知的戦闘力を高める 独学の技法 (日経ビジネス人文庫)

  • 日経BP (2024年8月5日発売)
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本 ・本 (312ページ) / ISBN・EAN: 9784296120604

作品紹介・あらすじ

いかに費用対効果の高い武器を手に入れ、実戦で使いこなすか、
「戦略」「インプット」「構造化」「ストック」の4ステップから体系化する。

この先必要なのは、現行のシステムを批判的に考えられる力であり、
4つのモジュールから体系化された最強の知的生産システムを公開

この世をしたたかに生き抜くための、最強の知的生産術。
◎「武器になる教養書」11ジャンル99冊ブックガイド付き

アインシュタイン、ダーウィン、ヴィトゲンシュタイン、
エジソン、ライト兄弟、スティーブ・ジョブズ……。
多くのイノベーターたちはみな独学者だった。

外資コンサルで活躍し、今は独立研究者として注目を集める著者の、
骨太でしなやかな知性を身につける、武器としての知的生産術。

感想・レビュー・書評

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  • 「ルックバック」、シンプルなストーリーで、ちょっとチェーンソーマンのスパイスも効いた良い映画だった。漫画を描き続ける主人公の背中と積み上がっていくスケッチブックを見て、ああ最近、自分は惰性で仕事しているな…と。拗らせた情熱のぶつけどころは、なぜか自己啓発書だった。

    ◯ 「何をインプットしないのか」ということを明確化する
    ◯ 心地良いインプットに用心する
    ◯ 深く鋭く読むべき本を見つけるために、大量の本を浅く読み流している
    ◯ 「教養の習得」それ自体を目指さない方がいい
    上記は内容の一端でしかないが、どれも耳が痛いし、陥りがちだ。

    異質な領域をつなぎイノベーションをもたらすリベラルアーツの重要性の観点から、自分の選書に自信が持てた。ただ、その手の本ほど読まずに積んであるが。随所に偉人の名言や逸話が配され、類書と比べて論旨とのフィット感も高い。やはり行き着く先は、古典なのだと再認識させられた。

    文庫本で1100円とは、なかなか強気な価格設定だが、行き場のないやる気の延命には繋がったので良しとしよう。

  • 私はふだん読書した後には感想を残しているというのに、メモをしながら読んだり、線を引きながら読んだりということはしないです。(だからうまく感想がまとまらない。)
    メモは、「ええぃめんどくさい、先を先を読みたい」という気持ちがあり、線を引かないのは、本棚からあふれだす本を目の前にして、「メルカリで売れるかも」と思うからですが、なぜか本書は初めから赤鉛筆を握りしめて読み出しました。これが大正解。ここぞと思うところがたくさん出てきて、しかも途中で、「アンダーラインを引きながら読もう」との記述もありました。

    さて、本書は、独学を「動的なシステム」として捉え、徹底的に「知的戦闘力を高める」という目的に照らして書かれているとのことです。そもそも「知的戦闘力が上がる」とどうなるかというと、「意思決定の質が上がり」、優れた意思決定は優れた行動に直結し、優れた行動は優れた結果をもたらすのだそうです。

    まず、独学の必要性については、以下4点があげられていました。
    1.知識の不良資産化
    2.産業蒸発の時代
    3.人生三毛作
    4.クロスオーバー人材

    この独学で知的戦闘力を高めて、企業内にとどまりながら、企業の力をうまく活用して社会変革をリードしていく「知的な革命家」をたくさん育成したい、というのが著者の目的だそうです。

    次に、独学システムの4つのモジュール(戦略・インプット・抽象化/構造化・ストック)についての解説がありました。以下順番に振り返ってみます。

    1.戦略
    やみくもなインプットの前に独学の大きな方針となる「独学の戦略」を決めること大事。これを具体化するには「何をインプットするか」を決めると同時に「何をインプットしないか」を決めることも重要。しかし戦略は荒くて良い。なぜなら、学びは「偶然の機会」を通じてしか得られないから。独学の方針はジャンルではなくテーマで決めること。戦略があるとアンテナの感度が高まる。 

    ここで読書に関する注意喚起がありました。
    「読書は、他人にものを考えてもらうことである。本を読む我々は、他人の考えた過程を反復的にたどるにすぎない」
    これは、以前にも聞いたことがある教訓です。ぐさりと痛いところを指摘されたような気になりますが、それでも知的戦闘力をあげるという目的では読書は避けられないというのは、著者も認めるところです。領域の横断をしながら、しなやかな知性が発揮ができない丸呑み読書は気をつけようというところかな、と思います。

