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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784299020284
作品紹介・あらすじ
『木曜日にはココアを』待望の続編!
川沿いの桜並木のそばに佇む喫茶店「マーブル・カフェ」。
その「マーブル・カフェ」が定休日の月曜日に、1度だけ「抹茶カフェ」を開くことに。
ツイていない携帯ショップ店員と愛想のない茶問屋の若旦那、妻を怒らせてしまった夫とランジェリーショップのデザイナー兼店主、恋人に別れを告げたばかりのシンガーと実家の祖母と折り合いが悪い紙芝居師、時代に取り残されたと感じている京都老舗和菓子屋の元女将と自分の名字と同じ名前の京菓子を買いにきたサラリーマン……。
この縁は、きっと宝物になる――。
人は知らず知らずのうちに、誰かの背中を押していることに気づく、
一杯の抹茶から始まる、東京と京都をつなぐ12ヵ月の心癒やされるストーリー。
『木曜日にはココアを』のおなじみのメンバーも登場するシリーズ続編です。
みんなの感想まとめ
心温まる連作短編集で、人生のさまざまな出来事がどのように繋がり、影響し合うかを描いています。舞台は、定休日の「マーブル・カフェ」で開かれる特別な「抹茶カフェ」。登場人物たちは、それぞれの悩みや背景を抱...
感想・レビュー・書評
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『木曜日にはココアを』とつながる本作品『月曜日の抹茶カフェ』を読了した。青山美智子さんの繊細で丁寧な人物描写が温かく心地よい。表紙には抹茶とその抹茶を扱う「福居堂」と登場人物たちが表されている。読了後に見返すと、一人一人の登場人物が生き生きと感じられる。本作品は、12編からならる連作短編集。それぞれのタイトルに合わせて括弧書きで和風月名と場所が記されている。それぞれの物語が繋がっていく楽しさと面白さを味わいながら、読み進めた。
1は『月曜日の抹茶カフェ』(睦月•東京)で、中心人物は美保、26歳、独身。1月半ば、神社に参った後に立ち寄った「マーブル•カフェ」。月曜日は定休日のはずだが、「マッチャ•カフェ」と店名が変えられ営業されていた。思わず微笑んでしまう。その発想が面白いなと読み進めることが楽しくなってくる。前作でも登場したマスターの登場。なんだかホッとする。青山さんが描く登場人物に温かみを感じているのだろうな。カウンターの中には和服姿の若旦那、福居吉平。新たな登場人物。「マッチャ•カフェ」のメニューは二つ。濃茶と薄茶で、どちらも和菓子付き。不思議な作品世界に入りながら、さらに楽しくなってくる。濃茶を頼む美保だが、茶を啜るとむせてしまう。その様子を見たマスターが食べ方を指南する。なんとも微笑ましいやりとりに、思わず笑ってしまう。すると、吉平のスマホの着信音がなる。うまく出られない吉平に、美保が電話の出方を教える。それぞれの得意があり、苦手がある。そんなことを想像しながら、そのやりとりは楽しい。二人の会話が続き、美保は吉平に関心を寄せる。会話の中で涙ぐむ美保に、吉平が渡した紺の手ぬぐい。美保がたまたま足を運んだ定休日の「マーブル•カフェ」。縁あって「マッチャ•カフェ」として営業していた吉平と出会い、たまたま吉平に店舗を貸したマスターから聞いた、京都のお茶問屋の一人息子、福居吉平が東京支店を出すという話。明るい展開にワクワクしながら、この物語を読了した。
2は『手紙を書くよ』(如月•東京)で、中心人物はひろゆき。その妻は、理沙。結婚2年目。物語は夫婦の小さな諍いから始まる。ひろゆきは、もやもやした気持ちをしずめるために、帰宅途中に「マーブル•カフェ」を訪ねたが、あいにくの休み。ということで灯りが見えた橋の対岸へ足を運ぶ。そこは、カフェではなく、ランジェリーショップ「P-bird」だった。『木曜日にはココアを』とつながる。そこで、ひょんなことから店から出てきた店員、尋子と話すことになる。そして、促されるように閉店時間を迎える店内へ足を運ぶひろゆき。そこで、ついつい夫婦間の思い出にまつわる諍いについて話してしまうひろゆき。それを聞いた尋子は、ひろゆきの心に刺さる話をする。読みながら、私もなるほどなと呟く。帰宅した後の展開は、ひろゆきの優しさが理沙を包み込む。理沙に届いているだろうな。
