歴史学者・政治学者であるパーキンソンが次のように提唱し、これは「パーキンソンの法則」として知られています。「仕事の量は、完成のために与えられた時間をすべて満たすまで膨張する」。つまり、仕事というものは、「量」ではなく「時間」で決まるということです。これを逆に考えれば、デッドライン(期限)を本来のものより短くして、少し無理な設定をして、タイトな時間の中で頑張って仕事をしたほうが、生産性は高くなるということです。この考え方は、営業の仕事にも当てはまります。すなわち、会社から与えられた目標数値の達成に欠ける時間を、決められたデッドラインよりも短くして、意識して生産性を上げようとすればよいのです。
    *営業は、正しい手順を踏み、3年も続ければ、誰でも成果を上げることができる仕事だということです。二流や三流の営業マンは、営業の仕事を複雑に考えます。反対に、一流の営業マンは、営業の仕事をシンプルに考えます。すなわち、営業とは、次の「3つのこと」を「決める人」に納得いただくシンプルな仕事です。
    ・なぜ、お客様は「今」、あなたの提案を検討する必要があるのか。
    ・お客様はあなたが提案する「投資(=購入)」を行うとどんな「効果」があるのか
    ・なぜ、お客様はあなたの商品を選ぶ必要があるのか
    以上3つのうち、1つ欠けても契約になることはありません。営業はサイエンス。「契約がまぐれでとれる」ということはありません。だからこそ、第一にお客様が「今」検討・決定をする動機をつくること。次にそのための「投資効果」を説明すること。そして最後に、提案する商品が、お客様に最適であることを理解いただくことが必要です。
    目標達成できない人は、まずこの3点に注目して見てください。結果が出ないということは、お客様がこの3つのどこかで迷っている可能性が高いはずです。これらをお客様に確認することから、達成率100%の道はスタートします。
    *営業で高い業績を上げている人には、謙虚で素直な人が多い気がします。優秀な営業マンほど、人の意見に耳を傾けて、その人のよいところを取り入れたり、自分の悪い点を直したりすることができているのです。私たちは成功すると、自分では気づかないうちに、自分の意見や考えに固執し、人の言葉に耳を傾けない「我(が)」を育てていることがあります。この「我」が必要以上に強いと、自らの成長を妨げてしまいます。誰でも最初は、上司や先輩に教えられ、経験を通じて営業の仕事を学びます。でも、この「誇り」が「驕り」に変わることがあるのです。そういう意味では、中堅の営業マンが急に売れなくなったときは危険信号です。なまじっかプライドがある分、自分を周囲から遮断してしまい、人のアドバイスを受けられなくなり、どつぼにはまってしまうのです。そうならないためにも、営業マンは日頃から、上司や先輩から「こうしたらいい」と意見を言われたとき、「自分の負担を軽くしてくれている、楽にしてくれている」とプラスにとらえることが大事です。そうすれば、自分の悪い点に気づいて直すことができます。また、知らなかった営業ノウハウを学ぶこともできます。さらに、社内の人間関係も自然とよくなっていくのです。素直になることで道が拓ける。
    *講演などでも私は、「営業といいう仕事は、さまざまな経験の蓄積がものをいう職種だ」と言っています。営業マンは、多くの成功や失敗をしながら、さまざまな知見が蓄積されて、研ぎ澄まされた「直観力」が身につきます。営業マンとしてキャリアを積むことで直観力が磨かれると、商品が変わっても、会社が変わっても、ずっと第一線で働き続けることができます。ただし、単純に年数を積めば直感力が身につくというわけではありません。大事なのは、日ごろから、それぞれのお客様に対して、「契約までのストーリー」を筋道たてて考え、それを実際に行動に移すのを心がけることです。そのうちに、瞬時に正しい判断ができる「直感力」が鍛えられ、高い成約率を保てるようになっていきます。たとえば契約書でのクロージングで、お客様が不安に感じていることを直感的に感じとり
    、その場で解決策を提案できたらどうでしょう。商談は高い確率で成約につながるのではないでしょうか。このように営業マンにとって「直感」は、とても大事なものなのです。論理的に考え、行動し続けて直感をみがく。
    *サッカーの試合を観戦するとき、座る席によって見える景色が変わりますよね。観客席の上段で見ると、試合運びや選手のポジショニングがよく見えますし、逆に最前列で見れば、ピッチで激しくぶつかり合う様子が直視できます。営業の仕事は、最前列に座る観戦スタイルと似ています。目の前でお客様や競合他社の様子を見ることになります。でも、それだけではゲーム全体の状況がわかりません。観客席の上段に座って試合観戦するように、マーケティングや経営企画などから情報を得て、その中での自社の立ち位置を俯瞰することも大事なのです。そのためにはまず「戦略」とは何か、なぜ必要なのか、その意味を理解し、腹に落ちるまで考えることから始めてください。なぜなら、一流の営業マンも「計画を立てて実行」はできても、その先の「戦略」を理解し、ここに一歩踏み込むことができる人は少ないからです。営業の仕事は、場当たり的な対応をしていると、どうしてもその場の状況に振り回されてしまいます。すると、ときに自分を見失い、行動の軸がぶれて、自分が何をしているのかが、わからなくなってしまうことがあります。そんなとき全体を描く枠組みがあれば、今、自分が何をすべきか、その枠組みと照らし合わせることで、行動の軸が整います。それが効果的な活動につながり、目標を大きく突き抜けることができます。実際、売上を2倍、3倍にすることが可能です。これが「戦略」です。営業にとっての「戦略」とは、次の5つの枠組みです。
    ・市場を知る
    ・お客様を選ぶ
    ・売上を増やす方法を決める
    ・成功をはかる基準を決める
    ・軌道修正する
    □市場を知る
    ・あなたの商品やサービスの市場規模と成長性は?