    2.インプット
    ・本での勉強だけでなく、色々なインプットソースがあり、それらを組み合わせることが重要
    ・著者の薦める読み方
     ビジネス書:乱発される安易系は避けて名著を読み、読書ノートは作らない
     教養書:基本は雑多な本を幅広く、気の向くままに読み、読書ノートを作る
    ・成功する人は「さまざまな出会いや偶然を、前向きに楽しめる」という共通項がある
    ・継続的に質の高いアウトプットを出し続けている人に共通しているのは、人生のどこかでひたすらインプットし続けている時期がある
    ・「共感できる」「賛同できる」心地よいインプットばかりしていると、知的ストックが極端に偏って独善に陥る可能性がある
    ・どんなに知的水準の高い人でも「似たような意見や志向」を持った人たちが集まると知的生産のクオリティは低下する
    ・強い反感や嫌悪感を覚えるときはそれをメモしておこう。後で色々な気づきにつながる
    ・名著古典と言われているもの、つまりハズレのなさそうな評価が確立したインプットをしっかり押さえることが大事
    ・スジのいいインプットの純度を高めることが必要=質よりも密度が重要
    ・見識ある人物に会って、その人物から薫陶・知見を得るというのはもっとも効率のいい学習方法
    ・問いがないところに学びはない。その問いに対する答えを得るためにインプットを行うとインプットを楽しめるばかりでなく、効率も定着率も高まる。結果的にストックも充実する
    ・浮かんだ問いをきちんと捕まえて、日常生活の中で感じる素朴な疑問をメモする癖をつける
    ・「インプット→抽象化1→抽象化2→抽象化3→構造化1」を実践する

    3.抽象化・構造化
    ・抽象化はなぜ重要なのかというと、色々な状況に適用して考えられるようになるから
    ・公理系を導く部分が抽象化、公理系から様々な命題を演繹する部分が構造化に該当する
    ・固有の文脈が前提になった知識を固有の文脈に当てはめても意味がない
    ・領域を横断するルネサンス人になれ。そのためには、知性はもっとしなやかであるべき
    ・抽象化の力を高めるコツはとにかく場数を踏むこと
    ・「得られた知識は何か→その知識の何がおもしろいのか→その知識を他の分野に当てはめるとしたらどのような示唆や洞察があるか」を実践する

    4.ストック
    イメージはイケスに情報という魚を放すイメージ。
    目の前の現実的な問題を考察する際の助けとなる洞察を与えてくれるのが知的ストックであり、それが厚くなると知識の時間軸と空間軸を広げることで、目の前の常識が「いま、ここ」だけのものでしかないという相対化ができる。そして、イノベーションにつながる。
    イノベーションというと「常識を疑う」と言われるが、そうではなく「見送っていい常識」と「疑うべき常識」を見極める選球眼をもつことが大事。
    また、厚い知的ストックを持つことで創造性も向上する。
    アイデアとは、既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもなく、新しい組み合わせを作り出す才能は、事物の関連性を見つけ出す才能に依存する。だからこそタグ付けが必要だし、アイデアの質はアイデアの量に依存する。

    ストックの作り方のひとつとして、本を読むときは、アンダーラインをひく。ひくかひかないか迷ったらまずアンダーラインを引く。なお、共感できないところや反感を覚えるところもひいておくとよい。
    アンダーラインをひいたところのどこをイケス(著者の場合、イケスはエバーノートだそう)に放り込むか見返す。多くて9箇所に絞る(←この読書でこれは全然守れてませんが・・・。)。
    ただ、転記するだけでなく、必ずビジネスや実生活における「示唆」を書きだす。
    そして、アンラーン(消去)する。イケスに放し、必要な時にとってこられるようにして、覚えることを目指さない。
    ただし、音楽を聴くように読書ノートを見返す。

    最後に教養の独学ということで、11の分野(歴史、経済学、哲学、経営学、心理学、音楽、脳科学、文学、詩、宗教、自然科学)からそれぞれ9冊、合計99冊の本が紹介されています。これはぜひとも全部読みたいと思いつつも、私に読みきれるだろうかとひるんでしまいました。
    著者が考える教養を学ぶ意味は以下のとおり。
    1イノベーションを起こす武器となる
    2.キャリアを守る武器となる
    3.コミュニケーションの武器となる
    4.領域横断の武器となる
    5.世界を変える武器となる

