コロナ黙示録

著者 :
  • 宝島社
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本棚登録 : 818
感想 : 138
  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784299007018

作品紹介・あらすじ

桜宮市に新型コロナウイルスが襲来。その時、田口医師は、厚労省技官・白鳥は――
そして“北の将軍”が帰ってくる! 

ダイヤモンド・ダスト号で起きたパンデミックと忖度政治。今、病院で起きていること。
これは虚構か真実か。作家・医学博士の海堂尊が描き出す、現代ニッポンの“今”

世界初の新型コロナウイルス小説、刊行!


2020年、東京オリンピックを前にした世界に、新型コロナウイルスが襲来した。
豪華クルーズ船ダイヤモンド・ダスト号で感染者が発生、この対応で厚労省を始めとする安保政府は後手に回る。
一方、北海道の雪見市救命救急センターでもクラスターが発生。速水晃一センター長を始め、対応に追われる。
クルーズ船感染者を、東城大学医学部付属病院ホスピス病棟、黎明棟で引き受けることになり新型コロナウイルス対策本部に任命された田口公平がその任にあたる。
一方、東京ではかつて「日本三分の計」を打ち出し、挫折した元浪速府知事・村雨を筆頭に政策集団・梁山泊が安保内閣の打倒をめざしていた……。

感想・レビュー・書評

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  • 新型コロナの小説だと思って読み始めたら作者の海堂さんの『チームバチスタ』のシリーズものだったと、かなり後半で気づきました。
    主人公らしき田口と白鳥が一体どこの誰なのかまずわからないのは『バチスタ』を全く読んでいないからでした。

    新型コロナについての小説でもありますが政治的な話を知らないとよくわからないと思います。
    2019年11月から2020年5月までの政治とコロナのフィクションと言うことですがかなり現実をおちょくった話です。

    安保首相と明菜夫人の有朋学園問題についてかなりページがさかれています。

    夏川草介さんの『臨床の砦』も拝読しましたが、あちらよりエンターティメント性が強く読んでいて笑えるところがかなりあります。
    ネーミングだけでも笑えます。
    安保宰三首相、令和おじさんの酸ヶ湯官房長官、米国のオバタリ前大統領、現職のトランペット大統領、他。

    横浜のクルーズ船と、北海道の病院の医療体制と道、独自の緊急事態宣言のところは面白く小説として読まされました。

    それにしても安保首相はバカにされまくっています。
    例として挙げるなら「安保首相が益村知事と張り合う必要はないのだが、とにかく宰三は華々しい宣言が羨ましくて仕方なかった。だから今川に、自分も直ちに緊急事態宣言を発出したいと言い出した」「安保首相が『全世帯に布マスクを二枚ずつ配布する』と自信たっぷりにぶち上げたのだ。そのニュースはコロナ禍に苦闘していた全人類に一瞬の微笑をプレゼントした」

    暗い疫病と政治の話も作者のユーモア溢れる文章によって明るく読めました。
    今だから少しは冷静にエンターテイメントとしてあの時はああだったのかと読むことができました。

    • 牛乳プリンさん
      こちらこそフォローいただきありがとうございます!
      グラスホッパー読んでみます!
      こちらこそフォローいただきありがとうございます!
      グラスホッパー読んでみます!
      2021/09/28
    • まことさん
      牛乳プリンさん。

      追伸ですが、私は「マリアビートル」が特に好きですハート♥️
      牛乳プリンさん。

      追伸ですが、私は「マリアビートル」が特に好きですハート♥️
      2021/09/28
    • 牛乳プリンさん
      まことさん ありがとうございます!
      マリアビートルも読んでみますね!どっちから読もうかと迷い中。
      そういえば、死神の精度と浮力は読みました。...
      まことさん ありがとうございます!
      マリアビートルも読んでみますね!どっちから読もうかと迷い中。
      そういえば、死神の精度と浮力は読みました。
      これも楽しかったです!
      2021/09/28
  • インフルエンザよりも厄介な感染症、と専門家たちの間で恐れられていた感染症・重症急性呼吸器症候群”コロナ・ウイルス”。
    一旦は終息宣言が出されるも、その治療法が確立されないまま20年が経過。
    その厄介な感染症が再び”新型”として、2019年年末に世界に姿を現した。

    あれから2年経つけれど、未だに世界中の人間たちが一喜一憂し翻弄され続けている。
    新型コロナが初めて日本で話題にのぼった時の不安・焦燥感は今でも覚えている。あれから色々なことがありすぎて、もはや遠い昔の出来事のようにさえ思えるけれど、今なお現在進行形というのが実情。
    今回”おさらい”のように、日本に初めて発生しそれが日本中に広まるまでの道筋を辿ってきた。この頃にきちんと手を打っておけば…反省しかない。

