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Amazon.co.jp ・本 (584ページ) / ISBN・EAN: 9784296121793
作品紹介・あらすじ
「つぎは台湾です。」
そのとおりだと思う、とトランプはいった。
* * *
習近平は米国の混乱をどう見るか。
中東は全面戦争に突入するか。
トランプとプーチンの「取引」とは。
瀬戸際にある世界情勢を描く。
発売即、米Amazon総合1位、ニューヨーク・タイムズ紙ベストセラーランキング1位。話題の全米ベストセラー!
* * *
トランプは宣言した。「ヨーロッパと中東でいま、戦火が燃え盛っている。台湾、朝鮮半島、フィリピン諸島、アジア全域で紛争の懸念材料がひろがり、覆いかぶさっている。そして、私たちの惑星は第三次世界大戦の瀬戸際にある」
* * *
●ピュリツァー賞を2度受賞したアメリカを代表するジャーナリストが、ウクライナ、中東、アメリカ大統領選という「3つの戦争」の舞台裏を徹底取材。
▼大統領退任後も続く、トランプとプーチンの真の関係性とは?
▼「影の大統領」として振る舞うトランプは、どのようにして政治的影響力を強めていったか?
▼トランプ暗殺未遂事件。シークレットサービスやバイデンは脅威を事前に把握していた?
▼第三次世界大戦に発展しかねないウクライナ戦争に、なぜ米軍を派遣しないのか?
▼ロシアは核兵器使用を真剣に検討していた。アメリカはどのようにして核の惨劇を思いとどまらせたか?
▼中国の習近平と北朝鮮の金正恩は、ウクライナ戦争に対するアメリカの外交姿勢をどう見る?
▼中東で戦闘地域を広げるイスラエルのネタニヤフ首相は、もはやアメリカもコントロール不能?
▼バイデンへの「復讐」を誓ったトランプ。大統領選の裏側とは?
感想・レビュー・書評
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「ウォーターゲート事件」でピューリッツァー賞を受賞した、ワシントンポスト紙の元記者、元編集者(現在はアソシエイト・エディター)、ボブ・ウッドワードの本。陰謀論ではない、いわゆる一次情報というやつだ。
トランプが盗まれたと主張する2020年の大統領選における議事堂襲撃、アフガニスタンからの米軍撤退時のバイデンの大失態、ロシアのウクライナ侵攻直前のバイデンの失言、、、当時の状況がよくわかる手記である。しかしながら、既に公の事実でありながら、大手メディアが報じないハンター・バイデンのウクライナでの汚職とそれに関わるバイデン一家、ミンスク合意についてのメルケルの暴露話、1月6日の議事堂襲撃の際、ゲートを開いて人々を招き入れる警察官達の防犯カメラ映像などを無視して、この本だけしか読まない人間の意識を誘導しているのか?と思われるような描かれ方の部分が多々あった。
しかし、一触即発のイスラエルとイランの第三次中東戦争回避のために、裏で動くアメリカの議員達の緊張と攻防が読み取れ、そのリアルに心臓がばくばくした。ネタニアフやトランプの人間性、バイデンの認知能力の衰えも浮き彫りになっていて興味深かった。と同時に、一次情報を収集し、その裏側を読み取れるようにアンテナを広げていないと、主流派メディアが作る歴史の全てを事実と勘違いしてしまう恐れがある、とそれを痛感した本だった。
バイデン政権下のリンゼー・グラム上院議員がバイデンについて「彼が世界を脆くしてしまった」と語っているが、為政者の不手際が「崩れてきて私たちの本土に害を及ぼすかもしれない」とまで言わしめるほどに一国を混乱に導くのだ。
外交官を32年務めたのち、バイデン政権下においてCIA長官の任に就いたビル・バーンズが2019年に出した、本書内で紹介されている回顧録『The Back Channel』において「平和と戦争のあいだを巧みに動き回ることが何より重要である」と書いている。日本にも、したたかにスマートに毅然と自国の国益のための外交を、と願ってやまない。
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【WAR 3つの戦争】 ボブ・ウッドワード 著
久しぶりに遅くまで読み耽りました。「訳者あとがき」で書かれているように「ボブ・ウッドワードの数多い著作のなかでも屈指の読みごたえのある傑作」と思います。
