もういちどベートーヴェン (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

著者 :
  • 宝島社
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本棚登録 : 911
レビュー : 55
  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784299004161

作品紹介・あらすじ

『このミステリーがすごい!』大賞シリーズ

累計127万部突破の大人気シリーズ! 岬洋介が挫折し、別の道へ進もうとしているときの物語。
2006年。法曹界入りした天生高春は、ピアノ経験者のようだがなぜかクラシック音楽を避ける岬洋介とともに、検察庁の実務研修を受けていた。
修習の一環として立ち会った取り調べの場に現れたのは、絵本作家の夫を刺殺したとして送検されてきた絵本画家の牧部日美子。
日美子は犯行を否認しているが、凶器に付着した指紋という動かぬ証拠が存在する。
取り調べが打ち切られようとしたそのとき、岬が突如ある疑問を投げかける……。

感想・レビュー・書評

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  • シリーズだとは全然知らずに本屋さんで平積みになっていたので、読みました。
    たしか以前に「さよならドピュッシー」は読んだと思うけれど、内容は覚えていない。
    それでも、この本だけでも面白く読めました。

    司法修習生の生活と事件、さらにピアノコンクール。
    読み応えはしっかりあります。
    最後の10ページになっても事件のことがあまり見えてこない。
    このままでいいのかと心配しながらラストまで読むと、なんとほんの短い文章で、すべてが解決してしまうとは。

    この本はとても印象的だったので、シリーズの他の本も読みたいと思いました。

    • しのさん
      はじめまして(*´▽`*)
      重松さんのステップにコメントありがとうございました。
      私も色んな作家さんが好きですが、重松さんとっても大好き...
      はじめまして(*´▽`*)
      重松さんのステップにコメントありがとうございました。
      私も色んな作家さんが好きですが、重松さんとっても大好きです。
      温かいですよね。言葉が心に染み入ります。
      こちらこそ、レビュー楽しみに待ってます♪
      2020/06/13
    • いるかさん
      しのさん

      ありがとうございます。
      重松清さんは大好きで、本は全部買って読んでいます。
      ずいぶん勇気づけられました。
      これからもよ...
      しのさん

      ありがとうございます。
      重松清さんは大好きで、本は全部買って読んでいます。
      ずいぶん勇気づけられました。
      これからもよろしくお願いいたします。
      2020/06/13
    • しのさん
      重松さんの本を全部買って読まれているのですね。素晴らしいです♪
      好きな作家さんの本は買いたいって気持ち良くわかります (*´ー`*)
      ...
      重松さんの本を全部買って読まれているのですね。素晴らしいです♪
      好きな作家さんの本は買いたいって気持ち良くわかります (*´ー`*)
      これからも、宜しくお願い致します。
      2020/06/14
  • 岬洋介の検察庁の実務研修生時代の話。岬はあるきっかけで、断念したピアノを再び始めようとする。そしてその渦中、指導の検察官を差し置いて事件の真相を暴いてしまう。事件自体の複雑さはない。ベートーヴェンのピアノ・ソナタ32番、21番の演奏描写が凄い。

  • 岬洋介が挫折し、別の道へ進もうとしているときの物語。
    2006年。法曹界入りした天生高春は、ピアノ経験者のようだがなぜかクラシック音楽を避ける岬洋介とともに、検察庁の実務研修を受けていた。
    修習の一環として立ち会った取り調べの場に現れたのは、絵本作家の夫を刺殺したとして送検されてきた絵本画家の牧部日美子。
    日美子は犯行を否認しているが、凶器に付着した指紋という動かぬ証拠が存在する。
    取り調べが打ち切られようとしたそのとき、岬が突如ある疑問を投げかける……。


    読む順番を全然間違ってしまっているので、何で岬さんが法曹界へ!?
    とびっくりだったが、それでもこの物語は面白い(*^-^*)

    今回は、司法試験に合格した後の物語だが、滅茶苦茶丁寧に研修の話が語られていて、とても勉強になった(笑)

    どの世界に居ても、岬さんの個性ってピカイチ光っていて、この人好きだなぁ~と思わされる描写が盛りだくさん。
    でもやっぱり、このシリーズを読んでいると、岬さんには法曹界なんかじゃなくて、ピアノを弾いてほしい!!と思ってしまう自分が居た(笑)

    最期はそんな期待を持った私をしっかり痺れさせてくれる。

    岬さん本人も好きだが、いつも岬さんを語る語り手。
    つまり主人公にも毎回魅力がかなりある(*^-^*)

    しかし毎回毎回、音楽をよく文章で表現できるなぁ~と感心してしまう。
    音が聞こえないのに、鳥肌が立つような表現。凄いなぁ~(*´▽`*)

  • あの天才ピアニスト・岬洋介の司法修習生時代を描く最新作。

    司法試験をトップで通過した岬洋介。
    まわりの修習生はもちろん、教官の検察官達も、十年に一度の逸材との噂で持ちきり。

    同じグループの天生高春は、クラシック嫌いの岬が、実は超一流の腕を持つピアニストではないかとの疑惑を持つ。
    そんな彼が、なぜ、司法の道を目指したのか?

