推理小説のようにはいかない ミュージック・クルーズの殺人 (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

著者 :
  • 宝島社
3.14
  • (1)
  • (6)
  • (10)
  • (3)
  • (1)
本棚登録 : 124
感想 : 9
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784299004628

作品紹介・あらすじ

大学の室内楽サークルに所属するピアノ担当の三澤利佳と、バイオリン担当の葛原卯月は、名古屋港での記念式典に演奏ボランティアとして参加するため、横浜港から船に乗り込んだ。
航行をともにするのは市の職員と、ボランティア市民たち。無事に演奏を成功させたその帰路、船上の密室でボランティアの一人が殺害されてしまう。
いったい誰が、なぜ殺人を行なったのか……。
ミステリー小説好きの卯月は、自分たちで犯人を突き止めようと推理をめぐらせて――。
海上の“密室”で起きた殺人に、女子大生コンビが挑む!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 装丁から優しいミステリーかと思いきや
    しっかりめのミステリーで、現場の描写もリアルに感じた。

    探偵ものとピアノやバイオリンなど音楽が好きな人にはハマると思う。

  • 不幸体質でドジっ子の卯月が意外と探偵役、しっかり者の利桂がワトソン役、と思っていたら実は卯月は利桂を不幸体質だから自分が助けなきゃ、と思っていたオチ。
    卯月がそう思っていた理由は非科学的だけど、なんとなくわかるかな。
    いくら名古屋での開催で、名古屋側の職員がたくさんいるって言っても、横浜側のスタッフ少なすぎない?
    事件の謎、大学生の友情、音楽等色々盛り込んでいるけど、次買うかは微妙かな。

  • 事件の論理的な推理とか、演奏家の才能に関してとか、青春ものの部分なんかはわりと良いと思うのだけれど、どうにも小粒な印象。シリーズ物になって、登場人物が増えて物語が展開していくようだったら読んでみようかな。

  • 『不運なことが起きたとき、それを偶然だと、誰にでも幸不幸の波はあると思い込むことで、自らの弱さから目を背けてきた。 … そうすることで、自分の心を守ってきたのだ。』

    失敗をしたとき、思うようにいかなかったときに、運命という言葉をつかってしまうのは自分を守るための逃げなんだということをしっていながらも使っている自分がいる。


    『いつだって私は、なんでも完璧に、正確にやらないと気が済まない。そうすることでしか自分に価値を見出せない。だから挫折に気付かないふりをしていた。』

    そう、失敗も成功するためのかていなんだ。と言っているのも、言い訳のひとつだとは理解している。でも、認めたくないんだ。

  • ミュージックフラスコにあまりに魅力がないから、真剣なのかコメディ寄りなのかどう受けとめていいかもやっと。これからもバイト先で事件に会うのなら音楽ネタに期待。

  • シスターフッドのライトミステリが新鮮で面白かった。シリーズ化して欲しい。

  • 横浜と名古屋の式典のため、横浜港から名古屋港へクルーズ船で向かったピアノ演奏者の利佳とバイオリン奏者の卯月の2人組女子大生。
    そんなら彼女らが船内の殺人事件に巻き込まれた。
    一方、都内で発生した殺人事件を追う警視庁の刑事番場たち。
    クルーズ船が横浜港に帰港すると、卯月が謎を解明する。

    これは続編に期待したい。番場刑事もなかなか優秀そう。

全9件中 1 - 9件を表示

著者プロフィール

1991年生まれ。茨城県出身。立教大学法学部卒業。第16回『このミステリーがすごい!』大賞・隠し玉として、2018年に『三度目の少女』でデビュー。
他の著書に『推理小説のようにはいかない ミュージック・クルーズの殺人』(以上、宝島社)がある。

「2022年 『横浜・山手図書館の書籍修復師は謎を読む』 で使われていた紹介文から引用しています。」

宮ヶ瀬水の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×