3は『春先のツバメ』(弥生•東京)で、中心人物は尋子。新たな登場人物は、黒いギターケースを持って入店してきた客。訪れた客が求めていた商品は、今の店舗が地下にあった頃、「P−bird」のオープンの時に置いていた商品。その商品は、尋子の思い入れのある商品だった。上質なコットン100%の白い生地に、白い糸で作製し、羽根の刺繍を施した上下の下着セット。しかし、オープン当時の客の反応にがっかりして、その商品はすぐに棚から下げていた。それを求めてきた客だった。どれほど、心が昂っただろう。そして、しまってあったその商品を客に提示する。嬉しそうな様子で、試着と補正を繰り返し、購入する。オーダーメードの特別な商品。そのような商品を通して、互いの心が揺さぶられることもあるだろうな。次の展開につながりそうな余韻を感じながら、この物語を読了した。
4は『天窓から降る雨』(卯月•東京)で、中心人物は佐知。物語は、両国の温浴施設の和食レストランでの待ち合わせから始まる。佐知を待っていたのは光都。二人は友人関係。二人の会話の中に出てくる、「マーブル•カフェ」でのライブの話。内容は、佐知がギター一本で歌のイベントを開いたこと。マスターが褒めていたこと。これらの話が今までの話とつながっていく面白さと驚きを味わう。読んでいて楽しくなってくる。そして、佐知と光都の出会いのきっかけも明らかになる。それは、不定期にこっそり開かれる「マーブル•カフェ」のイベントでの演者と客だったということ。光都は、そこで紙芝居をしていた。題目は宮沢賢治の作品。その時、佐知は客だった。光都の実家は京都の和菓子屋だった。次から次へと登場人物がつながっていく青山さんの構成に唸りながらも楽しさは増していく。食後に浴場へ行く二人。そこで佐知が身につけていたのは、「P−bird」で購入した下着、その下着を褒める光都。細かな連鎖や温かいつながりが心地よい。この日の出来事は、佐知が婚約者である雄介と別れを決意した後だった。そのことを佐知が詳しく語らずとも受け入れる光都。ラストは、浴場の天井の開いたところから、雨粒を受けながら洗い流す佐知の心中を想像しながら読了する。
5は『拍子木を鳴らして』(皐月•京都)で、中心人物は光都。前の物語とつながっていく。光都の実家は、京都で300年続く老舗の和菓子屋「橋野屋」。光都はその和菓子屋の一人っ子。高校卒業後に家を出て、大学、就職と東京で過ごしていた。5年ぶりの帰省のシーンから物語が始まる。新たな登場人物は、82歳のおばあちゃんと雪乃。おばあちゃんは、光都の両親が店を担うようになってから、幼かった光都の世話をしてきた。しかし、光都はおばあちゃんとの関係が苦しく、窮屈に感じていた。家族との関係は、多感な時期だからこそ、良くも悪くもさまざまな影響を与えるだろうな。家族から離れたくなることもあるだろうな。雪乃は、光都の父の弟の妻、つまり叔母にあたる。橋野屋の二軒先に住んでいて、おばあちゃんのお世話をしている。雪乃の言動は明るく歯切れが良く、温かい。光都は、おばあちゃんにずっと認められていない感覚を持ち続けていた。一旦、そのような感覚を持ってしまうと、味方や関係性を変えていくのは、容易ではないだろうな。ギスギスした感じが伝わってくる。そのような中、光都は雪乃から、おばあちゃんの光都を気にかけ、心配している話をいろいろと聞かされる。そして、光都を帰省する日を待ち侘びていたことを。光都の心が温かくなっていくのが伝わってくる。その姿を想像して嬉しくなる。表面的には伝わらなかった思いを感じる時、逆に針が触れるかのように、本当の思いに胸を打たれることがあるだろうな。よかったな、光都に伝わって、おばあちゃんの思いが。そして、京都のイベントで披露するために持ち帰っっていた宮沢賢治の作品「風の又三郎」の紙芝居を、おばあちゃんに披露する。拍子木を鳴らしてから。胸を空くようなラストの展開に気持ちが明るくなって、読了した。
