MaaS モビリティ革命の先にある全産業のゲームチェンジ

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レビュー : 39
  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784296100071

作品紹介・あらすじ

2030年、世界で100兆円以上に達すると予測される

モビリティサービスの超有望市場「MaaS(Mobility as a Service、マース)」。



自動車メーカーだけではなく、鉄道やバス、タクシーといった公共交通、

シェアリングビジネス、配車サービスをも巻き込む

「『100年に一度』のゲームチェンジ」で生き残る秘策とは---。



交通サービス分野のパラダイムシフトにとどまらず、

MaaSで実現する近未来のまちづくり、エネルギー業界から不動産・住宅、保険、観光、

小売り・コンビニまで、MaaSの「先」にある全産業のビジネス変革を読み解く、

日本で初めての本格的なMaaS解説書!

本書のポイント

●MaaSの「本質」が分かる

●MaaSの「ビジネス・インパクト」が分かる>

●MaaS時代の「アクションプラン」が分かる

●MaaSによる「他産業のビジネスチャンス」が分かる

●MaaS時代の「アクションプラン」が分かる

感想・レビュー・書評

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  • 本書ではないが、地方都市を破壊したのはマイカーだ、という説には深く共感している。マイカーが公共交通機関とそれに付随する中小の商業施設を衰退させ、かわりに郊外型ショッピングモールの隆盛を導いた。そしていま、ショッピングモールはAmazonをはじめとしたECに駆逐されようとしている。地方都市にはもう商業施設はなくなってしまうのかもしれない。(実際、そうはならないでしょうが)
    MaaSはマイカー依存の都市を変える。ひょっとしたら、地方都市にも、昔のように街々に個性あふれる商業施設が復活するのかもしれない。それはとても楽しみだ。
    ただ、MaaSを浸透させるには、かなりの価値転換を求めなければならない。なにせ「クルマを所有する事」への渇望は未だに根強く、MaaSがブレイクする上でのニワトリと卵の関係にもなっている。
    いつになるかはわからないが、この価値観が変わる瞬間に注目したい。

  • MaaS(Mobility as a service)という言葉は全然知らなかったけど、この本を読んで知った。フィンランド発の案というのも何かおもしろかった。
    MaaSは、あらゆる交通機関がクラウド的に統一され、予約から決済まで一元化して利用できるサービスのことだった。
    車に関して「所有から利用へ」というのは、私的には非常に賛成で、早くそういった世界になってほしい。実際、都内よりも地方の方がこのサービスを進めるべきだと思う。都内は、現状でもだいぶ交通においては、優れていると思うのだが、そもそも運転のできなくなった高齢者が多い地方こそ、こういったサービスを充実させることで、家から出られない老人を外に出すこともできるし、必要なものも買い物に行くこともできるし、いいことが多いように思う。世界的には、MaaSが進んでる国があって、何なら地方自治体が率先して主導しているところもあった。というか結局MaaSって一サービスというよりも、トータル的な街づくりの話でもあるので、行政も絡んでくるし、何なら法整備も必要になる。また、そういったサービスができると、色々な他のサービスも変革せざるをえなくなるので、結構なパラダイムシフトだと思う。そういう色々巻き込んだ変革って、保守的な日本としては遅い気がしてならないから、このサービス実現するのどれくらいかかるんだろうと思う。本当は、2020年に東京オリンピックあるんだから、それまでに都内で実装できてたら、すごいスマートな進んだ国って海外から見られて日本の評価上がりそうなのに、そもそも色んなことが政治含めグダグダだから、まぁ無理なんだろうな。
    日本だとTOYOTAとsoftbankが提携して、色々と画策してるらしいけど、こういったプラットフォーム事業って覇権をにぎったらめちゃくちゃ儲かるだろうし、ユーザーからすると便利でしかないから、だれでもいいからやってって思う笑。
    なぜかこのレビューを書いていたら、現状の政治にめっちゃ腹立ってきた笑。

