ユニクロ

  • 日経BP日本経済新聞出版 (2024年4月5日発売)
4.34
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本棚登録 : 2001
感想 : 156
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  • 本 ・本 (504ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784296001866

作品紹介・あらすじ

これぞ決定版!
圧倒的な筆力で描き出す、迫真のノンフィクション!!

さびれた商店街でくすぶってた青年が「ユニクロ」という金の鉱脈をつかむまでの苦闘。
SPAへの挑戦。東京進出とフリースブームの到来。
集まる仲間たちと、古参社員との別れ。
苦戦する海外展開。ブラック企業批判。
そして、情報製造小売業への進化。
柳井正と、その夢に惹かれた同志たちの長き戦いをリアルに描き出す。

「ユニクロはどうやってここから生まれたのか。
地方のさびれた商店街の紳士服店は、なぜ世界的なアパレル企業になりえたのか。
本書では、その謎をひもといていくことを目的とする。
では、その歩みから何が見えてくるのだろうか。
現代を生きる我々に何を教えてくれるのか。
私が見つけたのは『希望』である。
この国に存在する名もなき企業や、そこで働く人たちにとって希望になるであろう物語である。」
――本文より

柳井正 アパレル 小売 孫正義 佐藤可士和 澤田貴司 ファッション スタートアップ ベンチャー 起業 プロフェッショナルマネジャー ドラッカー 松下幸之助 ZARA ファストファッション マクドナルド ブラック企業 リーダー GU ジーユー トヨタ物語

感想・レビュー・書評

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  • 感激。そして圧巻。素晴らしい著書です。⭐︎5です。
    百田尚樹著書の『海賊と呼ばれた男』に近い感覚でした。ただ、こちら『ユニクロ』は柳井正現会長の生い立ちから現在までの進行形。進化し続ける企業のお話。
    ユニクロほど会社の見方が昔と今とで変わった会社は無いんじゃないかな。当時は本当にユニかぶりが嫌で、露骨にバレるのが嫌だったのに、ファストファッションを牽引し続け、生活に密着して、世界に進出していく一企業になったら、そりゃ掌返すよね笑
    自身の中ではビジネス書という分類で拝読させて頂きましたが、起業したとて同じようには正直行かないでしょう。でも、失敗を繰り返すことは悪じゃない、変革を求めた失敗は有りなんだって、世の中のサラリーマンにもちゃんと響く内容だと感じました。皆さん是非読んでみて下さい!

    • きたごやたろうさん
      私の本棚をフォローしていただいてありがとうございます。
      この本をお借りして、御礼申し上げます。
      この本ではたくさん勉強させていただきました。...
      私の本棚をフォローしていただいてありがとうございます。
      この本をお借りして、御礼申し上げます。
      この本ではたくさん勉強させていただきました。
      良い本ですよね!
      2024/12/03
    • にゃごさんさん
      きたごやたろうさん
      コメントありがとうございます。
      なんか今また色々責め立てられてるみたいですが、この企業は強いですよ。仰る通り良き本でした...
      きたごやたろうさん
      コメントありがとうございます。
      なんか今また色々責め立てられてるみたいですが、この企業は強いですよ。仰る通り良き本でした。
      2024/12/04
    • きたごやたろうさん
      この本の作者の、杉本さんの他の本もおもしろそうなんですよね。
      だけどなかなか図書館が買ってくれないんですよ苦笑。
      この本の作者の、杉本さんの他の本もおもしろそうなんですよね。
      だけどなかなか図書館が買ってくれないんですよ苦笑。
      2024/12/04
  • 旦那さんからおもしろいよと言われて借りました!
    他の本も読みつつ水面下で(笑)ユニクロの本も読んでたので読み切るのにかなり時間がかかった><
    読んで良かった、めっちゃおもしろい!
    山口県の小さい紳士服屋さんから今や世界で誇る衣料品販売のユニクロ。その歴史や上場までの道のり、上がっては下がる売上など海外進出など、赤裸々に描かれていてとてもおもしろかった!!池井戸潤さんのお話が好きな人は刺さるんじゃないかなぁって勝手に思っちゃったり笑 
    柳井さんすごいなぁ〜(語彙力なさすぎ)

  • 493ページ。久しぶりに長い本を読みました。ここまで長くしないといけなかった理由が読むと分かりました。もしかするとこの493ページでもほんとは描き尽くせないのではないか?と思うくらい波瀾万丈の企業なんだと言うことがわかりました。ユニクロが山口県というのは衣類に付いてるタグなどを見て笑、以前からもちろん知ってはいましたが、まさかこのようなドラマがあったとはつゆ知らず。それと、世界のユニクロになったというのはなんとなくわかっていたが、ここまでの企業になってるのは知りませんでした。何より中国にあれだけの店舗数があるのも全く知りませんでした。
    もし自分ならどうしてただろうか?と思いながら序盤の銀天街の商店街時代のところを読んでいました。こういう本を読むと大企業の創業者はやっぱり若いころから何もかもが違うのだとほんとに思い知る。発想力、行動力、瞬発力、有言実行力、忍耐力、、、柳井正社長にはどんな形容詞でも当てはまるような気がします。
    色々と為になることが描いてありましたが、ながーーーいこの本で一番印象に残ってるのは、奥様照代さんとのなりそめです笑。まあ、それも、柳井正社長の行動力がなせる技だと思いますが笑。