6は『夏越の祓』(水無月•京都)で、中心人物は橋野タヅ、前の物語のおばあちゃん。そのつながりに驚きながら、面白さも感じる。冒頭に、タヅ目線で語られる、和菓子屋「橋野屋」の伝統と誇り、光都への思いと目の前で披露された紙芝居の感動、雪乃への感謝。前作とのつながりで再び胸が熱くなる。この物語の舞台は、デパートの地下二階、和菓子屋コーナーの橋野屋。タヅは客として橋野屋を訪れる。求めようとした和菓子は「水無月」という名の、夏越の祓に食べる特別な生菓子。そこに訪れる二十代と思われる男性客も橋野屋の「水無月」を求めようとしていた。ここからの男性客とタヅの和菓子「水無月」にまつわる二人のやりとりは面白くもあり、胸にグッとくるものもあり、心地よい。男性客の名前が水無月裕司ということころも面白かった。橋野屋のような歴史と伝統のある老舗は、受け継がれていくものが大切なのだろうな。形ではなく中身がしっかりと受け継がれていくことが大切なのだろうなと考えながら読了した。
7は『おじさんと短冊』(文月•京都)で、中心人物は野良猫。野良猫なので色々なニンゲンと関わる。そのような中で、この猫が好きなのは、古本屋のおじさん。猫目線での、おじさんの様子や古本屋の状況が面白い。思わず微笑みながら読み進める。猫から見たら、このように感じるのかなと想像が広がる。おじさんの呼び方は「猫さん」。おじさんの温かく穏やかでゆったりとした人物像を思い描く。そしてタイトルとつながる七夕の話へと展開する。おじさんは猫に願いごとを訊く。このやりとりも、実際に状況が思い浮かんで楽しくなる。そんな気持ちを膨らせながら読了した。
8は『抜け巻探し』(葉月•京都)で、中心人物は吉原。52歳の時に脱サラして古本屋を起ち上げ、10年が経っていた。妻は富貴子、吉原より5歳年上、子供はいない。富貴子は高校の数学教師をしていたが、吉原の古本屋起ち上げを機に退職、公文教室で働いている。吉原は富貴子の心中を慮っていた。遠慮もあったのだろう。金銭的なものを考えると、この転職は簡単ではないだろうな。ここに、夫婦の思い合いを想像しながら、読み進める。舞台は、お盆の時期に六日間開催される古本市「下鴨納涼古本まつり」。吉原は初めて出店した。そこに、若いカップルが訪れ、男性のタカハルが音塚ブン作の漫画『イソギンチャク探偵』に興味を示す。しかし、彼女の好みと合わずに、やり過ごす。そこから、タカハルが戻ってきて、その一冊を購入する際の吉原夫妻とのやりとりがとても温かい。また、富貴子の吉原への優しく包み込むような言葉が心地よい。ほんわりとした気持ちの中で読了した。
9は『デルタの松の樹の下で』(長月•京都)で、中心人物は孝晴。前話のタカハルである。このつながりにワクワクしながら読み進めた。前話で一緒にいたのは千景。しかし、冒頭では振られてしまっていたことが明らかになる。この話の重要な登場人物、同級生の実篤が孝晴と出会い、会話する。9月中旬の夕方、加茂川と高野川の合流地点である三角州での出来事。二人の共通点は、音塚ブン作の漫画を好んでいるということ。好きなものが共有できる喜びはあるだろうな、その嗜好が周りにあまりいないとしたら、その思いを共有する喜びは大きくなるだろうな。そんなことを想像しながら、二人のやりとりを楽しく読み進めた。そのような中で、千景と付き合って自信をもてずにいた自分と自分が輝くための努力は違う、という言葉が胸に刺さる。ラストに向かって、明るく前向きな気持ちになるのを感じながら読了した。
10は『カンガルーが待っている』(神無月•京都)で、中心人物はオーストラリア人の画家、マーク。マークとやりとりする登場人物はマスター。二人の会話に出てくるのはマークの妻のアツコ、翻訳家。ここで、『木曜日にはココアを』の物語とつながる。マスターがマークとアツコの出会いについて訊くと、その物語の内容がふあっと蘇ってくる。そして、二人の出会いの経緯を聞いたマスターは、つながっていることの意味や価値を話す。この言葉が胸にグッとくる。マスターの存在が作品の中の柱となっていることを感じる。マスターの考え方が、人と人をつなげているのだろうな。そこに、それぞれの人生がつながっていく。温かくていいな。そんな作品に出会えた喜びを感じる。
