ほめるのをやめよう リーダーシップの誤解

著者 :
  • 日経BP
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  • Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784296106981

作品紹介・あらすじ

上司であることに自信がないあなただから、よきリーダーになれる。
そのために――

◎叱るのをやめよう
◎ほめるのをやめよう
◎部下を勇気づけよう

『嫌われる勇気』の岸見一郎による初のリーダーシップ論。

ほぼ日社長・糸井重里氏、推薦。
「リーダー論でおちこみたくなかった。
おちこむ必要はなかったようだ。」

【本文より】

<本書で私が提示するのは、一言でいえば「民主的なリーダーシップ」です>
<リーダーと部下は「対等」であり、リーダーは「力」で部下を率いるのではなく「言葉」によって協力関係を築くことを目指します>
<「悪い」リーダーは存在しません。部下との対人関係をどう築けばいいか知らない「下手な」リーダーがいるだけだと私は考えています>
<現実と照らし合わせると、それはとても無理だというのもわかります。しかしながら……理想は現実性がないから理想なのです>

感想・レビュー・書評

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  • リーダーに近しい立場を職場でになっている上で、あの行動は発言は正しかったのかと思い返す場面が多々あった。

    筆者の言うことを頭では分かったようであっても、自分の中に腑に落ちて行動に移すのは時間が大いにかかるのだろうな、と思った。
    まずはありがとうを伝える、相手の気持ちを聞く、を意識してこれから働こう。

  • ほめることは対等に見ていないということ、リーダーはチームの役割の一つに過ぎない、時間をかけてじっくり話すこと、承認欲求に応えてはいけないなど、巷に出回っているハウツー本とは違う、でも説得力のある主張で、いろいろ納得できた。
    もっと早くにこんな考えに触れたかった。

  • リーダー役割でありモデルであり教育者。
    アドラー心理学を筆頭に褒めることの主従関係を提起する。
    叱るも同様。そのどちらも目的化す恐れ。
    承認欲求も同様。

    逆張りタイトルだと思い、批判的に読んだのだがなかなかどうしてまとも。
    ほぼ、借りてきたような言葉に思ったら、
    最後の対談が思いの外よかった。
    書かずにはいられないのか、書かなければいけないのか。
    欲求はそんなもんだ。

    ありがとうでいいし、これでいいのかをフィードバックを得る姿勢。
    褒めたとしても相手がどう感じるか次第。関係性であり対話の話。

  • 2021年7月27日読了。2020年刊、アドラー心理学に基づき経営者・社長などのリーダーに向けてリーダーシップとは何か、ほめるとは・叱るとはどういうことなのか、どうすればチームとして目標を達成できるかなどについてアドバイスする本。「ほめるのをやめよう」とはのっけから強いメッセージ、一般的な子育て論を逸脱していると感じるタイトルだが、確かに「ほめられたくてやっているわけではない」子どもや若手に対しこちらが「評価を与える」ことで彼らの自発的なやる気を削いだり、「ほめられる・報酬がないとやらない」行動様式を誘発する、と言えばそうなのかもしれない…。相手の自発性を認め、信じて相手の課題に立ち入らないこと、自分の働きかけについて「今の言い方はどうだったか?」とフィードバックを求め真摯に対応すること、がリーダーシップなのか…。自分も含めてだが、世の中にはそれができていないリーダーが多いと感じる。自分も心がけよう。

  • 叱ること、ほめることをやめようって理由も少し曖昧かつ全員に当てはまるのか疑問をもちました。

    但し、リーダは幸福を売らないといけないというところは大いに共感できます。所詮、仕事と割り切って、自らの幸せに結びつけて生きることは大事なことだと思います

  • 面白かった。アドラーの教えを引きつつ、「ほめる」とは一体なんなのか、リーダーのあり方について紐解く。いちばん印象に残ってるのは指揮者のたとえ。楽団が同じでも指揮者が変わると演奏が全く異なるものになる。それってすごいことだよな、でも(いわゆる)リーダーがやっていることはそれだよな。

    あと、職場における笑顔のくだり。「場はつくれる」だな、と改めて感じる。自分の発するインパクトに意識的になることでもある。

    p24, ”アドラーは「自分に価値があると思える時にだけ、勇気を持てる」といっています。”
    …self-acceptanceでありself-authorityやな。

  • ありがとうから始める。

    これがまず第一歩。

    マネージャーとプレーヤー。
    指揮者と演奏家。
    校長と教諭。

    今一度、自分の立ち居振る舞い
    これからのマネージメントを考え直すきっかけ
    となりました。

  • ・褒めても叱ってもいけない。そこには上下関係が成立してしまう。
    ・注意をする時は尋ねればよい
    ・人は何のために働くのか、それは生きる為、幸せになる為
    ・お互いが尊敬し合える関係性が大事
    ・カリスマはいらない

  • 哲学者が書いた本。
    改めて読み直してみたが、ハッとさせられる。
    ・上司と部下は上下関係ではなく、対等関係。えっ。
    ・部下の失敗は上司の指導が適切でないことを示している。そうだよな。
    ・ほめることは相手を対等と見ていない。下に見ている。確かに。
    ・怒ることも叱ることも褒めることも不要、してはならない。「ありがとう」という感謝はいいが、「すごいね」はケースバイケース。「今のはよかった」はいい。難しい。
    ・リーダーは部下を自立させるための教育者でなければならない。なるほど。

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著者プロフィール

1956年生まれ。共著書に『嫌われる勇気』(ダイヤモンド社)、訳書にプラトン『ティマイオス/クリティアス』(白澤社)ほか。

「2020年 『自然と精神/出会いと決断』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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