  • 小さい時、私の家の近くにユニクロがあった。
    私の家は郊外にあって、歩いて気軽に行ける服屋さんなんてユニクロくらいしかなくて、親の買い物にしぶしぶ付き合わされて行くような場所だった。

    当時はまだ「巨匠!佐藤可士和」的なオシャレなロゴ ではなかったし、フリースは多機能だけどオシャレなんて印象はなくて、学校に着ていって、「それってユニクロ?」と聞かれることは恥ずかしいことだった。

    そこは何年後かにジーユーになって、高校生になった私はジーユーで地元の友達とアルバイトをしていた。
    ジーユーの服を着なくちゃいけなくて買ってはいたけど、正直言って嫌々だった。何度か洗うとボロボロになってしまう、安かろう悪かろうの代名詞とまで心の中で思っていた。

    ユニクロもジーユーも私にとってはすごく身近で、イケてない田舎にあるイケてないお店。

    でもそれから10年以上経って、あの時の私のイメージは完全にいい意味で変わった。
    多機能で長持ち、ここ数年はオシャレに着れるようにもなってきたと思う。

    布も、縫製も、デザインも、あの頃のみすぼらしかったユニクロとは大きく違う。

    私の田舎にあったユニクロ。私と一緒に育ってきたユニクロは、気づいたらなんだかとても大きくなって私の成長スピードを圧倒的に凌駕していた。

    あの時のイメージがここまで変わるなんて振り返ると信じられないが、その裏には数え切れないほどの試行錯誤があったらしい。

    私もユニクロみたいにカッコよく成長できているかなあ。
    もっと頑張らないと。

  • 会社はMVV(ミッション、ビジョン、バリュー)が大事だとよく言われるが、最近会社の経理や全体の運営に関わる身として本当にその通りだなと痛感している。

    ユニクロが時に苦しみながらも成長を続けられた理由は、柳井正さんが「ユニクロとは何か」を自問自答し続け、それを経営陣だけでなく全社員が体現できるところまで落とし込んでいった(粘り強く伝え続けていった)からこそだと思う。

    目先の問題や課題は山ほどあるが、会社として、事業として何を実現したいのか?自分はどうありたいのかを問い続けていきたい。

  • ビジネス本として役にたつかわからないけど、ユニクロ物語として面白かった!!

    若かりし頃、少しの間、本社勤務していた経験があるので、あの頃20代の末端平社員だった私にはわからなかったけど、幹部たちはこんな風に動いていたのか…とあの頃の自分に教えてあげたいw
    何も理解してなかったなーユニクロのこと。

    玉塚さん、澤田さんををユニクロに呼び入れ、フリースの快進撃の道を辿っていくあたり、結果は知ってるけど、読んでいてワクワクした。

    柚木治が野菜で失敗したのちも、失敗したからこそとGUの担当を任され、トレンドをより意識してユニクロとの差別化を図り、GUブランドを確立してGUの社長に就任。柚木さんも、野菜の失敗から、よく耐えたなって、精神的に耐えられる人だと柳井さんはわかってたのかな。

    泳げない者は沈めばいい
    小郡商店から柳井宅に住み込みで働いていた浦さんが、大きくなったユニクロの経営についていけず退職する時も、口数の少ない柳井さんはそっけないような態度をとるけど、感謝状と花火で伝えたシーン。ちょっと泣ける。

    柳井さんて、敬語で怒る感じも怖いし、世界屈指のやり手の経営者で冷酷なイメージもあるけれど、こうやって本で読んでいると、人を見る目があるからこその偉大な人なんだろうなと。

    ユニクロ、もう一度働きたいなぁw

  • 評価が高かったので積読保管。時間ができた年末年始にようやく読むことができた。

    幕末期を題材にした小説を読んでいるような、大きなうねりが興っていく感覚。取り上げられている登場人物それぞれの志や覚悟が伝わってくる点や群像劇的な描き方が、そう感じさせるのかもしれない。

    日本で、世界でブランドを築いていく変遷を見てきた一人のユニクロファンでもあり、気持ちの高揚も感じながら2日で一気に読み終えた。
    ユニクロの商品を気に入って使ったことがある方で、文量が苦にならなければ、映画を一観る感覚でページが進むと思う。