11は『まぼろしのカマキリ』(霜月•東京)で、中心人物はたっくん。母は会社員で、父は画家。家で絵を描いている父が家事をしている。絵の隅に書いてあるTeruya(てるや)が父の名。たっくんは、学校帰りの神社のところで、友達二人と大きなカマキリを見つける。そのカマキリを追いかけて神社の中へ。そこで出会ったのは宮司さん。ここから、宮司さんと3人がカマキリの卵を見つけ、親がいないのにどうやって大きくなるのかをやりとりする。このやりとりの中での、宮司さんの言葉が心を揺さぶる素敵な言葉。そこから感じ取るたっくんの心内語が心に響く。温かい気持ちを膨らませながら読了した。
最終章の12は『吉日』(師走•東京)で、中心人物は吉平。第1章の福居吉平とつながり、前章のたっくんは7歳の拓海として登場する。拓海の母、朝美は常連客として福居堂東京支店を訪れ、抹茶を購入する。対応するのは福居吉平。そこから話は遡って、第1章の「マッチャ•カフェ」でのシーンが、吉平目線で展開していく。このことに面白さを感じつつ、美保とのやりとりのところが思い起こされ、ページを捲る手が速くなる。吉平の美保への第一印象は好感を持っていたが、女の人と話すことが苦手なので、辿々しいやりとりになってしまった。目も合わせれなかった。そのような中でも、美保にスマホの操作を教えてもらい、話すことができた。吉平のドキドキする気持ちが伝わってきて、微笑みながら読み進める。そして、東京支店オープン時の話に進む。その日にやって来たのは美保。そこでの二人のやりとりは、とても丁寧に描かれていて、時間がゆっくりと進んでいく感じを受ける。「マッチャ•カフェ」で渡された紺の手拭いを大切に持っていた美保が、言葉を添えて吉平に返す。受け取る吉平の言葉に嬉しくなる。この先の二人はの関係はどうつながっていくのだろう、楽しみだなと想像しながら読了した。
『木曜日にはココアを』とのつながりがあり、そこにも楽しさを感じ、章ごとのつながりにも楽しさを感じ、ずっと心が満たされていくような、そんな感じを持って読み進めた。私にとって、8冊目の青山美智子さんの作品、今回も温かい気持ちに満たされた。これからも青山さんの作品を読みたいな、そんな気持ちが膨らむ作品だった。 -
あなたは今まで何人の人と繋がってきたでしょうか?
えっ?何人って言われても…えーっと、家族がいて、友達がいて、そして会社の同僚がいて…XX人くらいかな?と数え出した方、さて、本当にそれでいいのでしょうか?そんな考え方で答えが出るものでしょうか?
私はブクログの本棚にある通り今までに400数十冊の小説を読んできました。その起点は2019年11月のある日に、たまたま見たテレビ番組のゲストが推薦した言葉に感じるところがあって恩田陸さん「蜜蜂と遠雷」の映画を見たことに遡ります。そしてたまたまブクログという場を知り、同作品のレビューに影響されて小説を手にしたところから、今日に繋がる私の読書人生が始まりました。あなたは今、そんな私が書いたレビューを読んでくださっています。なかなかに気の利いた言葉を綴ることもできませんし、長いだけが取り柄?のこんな私のレビューですが、もしかしたら、そんな中からも何かを感じていただき、今度はあなたの人生に、私が何かしらの影響を与えていく、そんな可能性だってあるかもしれません。
『人でも物でも、一度でも出会ったらご縁があったってことだ』
そう、私たちは『縁』という言葉に特別な感情を抱いています。それは、決して直接的な、明示的な関わりだけが全てではありません。無意識のうちに、ほんの些細なことがきっかけで私たちは思った以上に他人の人生に影響を与えていくものです。あなたが強く意識していない事ごとでさえ、他の誰かにとっては人生を変えられるくらいの影響を受けた、そんな風に思われていることだってあるかもしれません。人と人との繋がりというものは思った以上に広く、深く、そして強いものです。
そんな人と人との思わぬ繋がりに光を当てた作品がここにあります。”人は知らず知らずのうちに、誰かの背中を押していることに気づく”というそんなクレジットで説明されるこの作品。「木曜日にはココアを」で人の優しさに溢れた世界を描きだしてくださった青山美智子さん。この作品は、そんな青山さんが、あの幸せな読後の瞬間が忘れられない、そんなあなたに贈る人の優しさをしみじみと感じる物語です。