バイデン政権下での「ウクライナ戦争」「ガザ戦争」「対トランプ大統領選」の「3つの戦争」を軸に描いています。全て実名表記で、よくここまでホワイトハウスの内情を調べ上げたと感心しました。圧巻は、何と言ってもガザ戦争の部分。バイデン・ブリンケン、ネタニヤフ、さらにサウジやカタールを始めとした中東諸国首脳らの会話が事細かに記載されており、現在のイスラエル・イラン紛争など中東を考える上での解像度が一気に上がります。猪突猛進のネタニヤフを相手に、トランプ政権でも同様のやり取りがなされたものと推察しますが、この地域の安定化はとても難しいことが読み取れます。
新聞・ニュースでは知ることのできない舞台裏が活き活きと描かれており、何かの小説を読むようです。日本については数行しか出てきませんが、逆に考えれば「戦争」に巻き込まれていないためとも言え、日本外交には感謝です。一方で、同様のことが起これば、ここまでのチーム・ワークは難しく、「シン・ゴジラ」のような首脳陣の右往左往になるのではないかなど、色々と考えさせられた秀逸な一冊です。 -
ウォーターゲート事件すっぱ抜いたジャーナリストらしい。まじか。まだ現役なんか。
三つの戦争とは、ウクライナと、イスラエルと、トランプ。
これは、その三つの戦争に向かい合ったジョーバイデン全米国大統領と、そのスタッフの戦いの記録。
トランプ現大統領の放言と、バイデン前大統領の、ヤバいおじいちゃんみたいな報道しかされてないからかなり偏った印象であったのだが、むしろ、バイデン氏が後8歳若かったらまた随分変わっていたのではないかと思った。
ここまでやばかったんか。
つか、米国のトップは、こういう紙一重のところを常に判断して切り抜けて行かなあかんねん。これが、大国か。
うん。トランプ氏は必然であり、一面、非常に大事な「本音」を体現しているが、なんであかんのか、わかる。
イスラエルが、なんであそこまで切れてるのかも、理解できた気がする。
あくまで著者の目のフィルターを通してだが。
一番すごいなと思ったのが、ほぼリジェンドとも言えるこのジャーナリストに、編集者がガンガン意見言って、それを受け入れてる(と本人が言っている)ところかもしれない。 -
500ページ超の大作。ある意味現在進行形。
ただし、この本の主人公にとっては、終わったのかもしれない。
主人公はジョー・バイデン前アメリカ大統領。
彼はロシアのウクライナ侵攻と、イスラエルとハマスの戦いの2つの戦争に
現職アメリカ大統領として直面、対応した。
そしてもう一つ、トランプ大統領候補と、大統領の座を巡って戦った。
結果彼は、唯一米兵を戦地に送り込まなかった大統領となった。
あわせて、立候補を取り下げ、ハリス副大統領に民主党候補の座を譲った。
それにしても、、ウクライナについてはヨーロッパ、アメリカはウクライナを支援し、
イスラエルとハマスの戦いは、こぞってイスラエルを支持する。
ガザ地区に対するイスラエルの行動をどうして支持できるのかね。
何が人道支援なのか。ガザ住民に何の非があるのか。
ハマスを匿っている?ガザを窮地に押し込むから窮鼠猫を噛むでこうなったんだろうに。
ヨーロッパもアメリカも信じられん。
そこに来てアメリカ。トランプが復活した。
彼の言動に一貫性があるとは到底思えない。
ドル安を希望しながら、彼の言動はどう考えてもドル高を誘導している。
世界の王のような振る舞い、、、
アメリカのポチと化している日本政府、痛い目に遭うぞ。
この本を読んでいて、アメリカとイスラエルがなければ世界は平和なのではないか、
とさえ思ってしまった。
バイデンさん、さぞや心労がかさんだろうな。お疲れさまでした。
著者の個人的覚書
プロローグ
1章~77章
エピローグ
読者への覚書
謝辞
訳者あとがき
情報源について -
2021年初から24年半ばまで、ウクライナ、中東、米大統領選という3つの「戦争」を中心に、時系列でバイデン政権の外交安保政策を描く。大筋はもちろん周知の情勢だが、詳細で臨場感あふれる記述だ。2021年末の「ウクライナに米軍を派遣しない」という公言も、侵攻を抑止するというバイデン自身の検討の結果だったことが分かる。
著者がエピローグで述べるように、同政権の失態や不正への批判ではない。むしろ著者は同政権に好意的で、「誠実な善意の努力」「着実で目的意識が明確なリーダーシップ」と呼ぶ。にもかかわらず「戦争」の2つが混迷状態なのだが、どこまで同政権の責任なのだろうか。
第2期トランプ政権発足後の現在読むと、本書中でちらちら見えるトランプの姿が現在に繋がっているのが分かる。第1期時代のプーチン観、退任後も7回もの電話会談。共和党支配。ミリーミリー前統参議長との関係。トランプの元主要閣僚や上級補佐官たちはトランプは2度と大統領にも候補者にもなるべきではないと考えている、とのことだが、著者が例示した錚々たる顔ぶれは確かに第2期で政権入りしていない。 -