    ===
    ▼個人的に印象深かった点(感想)
    ・現実の延長線上にゴールを置いては辿り着けない場所がある。
    └ムーンショットなど、他の本や場面でも度々目にしてきた言葉だが、実行を伴うユニクロのストーリーの中で出会うと受け止め方が違う。小さな存在の自分であっても、何か大きな夢を描いて世の中に貢献できるのではないかと奮い立たされるものがあった。
    ・ファウンダーとサラリーマンの違いは言動に如実に表れる。ファウンダーでなくとも、ファウンダー然とはできる。
    └「自分はこんな会社/社会をつくりたい」、「これはユニクロじゃない」、「あんたは辞めれば済むかもしれんが、残された者たちはどうなる」、「授業料を使ってお先に失礼しますですか。そんなのないでしょ、お金を返してください」etc
    ・リーダーが語る未来には社会観を籠める。
    └松下幸之助の水道哲学にも通じる考え方。
    ・ゲームチェンジャーに翻弄される人生か、それともゲームチェンジャーになるか。
    └自ら自分自身を変えなければ、いずれ外圧で変えられる。
    ・自分に矢印を向けた問い。
    └あなたは何者か。
    └あなたは社会をどう良くしているか。
    └あなたは戦友がいるような生き方をしているか。
    └あなたは何で、世界で勝負する気か。そのショーケースは何か。
    ・世界の目抜き通りに旗艦店を創っているか。それがブランドをつくりうる。

  • ユニクロとはなにか、ユニクロの服とはなにか、、
    思えばユニクロはいつも近くにあった。高みに向かってまだまだ成長を続けるユニクロ、自分は何ものなのかと、それでいいのかとひしひしと問われている感じがする。素晴らしい本です!

  • 柳井正の子供時代〜現在までを綴った一冊。

    今でこそ日本を代表する偉大な経営者だが、
    子供時代は引っ込み思案、大学時代は無気力に麻雀三昧、卒業後も仕事に就かずフラフラ。見かねた父親がコネでジャスコに入社させるも9ヶ月で辞めてしまい友人の家に居候してまた無気力生活へ。

    柳井正にもそんな時期があったのかと驚くような一面も描いている。

    そんな生活を一変させたのが、父親の持つ紳士服点「小郡商事」の事業を任されたこと。
    半ば強制的に実家に連れ戻され、そこから経営に目を向けていくこととなる。

    本書では、そんな山口県で小さく経営していた小郡商事が巨大企業ユニクロへと進化していく過程をメインに描く。

    経営者でなくとも学びが多い一冊だったというのが率直な感想。

    とにかくトライ&エラーの連続で、
    失敗して「なにが悪かったのか」
    成功して「何が良かったのか」
    を徹底的に突き詰めていく。
    大半が失敗から始まりそれにより大きな損失を受けつつも、それ以上のリターンの成功を積み重ねていく。
    失敗は成功するための学びというのは誰しも知ってはいるが、本気で理解して実行し続けるマインドを持ち続けるのは生半可な覚悟ではできないということを改めて思った。

    また、自身を取り巻く環境も非常に大事。
    上記のようなマインドに共鳴するメンバー達の中で切磋琢磨していくことは非常に自己成長につながりマインドも向上していく一方、
    共鳴するメンバーがいない所謂「壊れた組織」の中では成長できないどころか、精神衛生面が破壊され正常な人間としての生活ができない状態にまで追い込まれる事もある。
    「組織の再建」というような取り組みは往々にしてあるが、それは見込みのある/なしを熟考した上で進めるべきで、もう再建できないものは壊してしまった方がいい(或いは自分がその場から離れる)という考え方も自身のために重要だということを改めて気付かされた。
    実際に本書の中でも、「いかに能力に秀でた優秀な人間でも環境に寄っては壊されてしまう」という点が描かれている。
    環境は、優秀な人間だろうとそうでなかろうと、誤った選択をすると容赦なく蝕む。
    環境の変化を求めることは「逃げ」ではなく「再選択」をしているだけなのだということが念頭にあることが重要なのだと思う。

    終身雇用という働き方が主だった日本において、
    昨今では変化が求められる事が多くなり、
    転職も比較的当たり前になりつつある。
    そんな中で自身の市場価値を高めるためのマインドセットとして本書は定期的に読み直したいと思う。

  • 世界で戦う組織を作るために何をすべきかということのヒントが得られる本。失敗の原因追究・海外拠点からの撤退戦などの修羅場を経て人が成長すること、仕組みと再現性を徹底した仕組みづくり、コンセプト・自組織の定義の飽くなき問いの重要さなどを、豊富なエピソードをもとに学べる。

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著者プロフィール

日本経済新聞編集委員
1975年大阪府生まれ。京都大学大学院経済学研究科修士課程修了。2002年、日本経済新聞社入社、編集局産業部配属。電機、鉄鋼、自動車業界を担当。米州総局(NY)を経て2015年より企業報道部

「2022年 『ネット興亡記 ②敗れざる者たち』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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