『一月も半ばに差し掛かっているけど、年が明けて初めてのお参りだから、これが実質「初詣」』と、仕事の前に神社にお参りするのは最初の短編の主人公・美保。そんな美保はスケジュールを勘違いし、『休みなのに早番出勤』してしまったことに気づきます。『そのまま帰る気になれず、私はモールをひとまわりした』ものの、買おうと思っていた『ダウンジャケット』が売り切れ、『ファストフード店』では、『ケチャップをこぼしてニットの袖を汚し』てしまい、さらには『ハンカチを忘れてきた』状況に『まったく今日はツイてない』と嘆きます。そんな時、『ふと、マーブル・カフェのことを思い出した』美保。『居心地がよくて、さわやかな好青年の店長がいて』、『もちろん、コーヒーも紅茶も美味しい』という『お気に入りのカフェ』。『ツイてない日は、大好きな店で過ごして気分を上げていかなくちゃ』とお店まで来てふと『今日は月曜日。そういえば、マーブル・カフェの定休日』と、思い出しました。『やっぱりツイてない』と引き返そうとした時に一人の女性が出てきて、『お休みだけど、やってますよ』と言われ扉の前に立つと『マーブル・カフェ』の『「ーブル」の三文字』がマスキングされ『「ッチャ」と書かれている』のに気づきます。『抹茶カフェ?なんの冗談だ』と思いつつ店内に入ると『今日だけ、抹茶カフェなの。抹茶が嫌いじゃなかったら、どうぞ』とマスターに声をかけられます。『奥のテーブル席にカップルが一組』だけの店内で、『いらっしゃいませ』と『和装の男性』に声をかけられメニューを見せられた美和。『濃茶一二〇〇円 薄茶七〇〇円 どちらも和菓子付き』という内容に『えっと、これだけですか』と訊くと『はい』と答えて『あさっての方向を見ている無表情』の男性。『濃茶と薄茶の違いはよくわからない』、『年始の開運祈願』で『ちょっと奮発しよう。自分への応援だ』と思い『じゃあ、濃茶で』と注文した美保。『顔を上げると、ぱっと目が合』いますが、『すごい勢いで顔をそむけ』る男性に、『そんなに嫌がらなくたって』と、『傷ついて気が沈む』美保。そんな時『定休日とか閉店後とかに、時々イベントやってるんだ』と、マスターが話しかけてきました。告知は一切せずに『なりゆきで行くことになった』『知らなかったけどどういうわけか来ちゃった』という人だけで良いと言うマスターに『ご縁、ってことですか』と訊くと『まあ、そうだね』と返すマスターは、『月曜日の抹茶カフェへ、ようこそ!』と笑みをこぼします。そんな時、『お待たせしました、濃茶です。和菓子は寒牡丹となっております』と男性が『黒塗りの盆』を持って戻ってきました。そんな定休日の『マーブル・カフェ』から『縁』で人と人とがどんどん繋がっていく物語が描かれていきます。
2021年9月9日に刊行された青山美智子さんの六作目となるこの作品。そんな青山さんの作品との出会いは2017年に刊行されたデビュー作であり代表作である「木曜日にはココアを」でした。そんな作品の続編が出るという情報を聞きつけた私。そして、ずっと今日を楽しみにしてきた私。そして、この作品は、刊行日に読んだ初の小説ということで私の読書史に残る歴史的な作品となりました(笑)
さて、そんなこの作品の前作となる「木曜日にはココアを」では、やがて雇われ店長となる主人公の『僕』が、『なんともほっとする空間だった』というマーブル・カフェを『こんなところにカフェが』と偶然に見つけたことを起点に、人と人とがどんどん繋がって12の短編が”輪”になるように描かれていく物語でした。そんな作品の続編であるこの作品も、前作同様に12の短編から構成されており、さらにその12という数字を活かして『睦月』『如月』…『師走』と一年12ヶ月の季節を順番に追いながらぐるっと一回りするという絶妙な構成がなされています。続編ものは多々あります。そこに読者が期待するのは前作で登場したあの人物はあれからどうなったのだろうという、“登場人物たちのそれから”です。この続編では、謎の人物のまま終わった『マスター』の素性、海外にまで繋がる物語の舞台となったシドニーに縁のある人物、そして、マーブル・カフェのその後といった、読者が続編ものに期待する事ごとがさりげなく描かれていきます。これ以上はネタバレそのものですので、ここまでとしたいと思いますが、続編ものに期待する読者を裏切らない作品であると一言付け加えておきたいと思います。
