「天職・感謝・お金」を手に入れている人の gALfな生き方

  • クロスメディア・パブリッシング (2024年9月24日発売)
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本 ・本 / ISBN・EAN: 9784295409540

作品紹介・あらすじ

あなたの身の回りに「なぜかいつもツイている人」「なんかいつも上手くいってる感じがする人」はいませんか? 逆に「なぜかいつもちょっとイマイチな人」は?
同じ学歴、同じ職場、同じような業務をしているはずなのに、こういった違いはどこから生まれてしまうのでしょうか?

本書は、国内でも省庁やNTTなどの大手企業400社でセミナーを行ない、グローバルでもハーバード、カーネギーメロン、UCバークレーなどのビジネススクールとパートナーシップを結び、双方向でセミナーや講演を行っている、人材育成のプロがそれらの違いを紐解きます。

その中でも「ツイてる人」の違い・特徴を著者独自のスキームで落とし込んだのが、
本書のコンセプトの「gALf(ガルフ)」。
gALfの4つの文字でもある、GRIT、ABLE、LIKE、FORESIGHTの4要素をポジティブに循環させている「いい偶然を呼べる人」になる方法を紹介しています。

感想・レビュー・書評

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  • 組織の歯車からの脱却と輝く歯車の発見
    本書は、多くの現代人が抱える仕事や人生に対する悩み、特に「組織の歯車」として働くことへの閉塞感に着目し、そこから脱却して自分らしい生き方を実現するためのヒントを提供します。冒頭では、「何のために働くのか」という根源的な問いを提起し、ネガティブなイメージを持たれがちな「組織の歯車」も、周囲と噛み合うことで社会に価値を生み出す不可欠な存在であると捉え方を転換します。しかし、人間は機械とは異なり、成長や進化の可能性を秘めているにもかかわらず、多くの人がそのことに気づかず、受け身の姿勢で仕事に取り組むことで「錆びついた歯車」と化してしまう現状を指摘します。一方で、経験を積みながらも常に進化し、前向きに仕事に取り組む「輝く歯車」の存在を示し、読者自身の「働くのがしんどい」という感覚が、エネルギーの枯渇によるものなのか、挑戦によるものなのかを問いかけ、後者であれば本書が輝く歯車になるための道しるべとなると述べます。

    キャリアの偶然性と計画的偶発性
    「なぜ働くのか」という問いに対し、本書はお金のためだけでなく、自己承認欲求や他者への貢献など、多様な動機が存在することを解説します。特に、他者承認を超えた自己承認の重要性を強調し、本物の仕事との出会いがそれを促すとします。キャリアの形成においては、計画的に目標を設定するだけでなく、予期せぬ偶然の出来事が大きな影響を与えるという「計画的偶発性理論」を紹介し、偶然をただの出来事で終わらせるのではなく、自身の行動や努力によってキャリアアップの機会に変えていくことの重要性を説きます。そのためには、常にオープンな姿勢で新しいチャンスに積極的に参加し、過去の経験や常識にとらわれすぎない柔軟な考え方が求められるとします。

    gALfモデルと自己成長のサイクル
    本書は、偶然の出来事を引き寄せ、チャンスを活かすための行動特性モデルとして「gALf」を紹介します。これは、GRIT(やり抜く力)、Able(できること)、Like(好き)、Foresight(人生の羅針盤)の頭文字を取ったもので、これらの要素が相互に作用し好循環を生むことで、人は成長し成功へと繋がるとします。「好きを仕事に」という考え方にとらわれず、まずは「できること」から始め、仕事を通じてやりがいを見出すことで「好き」に変わり、情熱を持って取り組むことで成果を出し、それが更なる意欲に繋がる「ALPAサイクル」の重要性を解説します。快楽的な喜びではなく、自己の成長や他者への貢献から得られる「楽しさ」が、持続的な幸福感をもたらすとします。

    ジョブ・クラフティングによる仕事の再定義
    人生の主導権を取り戻し、「やらされ感」から脱却するための方策として、「ジョブ・クラフティング」という概念を提示します。これは、働き手自らが仕事に対する受け止め方や行動を能動的に変えることであり、仕事の取り組み方、人との関わり方、仕事の意味・意義の3つの視点から、自身の仕事を再定義し、主体的に取り組む姿勢を促します。そのためには、自身のALPAサイクルを回すことが不可欠であり、客観的に必要な要素を捉え、良い偶然を導くための意識と行動、そして偶然から得られる経験を大切にすることが重要だとします。

    GRITとマインドセットの重要性
    目標達成のためには、単なる才能だけでなく、「やり抜く力(GRIT)」が不可欠であると説きます。才能への過信に警鐘を鳴らし、努力とGRITの重要性を強調します。また、自身の能力は固定されたものではなく、努力によって成長できるという「しなやかマインドセット(成長マインドセット)」を持つことが、GRITを高める上で重要であると解説します。悲観的な考え方ではなく、物事をポジティブに捉える「楽観主義」もGRITを支える要素であるとし、これらの思考特性を意識的に変えることで、主体性を高め、目標達成へと繋げることができるとします。

    主体的行動と他者への貢献
    GRITを鍛え、主体性を高めるための具体的なアプローチとして、スモールステップで目標を設定し達成感を積み重ねること、意図的な練習でスキルを磨くこと、そして日々の努力を信じることの重要性を説きます。職場においては、個人のGRITだけでなく、チーム全体のGRITを高めること、特に管理職がその文化を醸成する役割を果たすべきだと主張します。主体性の向上には、内向きの視点から脱却し、「世の中を良くするため」という外向きの視点を持つことが重要であるとし、単なる自己満足や保身のための行動ではない、本物のGRITを発揮することの重要性を説きます。仕事に対する捉え方を変える例としてレンガ職人の話を引用し、自身の仕事を他者や社会への貢献と結びつけることで、誇りと情熱を持って取り組む姿勢の重要性を強調します。

    人生の羅針盤とシンクロニシティ
    本書は、なぜ働くのかという問いに対する深い考察を促し、自己承認欲求だけでなく、他者への貢献といったより深い動機を持つことの重要性を改めて説きます。変化の激しい現代において、状況を察知し対応する力、様々な要素を関連付けて捉える「システム思考」、そして経験に基づいた「直観力」を磨くことの重要性を指摘します。また、知識や教養を深めるリベラルアーツの意義を強調し、予期せぬ出来事や出会いである「シンクロニシティ」を捉え、人生の転機に活かすことの可能性を示唆します。最後に、他者とのつながりや一体感を意識し、自身の「居場所」を見つけることの重要性を述べ、gALfな生き方を実現するためには、日々の思考と行動を意識的に変え、一歩ずつ前進していくことが大切だと締めくくっています。

  • 好きな仕事を探すのではなく今の仕事でできることを継続していくことで好きや新たな発見を得ることができると思えた。
    今の仕事に自分なりの目的を持って取り組みいい偶然と巡り会えた時に掴み取れるように準備しておきたい。

  • こうゆうの決して答えはないんだよなぁ。

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著者プロフィール

グローバル・エデュケーションアンドトレーニング・コンサルタンツ(株)代表。「グローバル&自立型人材育成」をミッションとし、トップ20ビジネススクール、HRDコンサルタント、コミュニケーション・異文化・語学スペシャリスト等の人脈と共同で、130社以上の企業向け人材育成に携わっている。

「2016年 『相手を動かす英語プレゼンテーション』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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