    読み終わって、賢い人たちっていうのはこういうことを考えて生きているんだと、本当に尊敬の念をいだきました。「賢い人」というのはちょっと違うかな。イノベーションを起こそうとする人、世界を変えようとするような気概のある人とでもいうのでしょうか。全く私はこの歳になるまで何をしていたんでしょ。これまでのことを嘆いても仕方ありませんが、「継続的に質の高いアウトプットを出し続けている人に共通しているのは、人生のどこかでひたすらインプットし続けている時期がある」という記述にはグサッときました。人生においてそういう時期があってもいいのではないかと思ったことがあります。遅くなったけれど、少しは教養を身に着けようと思った次第です。「具体と抽象」「メモの魔力」を読んで学んだこととつながって、大変学ぶところがあった良書でした。

  • この本ではガムシャラなインプットは推奨していない。戦略を立て、そこからインプット、知識を抽象化し、その知識をいつでも引き出せるように整理しストックしておくというような流れだったと思う。
    その中でも自分が1番重要だと感じたのは抽象化することである。得られた知識から本質を抜き出し、示唆や洞察を得て最後に行動に繋げるということを意識して今後も独学や読書に励みたいと思う。

  • 様々な独学の技法紹介、各分野を学びビジネスに繋げる意義を説明した上で名著も紹介している。アンダーラインについては諸説あるが本を文字があらかじて書かれたノートとして扱うのは私の憧れである。
    名著をボロボロになるまで読み自分の血肉にすることは新刊のビジネス書を読み漁るより効果的であることは否めない。
    アインシュタインはネットのない時代に「本やノートにかいてあることをなぜ覚えなければ行けないのですか?」とは、良く言ったものだ。いつでも情報検索ができる時代に独学をする意味、活用法はイノベーションやクロスオーバー、抽象化など人間にしかできない能力を十分に発揮するためである。
    読みながら考えたことや他の疑問、問い、アイデアをメモすることが大切であり本当の独学といえる。

  • 戦略
    インプット
    抽象化・構造化
    ストック

    具体と抽象で得た思考方法の事前準備と後処理についてとてもわかりやすく書かれていた。
    1章 戦う武器をどう集めるか
    独学の戦略
    何について学ぶか大きな方向性を決める。
    何をまなばないか

    4章 副題知的ストックの貯蔵法、活用法
    書籍アンダーライン
    事実
    示唆
    行動

    書籍転記の方法
    事実
    事実を抽象化した自分なりの示唆(思いついたヒントはどんどん書く)
    具体的な仮説

    リベラルアーツに関するオススメ書籍も各分野9冊ずつ紹介してくれていた。

    いやぁ、読みたい本が溜まっていく一方だ。

  • Π型人材、2つの領域でスペシャリストとしての深い専門性を持ちながらジェネラリストとしての幅広い知識
    戦略、インプット、抽象化・構造化、ストック
    ものすごく面白いけど、今すぐ何の役に立つかは分からない
    読書のアプローチはどのような目的でインプットするかによって変わる
    様々な出会いや偶然を前向きに楽しめる
    イノベーションというのは花
    多様な意見のぶつかり合いによる認知的不協和がクオリティの高い意思決定につながる
    知的戦闘力は同じ量の情報からより良い意思決定ができる
    適度なランダムさ
    リベラルアーツ、真理はあなたを自由にすら
    知的生産は問うこと疑うことから

    自分のテーマ、ジャンルを決めて、目的をもとに、あるいは適度なランダムさを受け入れつつ、得た知識から洞察や意義を抜き取り、思った時に出し入れできるようストックする

  • 基礎的な勉強をしたいです。
    数学、物理、科学、哲学、歴史。
    高校の復習をするのもいいかも。
    変わらない価値のある勉強をしたいです。
    楽しみながらやってみます。

  • 独学の技法、狭義に言えば読書の仕方をスマートに解説している。知的戦闘力という言葉自体にも共感できるし、なぜその戦闘力を高める必要があるのか、どうやって高めるのか、そのためには何を学ぶのか。このようなことを一つ一つ丁寧に説明されているため、一つ一つが腹落ちして読み進められる。
    読書の質を見直せるきっかけになるありがたい本だった。