    そんな時、2人は、修習の一環で、絵本作家が殺害された事件を担当する。誰もが彼の妻(絵本画家)を容疑者とみなす中、岬だけはその無実を信じる。
    果たして、本当の真犯人とは?

    途中で、高遠寺静判事が指導教官として、登場するのは、嬉しいですね。

    クライマックスで、コンクールの1位受賞と、誰もが想像出来ない驚きの真犯人の解明が重なるところは、さすが中山七里氏ですね。盛り上がります。

    しかも、何気ないあれが、伏線だったとは...
    そう言うことか(なるほど)、納得です。

  • 「どこかでベートーヴェン」から数年後。
    岬洋介が司法修習生だった頃の物語。
    全体的に彼の、天才の苦悩が描かれていました。
    望まない道へ自分を誤魔化して進む岬。
    不幸にもそこでまた頂点に立ち、周囲の期待と羨望を嫉妬を受ける事に。
    彼が本当にやりたいこと。全てを捨てても進みたい道。
    ひとつの事件を経て道筋が明確になった彼は迷うことなく進んでいく。
    そんな作品でした。
    ここから「さよならドビュッシー」の時間軸へと繋がっていくのかな。

  • 岬洋介が司法修習生!
    既刊行の『さよならドビュッシー』や『おやすみラフマニノフ』などで、岬が司法界には進まないのはわかっているが、司法研修所ではどのような活躍をするのか。
    この研修所内部を、著者は、取材せず想像力だけで描いたというのだから、驚き。
    今作の岬洋介は、ピアニストになることを断念して司法試験に合格した研修生天生の目を通して語られるゆえ、「まるで検察官になるために生まれてきたような男で、言うことは常に正しく、人当たりがよくて嫌みがない」と彼に言わしめ、その天才ぶりはより一層際立つ。
    そんな岬であるが、進路に惑っており、彼に助言する研修所の教官として、あの高遠寺静が登場する。
    「司法というのはすでに正義の味方であるテミスを代行しています。崇高な仕事だと思います。それでも僕は、違うような気がしているんです」と、打ち明ける岬に対し
    「仕事の価値は自分以外の人間をどれだけ幸福にできるかで決まるのだ」と。
    そして、天生の思わぬ行動が、岬を再びピアノに向かわせ、ピアノコンクールに出場することになる。
    このシリーズにしては、演奏場面は少なかったが、今回もYou Tubeでその曲目を聴きながら~。
    ラストで予言されているという『合唱 岬洋介の帰還』も読まずばなるまい。

  • 岬シリーズ。
    司法修習生時代を描いた今作。学生時代を描いた「どこかでベートーヴェン」と同じ作品の文庫化と思って、スルーしていたが、先に「合唱」を読んでしまい、この作品を読んでいないことに気づいた。
    司法試験を優秀な成績で合格し、将来を有望視されていた岬がピアニストになるまでを描いているので、謎解きは控えめ。どんでん返しもあると言えばあるけれど、岬の行動に意識を奪われ、いつもの驚きはそれほどない。
    多分、この作品を読んで、「合唱」を読むといろいろ繋がるのだろうが、逆に「合唱」を読んで、謎になっていた部分がこの作品で明らかになるので、それはそれで楽しかった。
    この後、もう一度「合唱」を読むと、また違う楽しさが見つかるかもしれない。
    中山七里のシリーズはたくさんあるけれど、やっぱりどれも面白い。この先、続編ラッシュが続くので、とても楽しみ。