  • 近年、IT技術が目覚ましい進化を遂げています。例えば、自動運転の開発や、AIを用いた技術など様々な技術が誕生しています。

    その技術をつかって、新しい社会をつくる構想があります。それがMaaS(Mobility as a Service)です。MaaSとは、マイカーという魅力的な移動手段と同等か、それ以上に魅力的なモビリティサービスを提供し、持続可能な社会を構築していこうという全く新しい価値観やライフスタイルを創出していく概念です。

    鉄道やバス、タクシーなど様々な交通手段を個人の好み・自由に選択できるようになるような取り組みです。それに加え、選択した経路をスマホで予約し、決済まで行うことができるようになります。

    これが実現すれば、都市に集中している人も地方に住みやすい環境になり、また、観光客の方も地方に行くことの抵抗感がなくなります。そうなれば、地方でも活気がうまれる可能性が生まれ、よりよい社会につながるのではないかと思います。

    交通機関以外の産業もこの取り組みを活用することで、新たな市場が開拓することが出来るかもしれません。

    この本は、日本の方が書いているので、これからの日本がどのようになっていくことができるのか、どのようなことをすればいいのかなどが書いてあります。これからの社会を考えるきっかけになるのではないでしょうか。もちろん、世界でもMaaSというサービスに向けて、取り組みがされています。それを読むと、日本はまだまだだなと思います。しかし、日本が得意の技術力の高さを発揮すれば、世界で認められるサービスができるのではないかと思います。これからの社会が楽しみです。

  • ★MaaSとは経路検索ができて予約・決済までできる便利なアプリ、ではない。渋滞、事故、温暖化、駐車場だらけの都市、公共交通の乏しい地域、高齢者や障がい者の移動手段、住宅問題等々、マイカー依存社会の課題を解決し、まちをリ・デザインするものである。

  • 世界のMaasの状況について説明している。Maasを4段階に分けて考えている。

  • チャプター3を除き、きちんと科学的見解が添えられた良書。socirty5.0と相性の良い概念。

  • 今や時代の潮流のMaas
    これからの未来のために一読の価値あり!

  • ※インスタでの読者記録の転載です。レビューというより、内容が区政に必要である理由を書いてます。

    小学校の学校再編に伴い、最大で1.7km(経路)の通学距離となります。区長になる前にできた計画を引き継ぎましたが、説明会の度に特に低学年の通学についての不安の声が聞かれます。

    私にも現在小1の息子がいます。こどもの足で大きな荷物を持って、最大で40分前後の通学。保護者の方の不安はよくわかります。しかし、文科省の示す、小学校の通学距離範囲は最大4キロです。大阪市は2キロを超えるとバスや公共交通機関の活用を検討することになっています(あくまで現時点)。

    また、超高齢化のまちである生野区は「交通事故のうち自転車事故の割合が府下ワースト」を争う比率です。それも高齢者が多い。事故を防ぐためには、別の移動手段を検討する時期に来ていると考えています。

    区内の公共バスの本数が少ないのも、悩みの種です。阿倍野や長居公園にスピーディに行けるBRTがこの春から走っているので、活性化を期待して乗ってほしいと願っていますが、バス停までの距離がネックだと高齢の方に言われることがあります。

    この「こどもの通学」と「高齢者の移動支援」に休日の観光ニーズを踏まえた新しい地域交通を、区長になった時から模索しています。ただ、「赤バス廃止」の経緯を知ってる人は「絶対に無理」としか言いません。「赤バス」と同じものを求められると、財政上は無理です。

    一方で、赤バス廃止の時期から高齢化も進み、ITの技術やまちの在り方も変わってきている。「赤バス」とはまったく発想を変えて、以下のようなことを考えています。

    「人が移動することにより恩恵を被るサービス・施設のすべてから資金を募り、介護保険も一部使って運営資金とする」

    「不足しているバス・タクシー運転手の人員を、複数の事業者がまとめて雇い、効率的に業務を回してて運転手の給与もアップさせる」

    「IT活用でこどもの欠席や乗降連絡はタブレット上の連絡網と顔認証、走行データの分析やルートの効率化」「高齢者はサブスクリプション方式(定額制)で『出かけるハードル』を下げる」