  • ビジネスパーソンが知的戦闘力を高めるために、何をどのようにして独学によって取得していくかが書かれている。
    まず、戦略を考えるところから始めるとある。時間は無限にあるわけではないので、テーマを絞る必要があるのだ。ジャンルから決めないところがミソだ。ジャンルを先に決めてしまうと、既存の体系化された知識の枠組みによって考えを進めることになり、自分独自の洞察が得られないからだ。
    テーマが決まれば、どのようにしてインプットしていくのか。それはやはり、読書である。読書の方法として面白かったのは、違和感を感じたところをしっかりと言葉にし、したためておけというところだ。そうすることで、問題点がハッキリとする。
    そして、インプットした内容の抽象化が重要だ。インプットしただけだと、応用がきかない。抽象化した概念が他にどのように適用出来る考える。それが構造化だ。
    さらに、インプットしたものを取り出し易いようにストックする種々の方法が説明されている。しっかりとストックしておくことで、イノベーションを起こしたり、コミュニケーションを円滑に行ったりするときなどに武器となるのだ。
    最後に、巻末に載せられた、教養を高めるための各分野の古典が挙げられている。これらはいずれも必読の本である。

  • 『世界のエリートはなぜ「美意識」を鍛えるのか? 』以来、山口周さんの著作は問答無用で読みたい衝動に駆られる。本書も内容をよく確認せずに買ったが、正解!

    独学とは、①戦略 ②インプット ③抽象化・構造化 ④ストックのモジュールからなるシステム(p5)で、人生三毛作の時代は“戦う武器”を集め、時に棄て(アンラーン)、教養(現代のリベラルアーツ)をストックしておくべきという内容。

    若いころの職員研修で「終わりなきインプット。アウトプットできなきゃ無責任」と言ったことがあるが、このアウトプットが③の「抽象化・構造化」だなと腹落ちした。

  • いわゆる、解説書的な立ち位置の文庫本だが個人的には非常に心動かされた。
    勉強法を求めてこの本を購入したが、どちらかというと勉強(独学)に対する考え方を強調している本だと思う。
    とりあえず、この本で紹介されている古典を少し読んでみようと思った。

  • 私の中では、著者、佐藤優さん、内田樹さんは知の巨人です。
    面白くて、わかりやすい。

  •  図書館の検索でタイトルに惹かれて借りてみた。何とか読み切ったが、自分には少し難しかったようである。知的戦闘力を高めるために、どのように独学していくかを紹介されていた。大きなテーマをもって、ジャンルによらずインプットし、何かしらの示唆や洞察を引き出すプロセスが独学の流れであると思う。図書館で気になった本を借り、また気になったら別の本を借りというスタイルでここ3~4か月くらい読書してきたが、自分にとって新しい切り口の見解で新鮮であった。ただ読む(インプットする)だけでなく、自分なりの示唆を引き出せるように考えていきたいと思う。

    0. 知的戦闘力をどう上げるか?
    ・独学の流れ:①戦略→②インプット→③抽象化・構造化→④ストック
    ・知識戦闘力が上がる→意思決定の質が上がる
    1. 戦う武器をどう集めるか?【①戦略】
    ・何について学ぶか大きな方向性を決める→独学の戦略を立てる
    ・ジャンルでなく、自分が追求したい「テーマ(論点)」に方向性を持つ
    ・テーマとジャンルがクロスオーバーする。テーマ→複数のジャンル
    2. 生産性の高いインプットの技法【②インプット】
    ・インプットの目的:
     ①短期的な仕事で必要な知識を得る(ビジネス書)
     ②自分の専門領域を深める(ビジネス書+教養書)
     ③教養を広げる(教養書)
     ④娯楽(何でも)
    ・ビジネス書は乱発される安易系を避け、名著を押さえ、読書ノートは作らない
    ・教養書は雑多に読み、読書ノートを作る
    3. 知識を使える武器に変える【③抽象化・構造化】
    ・抽象化とは、細かい要素を捨ててしまってミソをぬきだすこと(モデル化)
    ・抽象化は「どんな場所、どんな時代」においても成立する命題(公理)
    ・公理系を道ぶく部分が抽象化
    ・公理系から様々な命題を演繹する部分が構造化
    4. 創造性を高める知的生産システム【④ストック】
    ・初読(気になるところにアンダーライン)
    ・再読(その中から需要な箇所にふせん)
    ・三読(後々参照しそうな箇所を選り抜いて転記)
     →ビジネスや実生活における示唆を書き出す
    5. なぜ教養が「知の武器」になるのか?
    ・おすすめの書籍
    【歴史】図解 世界の歴史(創元社)
    【経済学】日本人のための経済原論(東洋経済)、経済学大図鑑(三省堂)
    【哲学】バカの壁(新潮新書)、哲学大図鑑(三省堂)
    【経営学】コトラー&ケラーのマーケティング・マネジメント(丸善)、競争優位の戦略(ダイヤモンド)、コーポレートファイナンス(日経BP)、イノベーションのジレンマ(翔泳社)、イノベーションの普及(翔泳社)、キャズム(翔泳社)、組織行動のマネジメント(ダイヤモンド)、戦略の経済学(ダイヤモンド)
    【心理学】心理学大図鑑(三省堂)、社会心理学講義(筑摩選書)
    【音楽】音楽(小澤征爾、新潮文庫)
    【脳科学】脳科学の教科書(岩波ジュニア)、EQ こころの知能指数(講談社)
    【文学】罪と罰(新潮文庫)
    【詩】詩ってなんだろう(ちくま文庫)、繰り返し読みたい日本の名詩100(彩図社)、世界の名詩を読みかえす(いそっぷ)
    【宗教】日本人のための宗教原論(徳間書店)
    【自然科学】科学の発見(文藝春秋)