    ・競合はいるか?競合会社はどこか?
    ・お客様のニーズは何か?
    □お客様を選ぶ
    ・お客様と面談している時間60分
    ・往復の交通時間60分
    ・説明資料の作成60分
    ・アポイントメントなどの事前準備と事後の日報作成60分
    合計すると1件のお客様を訪問するのに4時間かかります。1日8時間働くとすると、1週間では40時間、つまり1件のお客様を1週間に1回訪問することは、営業マンの1週間の時間を時間の10%を使うことなのです。ですから売れる見込みのないお客様を訪問することがないようにお客様を選ぶことが重要なのです。そのためには、あなたが参入する市場にいるお客様を選ぶ基準を明確化し、あなたの商品を求めているお客様だけにアプローチをすることです。これができれば効率は2倍、3倍に上がります。
    □売上を増やす方法を決める
    ・戦略を実行するためには、ヒト、モノ、カネ、情報、時間という5つの経営資源のどれを投資するのかを、まずは営業マン自身で判断する必要があります。たとえば、市場を理解して、ターゲットを絞り、お客様のニーズを理解して、営業方法を決めるためには、マーケットリサーチ、広報・宣伝、販売促進キャンペーン、販売チャネル開拓などの投資が必要となります。投資項目と内容を最終的に決めるのは、営業マンではなく会社になりますが、これらは営業マンがまず、自分で判断し、上司に提案するようにしてください。なぜなら、市場やお客様を一番よく知っているのが、現場の第一線で仕事をしている営業マンだからです。
    □成功をはかる基準を決める
    ・目標
    ・目標達成のための指標
    ・成功要因
    「目標」とは売上や利益目標(数字)自体のことです。「目標達成のための指標」とは、たとえば達成のために必要な見積もり書や提案書の提出件数のこと。「成功要因」とは商品知識やコミュニケーションスキルの向上、満足したお客様の声の収集など成功のために重要な要因のことです。詳細に成功基準の設定ができれば、ギャップが発生しても、その原因がどこにあるのか見つけやすく、戦略も見直しやすくなります。これが「戦略」の正しさを検証する羅針盤になり、あなたが目的地に到達する道しるべになるのです。
    □軌道修正する
    戦略は一度で完成する訳ではありません。必ず四半期(3か月)単位で見直すようにしてください。なぜならお客様のキーマンが異動したり、競合他社が新製品を発表したりすることで、市場やお客様が四半期単位で変化するからです。
    ・市場でどんな変化が起こったか
    ・市場の選び方は正しかったか
    ・お客様の特性の分析は行ったか
    ・お客様のニーズにあった商品やサービスを提供できたか
    ・「商品」「サービス」「納期」「価格」にお客様は満足したか
    ・必要な投資の判断は正しかったか
    戦略があなたの行動の軸を整える
    *営業先を間違えない。当たり前に見えますが、実は結構ここを間違える営業マンが少なくないというのが私の実感です。多くの人がこの最も大事なことを正確に確認しないまま営業をかけ、大切な時間をムダにし、失敗しています。一度あるお客様に時間を使うと、途中でやめることができなくなり、盲目的にその人に時間を投資し続けてしまうことがよくあります。決める人は誰かを思い切って最初に聞く。
    *私は新規顧客を開拓する営業をしていましたから、お客様や業界のこと、想定される課題などを、可能な限り調べてからお客様のもとを訪問していました。ただ、事前に調べたり、考えたりしても、お客様の本の一部しか理解できていないものです。だから、お客様を訪問したら、積極的にさまざまな質問をして、お客様のことを深く理解するように心がけていました。
    *5ステップで商談を決めきる
    □ステップ1「よい商談案件」を見極める(顧客の発掘)
    「お客様があなたの商品を検討する理由」と「決裁者」を確認し、次回、決裁者と会う約束をします。
    □ステップ2 商談の「結論を出す期限」をとりつける(期限の合意)
    商品を提案し、「イエス」あるいは「ノー」のどちらかの結論を出すことに合意いただきます。