    特に印象に残った言葉。
    新型コロナは人災。人間が起こした災いは、ファンタジーのような魔法で消し去ることは決してできない。人間の不意をつき、ドミノ倒しのように次から次へと容赦なく襲いかかる。走り出したらなかなか止まってはくれない。

    そして新型コロナとの共存。発生当時はそんな言葉を聞いてもいまいちピンと来なかった。けれど2年経った今なら納得。いかに巧く新型コロナと付き合っていくか。ウイルスと人間、どちらが最後まで生き残れるのか。同じ星に棲む生物として、人間に突きつけられた挑戦状と受け止めた。

  • 新型コロナの感染拡大や、安保首相とその取り巻きを描いていたストーリー。

    海堂尊の作品を読むのは初めてだが、実在した政権やその周辺の人々が透けて見えるキャラクター設定でその当時の問題点を小説として誇張していて、読んでいて痛快な部分も多かった。
    と同時に、こんなこと書いて、著者は大丈夫かと思わず心配になってしまった。

    • いるかさん
      おはようございます。

      私もこの本を読んで、海堂さんが心配になりました。
      で、この後のコロナ狂騒曲もとっても面白かったので、是非。。
      おはようございます。

      私もこの本を読んで、海堂さんが心配になりました。
      で、この後のコロナ狂騒曲もとっても面白かったので、是非。。
      2021/12/15
    • lisainuさん
      いるかさん、コメントありがとうこざいます。
      いるかさん、コメントありがとうこざいます。
      2021/12/17
  • フィクションなんですよね。でも半分くらいノンフィクションみたいな雰囲気。
    医療の現場はまさにそうなんでしょうね。
    本当にありがたいし、ご苦労様ですと感謝の気持ちでいっぱいです。
    ここに書かれてるように自分たちが感染してしまうリスクが高いし。

    この時代の記録的小説かな。

  • フィクションだと分かっていても、何が本当で何が嘘なのか?と現実と混同しながら読了。
    閣僚等登場人物名等が言葉遊びのようで苦笑。
    政府の不祥事にそのときは憤り覚えるが、時間と共に消えてゆくのは当事者意識が低いからと、本書で改めて感じ反省させられた。
    話のその後が知りたい。

  • 読み始めは、政府の批判ばかりで読みにくかった。でも、読んでいるうちに、自分の政治への無関心さを実感した。

  •  海堂さんのコロナ小説ということで読んでみたら、久しぶりの桜宮サーガで、しかもオールスター総出演の豪華版。私の好きな村雨知事、彦根に大人気の速水将軍まで。
     2019年末〜2020年5月までのコロナ騒動が丁寧に描かれている。海堂さんは安倍政権がよほど嫌いだったと見える。少し名前は変えてあるもののほぼ事実に沿っており、森友問題や桜を見る会の問題に憤り、政権の無能ぶりを非難している。話半分としても、本田審議官のモデルになった不倫審議官がいたことなど、ちゃんと知らなかったので驚いた。
     『ナニワ・モンスター』初読時はコロナ前だったが、新型インフルの脅威に晒された浪速の様子をコロナ流行時に思い出した。相変わらずの海堂節が炸裂していたが、海堂作品初読の人は少し読みにくそう。未読作も残っているので、また桜宮サーガ再読しようかな。

  • 久しぶりの桜宮サーガ。 フィクションですが、現実の政府対応や医療現場、マスコミ対応など、コロナの発生から約半年に至るまでのことが、描かれています。 しかし、ここまで書いてしまって、海堂先生大丈夫なのでしょうか?

  • 事実とフィクションが入り混じるリアリティが凄い。なのに実写化されたりテレビで取り上げられたりしない理由は読めばわかる。個人的にはバチスタシリーズで一番面白い。

  • 安保宰三総理は無教養なお坊ちゃん気質で、天然奔放な妻の明菜と『お友だち』が何より大事。

    「満開の桜を愛でる会」「有朋学園」、泉谷首相補佐官と本田審議官の不倫ペア、黒原検事長などリアルな事件や人物を思い浮かべて、ニンマリしたり、さらに憤慨したり。

    コロナ禍の戦いも描きつつ、一連の過ぎ去ったこと、これからのことを、シリーズ小説としての面白さはそのままに、大切なことをいろいろ教えられたり、考えさせられたりした。

    オススメ!今、読むべき本!!

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著者プロフィール

1961年、千葉県生まれ。作家、医師。第4回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、2006年に『チーム・バチスタの栄光』(宝島社)で作家デビュー。著書は「桜宮サーガ」と呼ばれるシリーズを成し、本作および前作の『コロナ黙示録 2020災厄の襲来』(宝島社)も連なっている。他にはキューバ革命のゲバラとカストロを描いた「ポーラースター」シリーズ(文藝春秋)などがある。最新作は『奏鳴曲 北里と鷗外』(文藝春秋)。

「2022年 『コロナ狂騒録 2021五輪の饗宴』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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