スープ屋しずくの謎解き朝ごはん 子ども食堂と家族のおみそ汁 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)
- 宝島社 (2019年12月5日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (251ページ)
- / ISBN・EAN: 9784299000590
感想・レビュー・書評
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今までとは少しテイストが異なり少し重いお話でした。ヤングケアラー、虐待など、子ども食堂に関わる問題と麻野さんと実母の歩み寄りがテーマです。
辛いテーマですが、向き合ってくれる大人がいるだけでも救われます。そして、スープは身体と心を温めるのにも良いと思いました。
本当はボランティアや部外者が動くことではなく、児相や行政で対応しなければならない事案だとは思いますが。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
サブタイトルに「子ども食堂」と入っていることから分かる通り、今回は色々複雑な事情を抱えた子どもたちがメインの話でした。
それに麻野さん自身の母親との確執の話も加わって、わりと…こう、淀んだ雰囲気の展開でした。
子どもが何か犠牲を強いられている話はつらい…
そんな中でもスープ屋しずくのスープがひたすらおいしそうなのが救い。
今後もこの子ども食堂事案は絡んでくるのかなぁ。
母親との関係についても、これから発展がありそうです。 -
シリーズ5作目。
「子ども食堂」という副題から穏やかな話かと思いきや…。
介護問題、冤罪、虐待、非行、浮気など。
シリーズで最も重い作品だったと感じました。
各事件を経て麻野も母親と。過去の傷と向き合うことに。
良い方向へ向かうきっかけを作ったように見えた、今作でした。 -
ようやくシリーズ読み終わった〜〜!!!
シリーズものは長い!!!笑笑
途中で挫折しそうになったけどどうにか読み終えてよかった。 -
今回は子ども食堂に来る子どもたちの家族の話としずくの麻野さんと実母の話。どの家族も複雑な事情がありすぎてスッキリ解決とは言えない。そんな現実的な重い話もありましたが美味しいスープや食事の様子で少し救われる。
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スープ屋しずくの美味しいスープと日常の謎解きのシリーズ。
現代社会で問題となっているものをテーマに書かれている短編連作。
今作は児童虐待や児童相談所、子ども食堂に関わる内容。
かなりライトに書かれているけど内容は重く、現実ではこれよりもさらに何倍も何十倍も大変なことが起きてるんだろうと思う。
スープ屋の店主がもともと子供の頃虐待されていたので、そのトラウマや元凶となる母親との関係が見直され進んでいくような展開に今後なるんだろう。
その一つの区切りとして、虐待のテーマを取り上げているんだと思う。
出てくるスープが変わり種で、使われてる具材の栄養素も紹介されている。
レシピは書かれていないが、具材から推測し似たようなスープが作れそう。
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2019年12月宝島社文庫刊。書き下ろし。子ども食堂とふさぎこむ少女の秘密 、揺れる香りは噓をつかない、夕焼けに消えた泥棒の謎、非行少年の目的地、の4つの連作短編。重い話なのに、食事しながら、進むところに違和感あります。前作で予感した浅野さんと理恵さんの関係もほとんど出てこないし、ちょっと肩すかしをくらってしまいました。
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少し重い内容。主人公の性格かもしれないけど、結構突っ込み過ぎているなーと苦笑してしまう。
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児童相談所のブラックさが伝わる。
やっぱりすこーしずつ麻野と理恵が進展してるようで、楽しくなってきた。
子供食堂の運営は大変やと思うけど、人の関わりがあると手を抜けなくなるのも問題かなぁ。
それを児童相談所だけでなくボランティアの一般市民までどうやってケアしていくのか。闇と立ち向かうのは神経も使うし、自分の生活にも影響がでそう。
貧困やヤングケアラー、家庭内暴力とか重たい話題が続くので、途中に挟まるスープの説明が浮いてしまってる気がする。今必要?栄養素の解説、、、みたいな。 -
ちょっと今までのシリーズとは違うテイストというか、子どもたちの傷が絡んでくるだけに重い。
子どもは真っ直ぐですね。
だからこそすべてを正面から抱え込んでしまう。
麻野さんの謎解きで救われた子どもたち。
抱えなくてもいいようなものまで抱える姿は胸が痛かったです。