最後まで読んで、そうだ、この本はバイデン氏、バイデン政権が主人公だったんだ、と思えるほど、トランプ氏の存在感が圧倒的だった。
著者のウッドワード氏による若きトランプ氏へのインタビューや、本書の途中で挟まれるトランプ氏の言動は全くぶれていない。今メディアで報道されていることとシンクロして、本書で読んだのか、昨日新聞で読んだのか、いつの話だったかと混乱しそうになるほどだ。
本書では、普段は知ることがない外交がどのように行われているのか、という点も興味深かった。中東を駆け回り各国首長と膝を交えて、本音で会話ができる。これも米国が国益を広く捉えていたからできていたこと。小さなアメリカ・ファーストになってしまうと、こんな芸当はできないのではないか。
また、本書の主題ではないが、米軍、米国のインテリジェンスが各国中枢に浸透して情報を取っていること、いざ紛争が起きたとき、リアルタイムで情報を追っていけるなど、情報戦の先端が垣間見え、その実力に改めて驚いた。
本書は会話の記録などを基にしたもので、いずれも検証しようのないもの。それでも今の時代を知る良き一冊だ。 -
アメリカ政府内幕物。
よく取材をしたと思うが、やや散漫な印象がある。
また、政権のスキャンダル話であれば、より興味をかき立てられたのであろうが、バイデンという質実剛健なタイプの政治家を話の中心に据えているせいか、地味な話でもある。
こうした派手さに欠ける政治家も、表に見えないところで堅実に外交と内政をやっているものだ、というのが本書の主題になるのかもしれない。
これに対して、バイデンの政敵として登場するトランプは、良くも悪くも華がある。
言動はおよそ理知的とはいい難いのだが、ある種の人を惹きつける力はあるのだろう。 -
■感想
TOPPOINTで読了。 -
本書は原題は"WAR"副題に3つの戦争とあるように、ロシアのウクライナ侵攻、イスラエルのハマスへの報復、そしてアメリカ国内の深刻な対立(静かな戦争というべきか)というアメリカが直面する課題が、膨大で詳細な取材と分析から見事に描かれる。
プロローグでかつてウオーターゲート事件を共に追及した懐かしいバーステイン記者を通じて当時デベロッパーとして野心家だったトランプとの出会いが描かれ(1989年)、その後も変わらない彼の本質(決して負けや非を認めない)を再確認することになる。
それが犯罪者だったニクソンよりひどく、アメリカ史上最悪の無謀で衝動的な大統領候補として2024年に立候補したトランプだったことを直截的に言い切ったのは今までの第1次トランプ政権を描いた著作のタッチに比べると少し驚きだった(P512)。
2~41は主にロシアのウクライナ侵攻が描かれ、バイデン政権においてロシアの野心(ウクライナ併合)に関する情報収集・分析が正確で侵攻する可能性が高い(確実)ことを把握しており、事前にウクライナやNATOに情報提供していたにもかかわらず、真剣に対応してこなかった事実が明かされる。
またロシアに対して様々なチャンネルから警告した様子も鮮烈だ。
ただ侵攻前のアメリカのアフガニスタン撤退及び事後策の不首尾(政府軍の脆弱さ、タリバンの復活)が、ロシアにアメリカの弱体化(世界の警察官ではない)というシグナルになったのでは?との指摘は重い。
反面バイデン政権が自国軍を外国に派遣しなかったことを評価する著者の視点もやや一面的すぎる気がする。
42~54は主にハマスのイスラエルに対するロケット攻撃や民間人の人質、テロ行為に対する反撃ないしパレスチナ一般人を含む報復を、どう抑制させるかバイデン政権の苦労が読み取れる。
また反イスラエル、反イランの複雑な中東の国際関係を仲介して中東戦争に拡大しないための労苦を通じてリアルな世界を知ることが出来る。
55以下は以上の2つの戦争状況の推移とバイデンの再選とトランプの大統領選が描かれる。
バイデン政権で国内の移民政策に対する批判が根強かった事実、81歳の高齢となったバイデンに対する国民の不安が民主党からも噴出してきたことから選挙途中でハリスに交代した事実は物悲しい。
ただエピローグで著者は本書が政治家や政権の疑惑や疑念を暴く従来の姿勢とは異なりバイデン政権の国益に沿った責任ある誠実な安全保障の実情を称賛していることが珍しくも清々しく感じた。 -
ここ数年のウクライナロシアとイスラエルハマスにおける情勢が如何にそうなったのか理解しやすい。