    □ステップ3 お客様の課題を分析して解決策をつくる(課題分析)お客様の課題や問題、その原因をお客様と共有します。
    □ステップ4 商品・サービスを提案する(提案活動)
    お客様の課題や問題解決のための提案を行い、あなたの商品が他よりも優れていることを説明し、見積書・提案書を出します。
    □ステップ5 契約を結ぶ(契約締結)
    お客様から契約をいただきます。
    案件の大小にかかわらず、営業プロセスは5ステップ
    *常に結果を求められる営業マンは、数字を追い求めるあまり、単純な仕事を「雑用」と言って嫌う傾向がありますが、一見雑用と思える仕事にこそ、大きな意味があることが多いのです。私は、トップセールスの人の机の上にはものがなく、必ず整理整頓されていることに気がつきました。だから、彼らは朝出社すると、すぐに仕事にとりかかれます。ところが、机の上が乱雑な人は朝出社すると必要な資料を探すとこから始めるので、生産性が低くなり、それが成績にも表れていたのです。営業マンは営業日報を書きますが、これを雑用だと思っている人が結構います。でも、営業日報こそ、上司との最も効果的なコミュニケーションツールになります。日報をきちんと書き、ホウレンソウをする営業に対して、上司は「この部下は自分を信頼している」と感じ、大切にするようになります。そうした部下は上司に助けられ、引き上げられるようになるのです。ですから、一見雑用とおもわれる仕事の中に、大きな学びと利益があるのです。営業マンにとって学びのない仕事はない。
    *「営業は結果がすべて」と言われます。そこから、多くの営業マンが「自分は孤独だ。社内の人はライバルだ。油断したら、彼らに出し抜かれてしまう」と思い込んで、社内の人達に警戒心を抱いたりするようです。しかし、営業は孤独な仕事ではありませんし、社内の人をライバルだと決めつけるのも間違っています。できる営業マンほど、社内の人たちと良い人間関係をつくり、彼らの力をよく借りていました。上司や先輩、同僚、後輩といった社内の人たちから教えてもらったり、助けてもらったり、学んだりして自分の成長スピードを上げ、結果に結びつけているからです。ところで、人に助けてもらうためには、日ごろから人を助けることを心がけるのが大事です。上司や先輩の立場から見ると、同僚や後輩を惜しみなく支援している部下や後輩のことを、「あいつは面倒見のよい人間だ」とか、「彼は思いやりがある人間だ」と評価するようになります。営業の実績は、次の期には「ゼロ」にリセットされます。でも、人間関係は、次の期になっても「ゼロ」になることはありません。あなたが営業を続けている間ずっと、上司、先輩、同僚、後輩があなたのことを支えてくれる大切な協力者になるのです。仲間からの信頼は決して減らない財産になる。
    *会社の経営幹部は、市場全体を理解してターゲットを絞り、お客様の特性を理解したうえで営業方法を決定しています。その際には、マーケットリサーチや広告・宣伝、販売促進キャンペーン、販売チャネル開拓といったさまざまな戦略、戦術を決定することになります。こうしたことが、会社の方向性を決めるということなのです。営業マンは、与えられた目先の数字やお客様の要望から、どうしても「なんでこんなことをしなければならないのだろう」「自分が何をしているのかわからない」といった精神状態に陥ることがあります。そうならないためにも、会社の経営レベルの情報を知り、それと照らし合わせて、自分がいま何をすべきかを理解すれば、自分の軸をつくることができ、疑問や不安もなくなるはずです。
    *会社はものをつくって売って、お金を手にしない限り、社員に給料を払うことができず、新製品を研究・開発することもできません。オフィスの光熱費、賃料だって払うことができません。つまり、あらゆる企業の生命線は、営業が強いか、弱いかにかかっています。営業こそが最も重要で、なくてはならない職種であることは明らかです。

  • 基本を丁寧に書いてある

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