    生野区の道の狭さから、乗り物にもいろんな選択肢を考えながら、課長たちと議論をしてきました。ラストワンマイルの問題が解消できたら、空き家をどんどん戸建てにリノベしたり建て替えたりして、子育て世代に住んでもらえる可能性も高まる。

    ※一方で「1.7㎞より遠いところを通学してる」こどもたちがいるのも重々承知しています。繰り返しですが、大阪市の基準は全国基準の半分なので、2キロを切る通学路のためだけにバスの検討はできません。

    行政の立場としては「全額公費で地域交通を走らせる」は、選択肢にはありません。ただ、先ほど示した「官民連携方式」なら可能性はある。そしてこの本を読むと、もっと可能性が広がります。エッセンスはこのリンク先にあるのでぜひ。
    https://business.nikkei.com/atcl/report/15/226265/112900304/

    学校再編への賛否で意見が割れている中、それはそれとして「区民の移動をどうするか」という前向きな話し合いには、高齢の方やその支援者ばかりだけでなく、ぜひタクシー・観光・医療事業者や起業家、まちに関わる若い人などに入ってもらえるとありがたいです。

    今までの公共交通の概念を捨て、要求要望だけではなく「みんなで作ろう!」と後押しする力が集まれば「いくのなモビリティ」は実現すると信じています。

    8月27日に地域交通勉強会やりますので、「生野区・地域交通」で検索を!
    https://www.city.osaka.lg.jp/ikuno/page/0000477200.html

    本のレビューのつもりが宣伝になってしまいました(汗)。

  • MaaSという概念が日本でもキーワードとして普及してきた2018年の末に、その概念や現状、未来の方向性についてまとめられた本。 関わる業界の人にとって入門編として非常に勉強になるのではないか、と。

    レビューというよりも、「序章」の部分に書かれている筆者陣のこの心意気を紹介したいではないか。

    『そこで、海外を含めて少しでも筆者たちの見聞きしたこと、感じたこと、考えたことを日本に伝えたい。 またMaaSの「本質」及びその「先」にある交通および社会、あらゆる産業のビジネスモデルの変革が、果たして危機なのか、輝ける未来なのか。 モビリティの世界に閉じるのではなく、日本再興を期する全産業のチャンスとして捉え、MaaSのその先にある「Byond MaaS」の答えを、本書をきっかけとして読者の皆様と創り上げていきたい。これこそが、筆者たちが本書を世に問う一番の動機である。』


    そして終章には以下の記載がある。

    『最後に本書の内容は、4人の筆者それぞれが作成した素案の文章に全員で手を入れ、疑問点を修正しあった。 分担執筆ではなく、全員で書き上げた本である。』


    特に日本の産業の先行きに憂いを感じて、こうして人が集まりチームを組んで、まだ普及していない概念を紹介していこうという心意気、ありがたいではないですか。確かに教科書的/紹介多数なので、Webページを調べれば出てくることも多数あります。 ごもっともです。いや当たり前ですがWebページのほうが新しいです。

    しかしながら、この時代の変わり目に自らはじめて本にまとめて世に問おうとした筆者のみなさまへの敬意を含めて、たくさんの方に読んでほしい。

    そして個人的には20年後に未来はどうなっていたか、を検証の意味で読み返してみたい。

  • MaaSが進んだらわたしの就職先、やばくない…?という気持ち。

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著者プロフィール

MaaS Tech Japan 代表取締役
2005年、鉄道会社に入社。ICTを活用したスマートフォンアプリの開発や公共交通連携プロジェクト、モビリティ戦略策定などの業務に従事。14年、東京大学学際情報学府 博士課程において、日本版MaaSの社会実装に向けて国内外の調査や実証実験の実施により、MaaSの社会実装に資する提言をまとめる。現在は、MaaS Tech Japanを立ち上げ、MaaSプラットフォーム事業などを行う。国内外のMaaSプレーヤーと積極的に交流し、 日本国内での価値あるMaaSの実現を目指す

「2018年 『MaaSモビリティ革命の先にある全産業のゲームチェンジ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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