  • 文庫本になっており、読みやすくてわかりやすい
    新しい問いを得るための独学である
    これから先も独学は人生に必須の技法

  • 「知的戦闘力を高める」ための学習の体系化と、その根拠を惜しげもなく著者・山口氏が披露している書籍。 本書では、知的戦闘力を高めるための独学のステップとして、戦略・インプット・抽象化・構造化・ストックの4つの段階に分け、それぞれの定義やアプローチ、具体的な手法を、山口氏の実体験や実例を交えながら解説している。 納得感が高く、実践したい部分が多く、まさにアンダーラインを引きまくる一冊。 また、最後には独学の先達である発明の偉人たちの紹介もあり、学習のロマンに浸ることができる。 さらに、リベラルアーツを学ぶための名著も紹介されており、その価値の高さを実感させてくれる内容となっている。

  • 戦略
    インプット
    抽象化・構造化
    ストック

    自分の持っているものに着目する
    ジャンルを掛け合わせる

    リベラルアーツで領域横断

  • もっと早く知りたかった。勉強で闇雲に本を読む前に読んでおきたい。

    読書で意識したい3つの視点:
    ①得られた知識は何か?
    ②その知識の面白さは?
    ③他分野に応用するとどんな洞察が得られるか?
    この問いが思考を深める鍵!

  • 2025年3月1日、丸善 丸の内本店で見つけた。3階。読書による武装の仕方。

  • 学ぶことは4つのステップからなる
    戦略 何を学ぶか方向性を決める→明確なアンテナを立てることができる
    インプット 戦略を立てるというが、無目的なインプットも無駄ではない→関係ないと思われることも含めたくさんインプットすることが、ユニークなアイデアをつくる
    抽象化、構造化(アウトプット) 得た知識を活用できる武器に変える→要約するだけでなく自分の解釈や他の知識との組み合わせによりオリジナルの武器になる
    整理 いつでも自由に情報を引き出せるようにしておく、武器を活用しやすくする
    心理学や音楽、脳科学などおすすめの学問をおすすめの本とともにいくつか解説

  • 独学のススメとなる一冊
    読書に限らず学習機会におけるアンチテーゼを唱えつつ、核心を捉えるための技法のエッセンスをシステム化して紹介。
    リベラルアーツにしても専門バカとならないよう、
    そして領域を超越するために抽象化→構造化してストックするという方法はただ時間を浪費するだけの独学を抜け出すために必要である。

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著者プロフィール

1970年、東京都生まれ。慶應義塾大学文学部哲学科美学美術史学専攻、同大学院文学研究科美学美術史学修士課程修了。電通、ボストン・コンサルティング・グループ、コーン・フェリー等で企業戦略策定、文化政策立案、組織開発等に従事した後に独立。現在は「人文科学と経営科学の交差点で知的成果を生み出す」をテーマに、独立研究者、著作家、パブリックスピーカーとして活動。現在、株式会社ライプニッツ代表、世界経済フォーラムGlobal Future Councilメンバーなどの他、複数企業の社外取締役、戦略・組織アドバイザーを務める。

「2023年 『新装版 外資系コンサルが教えるプロジェクトマネジメント』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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