コロナ黙示録

著者 :
  • 宝島社
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本棚登録 : 354
レビュー : 51
  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784299007018

作品紹介・あらすじ

桜宮市に新型コロナウイルスが襲来。その時、田口医師は、厚労省技官・白鳥は――
そして“北の将軍”が帰ってくる! 

ダイヤモンド・ダスト号で起きたパンデミックと忖度政治。今、病院で起きていること。
これは虚構か真実か。作家・医学博士の海堂尊が描き出す、現代ニッポンの“今”

世界初の新型コロナウイルス小説、刊行!


2020年、東京オリンピックを前にした世界に、新型コロナウイルスが襲来した。
豪華クルーズ船ダイヤモンド・ダスト号で感染者が発生、この対応で厚労省を始めとする安保政府は後手に回る。
一方、北海道の雪見市救命救急センターでもクラスターが発生。速水晃一センター長を始め、対応に追われる。
クルーズ船感染者を、東城大学医学部付属病院ホスピス病棟、黎明棟で引き受けることになり新型コロナウイルス対策本部に任命された田口公平がその任にあたる。
一方、東京ではかつて「日本三分の計」を打ち出し、挫折した元浪速府知事・村雨を筆頭に政策集団・梁山泊が安保内閣の打倒をめざしていた……。

感想・レビュー・書評

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  • 事実とフィクションが入り混じるリアリティが凄い。なのに実写化されたりテレビで取り上げられたりしない理由は読めばわかる。個人的にはバチスタシリーズで一番面白い。

  • 安保宰三総理は無教養なお坊ちゃん気質で、天然奔放な妻の明菜と『お友だち』が何より大事。

    「満開の桜を愛でる会」「有朋学園」、泉谷首相補佐官と本田審議官の不倫ペア、黒原検事長などリアルな事件や人物を思い浮かべて、ニンマリしたり、さらに憤慨したり。

    コロナ禍の戦いも描きつつ、一連の過ぎ去ったこと、これからのことを、シリーズ小説としての面白さはそのままに、大切なことをいろいろ教えられたり、考えさせられたりした。

    オススメ!今、読むべき本!!

  • うーん・・・正直、考えの偏り感がある小説でした。

    チーム・バチスタシリーズの世界観に、もしコロナウィルスが入ってきたらという想定で、どう乗り越えていくのかが描かれています。なので、謎解きではありません。
    政治と医療、ウィルスと絡ませながら、海堂さんの思いがぶつけられた作品でした。
    登場人物は、この人は現実の世界のあの人だよねとか、あの人はこの人だよねとわかるくらい、想像がつきやすいです。パラレルワールドだけれども現実に結びつきやすく、今を読んでいるようでした。

    そう考えると、一方は崇めて、もう一方は蔑むような描き方なので、共感するところもあれば、疑問に思うこともしばしばありました。色々この状況について思うことはありますが、小説とは関係ないので、割愛。

    小説として考えると、文章からの躍動感や緊迫感があり、楽しめました。ただ、バチスタシリーズにコロナや政治などを融合するのは、ちょっとかなと思いました。それだったら、海堂さんから見た真実という本を書いても良かったと思いました。文章から察するに登場人物達からは、様々な欲がまみれていて、上手い具合にこれを利用しようという思いが、見え隠れしている印象でした。人間の闇を見たようで、ちょっとイラッとしてしまいました。

    最後に薄氷のような状況下でコロナと戦っている医療の方達には感謝しかありません。崩壊にならないためにも個人個人が正しい怖さを知り、徹底した感染対策しないといけないなと思いました。

  • “桜宮サーガ”の新作。

    今回は、バチスタシリーズお馴染みのメンバーの、コロナ禍での奮闘ぶりをメインに書かれています。
    田口先生や速水先生といった医療サイド、白鳥さん所属の厚労省等、このシリーズの世界観とコロナ問題がキッチリハマっているので説得力が凄く、読み応えがあります。
    一方、本書で書かれている政府が絶望的に酷くて、保身の為に癒着や隠ぺいを繰り返し、愚策をゴリ押しするという・・。“これは、フィクション!”と自分に言い聞かせながら読みましたが、やっぱりどうしたって現実世界とリンクしてしまうので、そこは暗澹たる気持ちになりました。
    折しも、現実世界では先日首相が辞任を発表したところです。
    この国の未来がどうなるかわかりませんが、本書に出てきた“梁山泊(水滸伝を彷彿させます)”のような方々が革命を起こしてくれたら面白いかも、と思います。

  • フィクションだと分かっていても、何が本当で何が嘘なのか?と現実と混同しながら読了。
    閣僚等登場人物名等が言葉遊びのようで苦笑。
    政府の不祥事にそのときは憤り覚えるが、時間と共に消えてゆくのは当事者意識が低いからと、本書で改めて感じ反省させられた。
    話のその後が知りたい。

  • 時相に一致し、非常に完成度が高い作品。
    大好きなバチスタシリーズを2020に合わせ、実際に存在しているかのような、ノンフィクションのようなスリルがあった。

    コロナの実態、日本の政治、官僚、社会、医療の問題点を物語を通して描き、この一冊は、あの政権とは何だったのか、コロナと生きるとはどういうことなのか、そういうことを学べる、質の高い参考書と言っても過言ではない。
    海堂尊の視点の鋭さにはもう敬服しかない。
    皮肉のオンパレードで、彼の身に何も起こらないことをただ願うばかりである。

    医師でありながらも政治にも強い関心がある。いや、医師であるからこそそうなのかもしれない。己の頭で考え意見を持つ。私もそんな人間になりたい。

    ぐっちーが端正な顔立ちをしたイケメンであったことは、今更ながら初めて知った。今回の1番の収穫かもしれない笑

  • 久しぶりの桜宮サーガ。 フィクションですが、現実の政府対応や医療現場、マスコミ対応など、コロナの発生から約半年に至るまでのことが、描かれています。 しかし、ここまで書いてしまって、海堂先生大丈夫なのでしょうか?

  • 政府の描かれ方は実際の出来事に照らし合わせリアルになっていたが、やや筆者の批判や毒が強いように感じた。
    また、小説(桜宮サーガ)としてのオチが弱かったように思う。小説ではなく、脚色されたコロナ対応の時系列として見たほうがよいかと思った。

  • 久しぶりの桜宮の面々なので、楽しく読ませていただいた。もっとも、これは創作された小説とはいえず、コロナ禍についての海堂なりの解説本というべきだろう。医者だから、しっかりした科学的スタンスに基づいている(と思う)。

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著者プロフィール

1961年、千葉県生まれ。第4回『このミステリーがすごい!』大賞・大賞を受賞し、『チーム・バチスタの栄光』にて2006年にデビュー。

「2020年 『不連続な四つの謎 『このミステリーがすごい!』大賞作家 傑作アンソロジー』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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