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とにかく取材力が半端ない。
読んだらバイデン政権の詳細がわかりました。
すごい本です。 -
バイデン政権の4年間を描いたノンフィクション。ロシアの侵攻前からの国境への軍事展開とそれを阻止するための様々な働きかけ、軍事侵攻後核兵器使用直前での阻止、ガザへの対応など、政権内部の対応をよくこれだけ詳細に描けたと感心した。バイデン大統領、ブリンケン国務長官、ジェイク・サリバン国家安全保障問題担当大統領補佐官を始めとする政権メンバーの動きを克明に描き出している。ここまで詳細に描ける取材力と構成力、80代になってもこれだけの著作を生み出せるボブ・ウッドワードはまさにアメリカのジャーナリズムを代表する存在。
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東2法経図・6F開架:319.5A/W86w//K
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トランプ政権の動向
- トランプの感情的反応: トランプはバイデンの大統領就任に対して不満を抱き、フロリダのマール・ア・ラーゴで閉じこもっていた。彼の周囲のセキュリティ態勢は徐々に緩和されていった。
- 家族とスタッフの不安: トランプの家族やスタッフは、ホワイトハウスを去った後の生活についての計画がなく、次のステップについての不安を感じていた。
バイデン大統領の就任
- バイデンの就任: バイデンは2021年1月20日に第46代アメリカ合衆国大統領に就任し、政権移行が行われた。
- トランプの反応: バイデンの就任に際し、トランプはテレビでの報道に対して怒りを爆発させ、彼に対して責任を問う声に対して無関心だった。
トランプと共和党の関係
- 共和党内の緊張: トランプは共和党のケビン・マッカーシーと接触し、議事堂での暴動に対する責任を受け入れるよう求められたが、彼はそれを拒否した。
- メディアの注目: トランプは、自身の過去の行動に対するメディアの注目を浴びたくて、様々な公共の場に現れることがあった。
プーチンとの関係
- バイデンとプーチンの会談: バイデンはプーチンとの会談を通じて、ロシアのウクライナへの干渉やサイバー攻撃に対する厳しい警告を発した。
- ロシアの核兵器使用のリスク: バイデンは、ロシアが核兵器を使用した場合、国際社会が受け入れないことを明言し、プーチンに警告を発した。
ウクライナへの支援
- アメリカの軍事支援: バイデン政権はウクライナに対する防衛支援を強化し、ジャベリンミサイルなどの兵器を供給した。
- 戦争の影響: ウクライナの戦争が続く中、バイデン政権は支援の必要性を強調し、国際的な協力を模索している。
内部の緊張と選挙戦
- バイデンの認知能力への疑問: 大統領選挙に向けてバイデンの能力に疑念が生じ、彼の支持基盤が揺らいでいることが指摘された。
- トランプとの再選挙の準備: トランプは2024年の大統領選に向けて動いており、バイデン政権の対応が鍵を握ることが予想されている。
社会的影響と国際関係
- 中東の不安定さ: イスラエルとハマスの緊張が高まり、アメリカの外交政策に影響を与えている。バイデン政権はイスラエルへの支援を続けつつ、パレスチナ問題にも対処する必要があるとされている。
- 中国の影響力: 中国の習近平がアメリカの動向を注視し、ウクライナ戦争の結果が台湾問題に影響を及ぼす可能性があるとの見方が強まっている。 -
今回のメインはトランプではなくバイデンチーム。外交というものがどのようにして行われているのか、ということが詳細にわかる。コミュニケーション技術を駆使して、戦争や紛争をエスカレーションさせずに済ませる手腕は、ものすごい労力だ。最後の部分に、ちょっとだけボブ・ウッドワードのトランプ評があるが、FEARの結論と全く変わらないところに、悪夢のような4年間をどう生き抜いていけるのか、と思案している。
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バイデン政権がいかに戦争の勃発を警告し
また拡大を防いできたのか。
その内幕が描かれており国家安全保障チームの
行動にはこれまでのアメリカを見る事が出来る。
いまのトランプ政権との差がどれだけ出てくるのか
今後比較していく上では必読書であると思う。
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