    • yyさん
      岬洋介のシリーズ、面白そうですね。「さよならドビュッシー」で中山七里という作家を初めて知ったのですが、新しい楽しみが増えました。
      岬洋介のシリーズ、面白そうですね。「さよならドビュッシー」で中山七里という作家を初めて知ったのですが、新しい楽しみが増えました。
      2021/02/11
    • バス好きな読書虫さん
      中山七里は他にシリーズが多い作家さんです。
      「さよならドビュッシー」の頃はそうでもないのですが、最近の作品はシリーズでリンクしているので、...
      中山七里は他にシリーズが多い作家さんです。
      「さよならドビュッシー」の頃はそうでもないのですが、最近の作品はシリーズでリンクしているので、岬の父が嫌う御子柴シリーズなどもおすすめです。多作なので、いろいろ読んでみて下さい。
      2021/02/12
    • yyさん
      御子柴シリーズを調べたら、リーガルサスペンスなのですね。面白そうです。はまりそうで、怖い! ありがとうございます。
      御子柴シリーズを調べたら、リーガルサスペンスなのですね。面白そうです。はまりそうで、怖い! ありがとうございます。
      2021/02/12
  • 岬シリーズ第5作!
    (スピンオフ入れずに数えると)

    音楽×司法の世界が広がっていく…
    どちらの世界も容赦ないクオリティ。

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    司法試験に合格し、司法修習へと望んだ天生(あもう)。
    しかしその研修で出会った岬洋介は、圧倒的な観察力と頭脳で、司法修習生の中でもずば抜けた才能を持ち合わせていた。
    まわりは嫉妬と羨望の眼差しで岬をみつめるが、当の岬は自分の才能を自覚していない…

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    岬シリーズはどのお話も、岬以外の人物が主人公として話が進んでいきます。
    今回の主人公は司法修習生の同期である天生(あもう)です。

    第6作目ということで、以前の作品を読んでいる方にとっては、岬洋介のピアノの才能は既知のものなのですが、今回の物語では司法修習生の誰もが岬のピアニストとしての顔を知らず、司法修習生としての才能や、優秀な検事を父に持つ岬の境遇を妬む描写が続きます。

    しかし実際には岬はピアニストとして致命的な疾患を抱えており、かつ家族関係も複雑な中で育っています。
    だからこそ読んでいると司法修習生のもつ妬みに対してモヤモヤし、「岬は岬で苦しんでいるんだよ!!」と何度も心のなかで叫んでしまいました。
    と同時に、、自分から見た他人は、あくまでも「自分が見たい他人の姿」なんだなあ…と、しみじみ思ったのでした。

    ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
    物語中では、岬の人生模様とともに、ある事件の謎ときも並行して書かれています。
    その事件の真相は、ラストで明かされるのですが、まさかの着地点に「ええっ?!」となってしまいました。
    犯人は誰なんだろう?とは思いつつ読んではいたものの、どうしても岬の人生物語の方につい重きを置いて読んでいたため、事件の推理はあまりせずにラストまで読み進めたことも関係しているかもしれません。
    真相を知ると、確かにアレッと思った場面があったなあと思い出しましたが、後の祭りでした。

    このお話の主人公・天生は、次作の「合唱 ~岬洋介の帰還」にも主軸として登場するようです。
    「合唱」はまだ読んでいないのですが、「もういちどベートーヴェン」のラストには、「合唱」というお話につながるだろうエピソードが盛り込まれていました。

    読み終えて「もういちどベートーヴェン」というタイトルを見ると、“もういちど”に込められた岬の信念の強さを、ひしひしと感じました。

  • ミステリーというより、音楽小説でしたね。
    シリーズものということを気付かず読んでしまった。
    もちろんこの本だけでも十分楽しめます!
    ただミステリーと思って読み始めてしまったので、星三つで。私が読んだ解説には音楽要素が書かれていなかったもので。
    でも前作から読まれていれば、きっと分かったのかも。ハハハ。

  • 単行本で読了していたのだけれど、文庫で再読。そう、ワタシの本棚には『もういちどベートーヴェン』は2冊有るのだ(笑) 『合唱』を読み終えての、再読。-その瞬間、天生は彼が違う世界の住人になったのを感じ取っていた。-岬洋介が音楽のミューズと優しく静かに熱く手と手を握りあった。心を決め己の道を行く岬洋介がカッコいいのだ!そして今回の事件も真摯に老獪に。解決して去ってくのが、また、くぅ。カッコいいのだ。ここから『合唱』に繋がっていくのだと思うとうれしくてニヤニヤが止まらない。

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著者プロフィール

1961年岐阜県生まれ。2009年『さよならドビュッシー』で第8回「このミステリーがすごい!」大賞を受賞しデビュー。幅広いジャンルを手がけ、斬新な視点と衝撃的な展開で多くの読者の支持を得ている。

「2021年 『ヒポクラテスの悔恨』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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