サーキュラーエコノミー (日経文庫)

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  • 日本経済新聞出版 (2025年3月18日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (240ページ) / ISBN・EAN: 9784296120895

作品紹介・あらすじ

 サーキュラーエコノミー(CE)という言葉がようやく日本でもビジネスパーソンの必須用語となり、マスコミにもしばしば登場するようになってきた。サーキュラーエコノミーが、何故、いま必要とされているのか。これまでのリニアエコノミーとは何が違うのか。どのような未来を拓き、その実現は私達にどのような課題や挑戦を突きつけるのか。

 結論から言うと、サーキュラーエコノミーは、これまでの私たちの経済やビジネスのあり方を根本的に塗り替える革命である。しかもそのインパクトは、経済やビジネスにとどまらず、社会、地域コミュニティ、そして私たちの暮らしそのものに大きな転換をもたらすものなのである。

 日本では、資源循環に係る各種法律が施行され、政府・自治体・経済界等の努力に加え、国民の主体的な協力により、3R(Reduce、Reuse、Recycle)推進及び適正処理の徹底等を通じた取り組みが一定の成果を挙げてきた。こうしたなか、資源需要の拡大、ロシアのウクライナ侵略等を契機とした資源供給の不安定化、カーボンニュートラルに向けた資源循環推進の必要性、さらには資源の循環を産業政策として位置付けるEUなど海外の動きを背景に、世界各国で、サーキュラーエコノミーの重要性が指摘されている。

 日本においても、これまでの循環型社会形成への取り組みで培ってきた技術やノウハウといった強みを活かし、資源の確保や環境負荷の低減の取り組みを競争力の強化や成長戦略につなげるCEの実現を目指すことが重要であり、経済安全保障の観点からも促進が求められている。政府においても、CEの実現に向けた検討が加速している。

 これまでサーキュラーエコノミーはEU主導の独自ルールと位置付ける企業が多かったが、EUでは、サーキュラーエコノミーの促進を、環境問題への対応としてのみ捉えるのではなく産業政策として位置付け、経済の仕組み自体を変え、成長につなげていくことを掲げている。その背景には、大量生産・大量消費・大量廃棄の経済システムが限界に達し、生産と消費そのものの在り方を変えるべきだとの問題意識がある。

 日本は、資源の多くを海外に依存する上、カーボンニュートラルの実現には再生エネルギーだけでは不十分であり、CEへの転換は待ったなしだ。サーキュラーな経済システムは、循環の輪が小さいほど効果が高く、その推進は分散型社会と親和性があり地方創生にも資する。製品の設計や材料調達の段階からリサイクル性を考慮し、廃棄物を効率的に回収する仕組みを構築する必要がある。そこにはデジタル技術の活用が欠かせない。CEは、「リサイクル産業」ではなく、耐久性、修理性、リサイクル性に優れた製品を作る「ものづくり産業」だ。質の高いものづくりに強みを持つ日本にこそチャンスだ。

 本書は、これらの疑問、課題を解説する待望の日本企業目線の入門書。

感想・レビュー・書評

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  • 配架場所・貸出状況はこちらからご確認ください。
    https://www.cku.ac.jp/CARIN/CARINOPACLINK.HTM?AL=01439249

  •  サーキュラーエコノミー(CE)関連では新しい本で、図書館で予約して借りてみました。本書は、CEの入門書であるそうです。CEの国際的な定義はありませんが、ISO59004の策定が進んでいるとのこと。日本では環境省が定義しています。英国エレン・マッカーサー財団の提示する考え方が参考になるようです。それは、CEは、廃棄物削減やリサイクルといった個別的なことではなく経済全体の構造的な変革を意味しているとのこと。
     CEの基本、加えて国内外の企業における様々な取り組みを知ることができ、勉強になりました。

    【以下、生成AIによる要約等】
    ●概要と主張
    ・CEは経済・社会・暮らしを根本から変える革命的な概念であり、単なる環境対策ではなく、産業政策・成長戦略として位置づけるべき。
    ・日本は資源小国であり、資源確保・カーボンニュートラル・経済安全保障の観点からCEへの移行は不可避。
    ・CEは「リサイクル産業」ではなく、設計・調達・製造・回収までを含むものづくり産業であり、日本の強みを活かせる分野。

    ●各章と要点
    第1章 CEの定義と必要性。リニア型経済との違い。
    第2章 EUの政策動向と世界への広がり。日本の胎動。
    第3章 ビジネスモデルの変革。スタートアップの台頭。
    第4章 先進企業の事例と日本企業の挑戦。
    第5章 デジタル技術・金融・静脈産業などの「イネーブラー」の役割。
    第6章 アムステルダム市など都市のCE事例。地方創生との親和性。
    第7章 市民セクターの力と地域活性化。
    第8章 日本の未来像とアクションへの提言。

    ●プラスチックとサーキュラーエコノミーの接点
    ・大量生産・大量廃棄の象徴:プラスチックはリニア型経済の典型例として取り上げられ、CEへの転換の必要性が強調されています。
    ・設計段階からのリサイクル性の考慮:製品設計時に耐久性・修理性・リサイクル性を組み込むことが重要とされ、素材選定や添加剤の工夫が求められます。
    ・静脈産業の役割:回収・選別・再資源化のプロセスにおいて、デジタル技術やトレーサビリティの導入が鍵となると述べられています。
    ・EUのプラスチック戦略との比較:日本の技術力(分別・再生技術)を活かし、国際標準との整合性を図る必要性が指摘されています。

  • 【本学OPACへのリンク☟】

    https://opac123.tsuda.ac.jp/opac/volume/729271

  • 東2法経図・6F開架:B1/3A/1469/K

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著者プロフィール

野田 由美子(ノダ ユミコ)プライスウォーターハウスクーパース株式会社 パートナー 都市ソリューションセンター長 PPP・インフラ部門アジア地区代表

「2015年 『都市輸出 都市ソリューションが拓く未来』 で使われていた紹介文から引用しています。」

野田由美子の作品

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