そんな前作は『木曜日には、とびきりおいしいココアを彼女に捧げる』と誓う『僕』の強い想いに魅せられていく、『カフェ』を舞台にした物語でした。それに対して、同じ店にも関わらず『定休日とか閉店後とかに、時々イベントやってる』というマスターの意向もあって、京都の老舗お茶屋『福居堂』のひとり息子が定休日である月曜日に登場します。そして、彼が淹れたお茶を飲むことになった携帯ショップ店員の美保が登場する場面が起点となって物語は展開していきます。『濃茶一千二〇〇円』『薄茶七〇〇円』と二つからメニューを選ぶシチュエーションがあったとしたらあなたならどうするでしょうか?そもそもこの二種類の抹茶の違いをご存知でしょうか?『どろりとした質感でペンキみたいだ』という『濃茶』を初めて飲んで『強烈。苦いとか渋いとかじゃない』と衝撃を受ける美保は『お菓子、先に食べるんだよ』とマスターに指摘され、あわてて『寒牡丹』を口にします。そんな展開から始まる物語は、同じ店であっても前作とは全く異なる”和”の様相を見せていきます。前作はシドニーへと舞台が飛びました。それは、『カフェ』だからこその自然さでしたが、この作品では、もうこれしかない!という感じで京都へと舞台が繋がっていきます。そんなこの作品の最後には『京ことば監修 こばやしあきこ』という記載が出てきます。京都が舞台、しかもそこに登場するのはある人から繋がる82歳の女性ということもあって、見事な『京ことば』が語られます。シドニーで新聞記者もされていた経歴から前作での自然なシドニーの街並みの描写を見せてくださった青山さん。一方で京都には経歴上ご縁はないようですので、その担保としてこういった専門家の監修を受けて作品の質を確保されるところなど、青山さんの作品へのこだわりを感じました。また、物語では、『茶筅をジグザグと素早く動かしたあと、大きな泡をつぶすようにそっと表面をなで』、『もう一度、すっと深く差し入れ』、『最後に、のの字を書いてゆっくり引きます』といった抹茶を淹れる場面の描写や、『白いういろうを三角に切って、氷に見立てたんどす』と紹介されていく和菓子・水無月の描写など、「月曜日の抹茶カフェ」という書名から期待される飲食の描写も魅力の一つで、これから読まれる方には是非このあたりの展開にも期待していただきたいと思います。
そんな”和”にこだわったこの作品の一番の魅力が”輪”です。この作品は『マーブル・カフェ』を起点に、場所を変えても繋がっていく連作短編の形式を取っています。一般的に連作短編というと何かしら一つの集団の中の人から人へと視点が移っていきますが、この作品では、年齢、場所等を超えてさまざまな人物(実は、今回は人物以外にも視点が移動します!お楽しみに(笑))へと視点が移動していきます。その繋がり感は、一般的な連作短編の考え方からは大きく突き抜けたものです。えっ、そんな関わり?というような、普通には見逃してしまいそうな、大きく意味があるとは思えないような繋がりへと広がっていくこの作品。それこそが前作の正当な続編の証、この作品最大の魅力でもあります。
『さかのぼっていくと、繋がっている手がどこまでも無数に増えていくんだ。どの手がひとつでも離れていたら、ここにはたどりつけなかった』
というように、私たちは明確に意識する以上に、さまざまな人との繋がりを元にして毎日を生きています。たまたま一本電車を乗り過ごしてしまったことで、たまたまいつもと違う道を通ったことで、そしてたまたまちょっとした親切をしたことで…と、強く意識にも残らない些細なことでさえ、今のあなたを作り出しているのはそんなさまざまな場面での人と人との繋がりの集合体です。
『一番素晴らしいのは、遠いところで手を繋いできた人たちが、自分がどこかで誰かを幸せにしてるかもしれないなんてまったくわかってない』
そして、
『自分の身の回りのことに取り組んだ産物が、あずかり知らぬ他人を動かした』
人と人との繋がりはその繋がりを作る個々人の中に明確に意識がないということが素晴らしいと、マスターの言葉を通して青山さんは読者に語りかけます。これは実際そうなのだと思います。”あなたの今の幸せは私があの時に○○をしてあげたからだ”といった、その繋がりが強く出過ぎる関係性があるとしたら、それは人と人の繋がりにかえって負担となっていくのではないでしょうか?もちろん、現実にはそんな風に”恩義を感じる”繋がりもあるでしょう。しかし、この世の繋がりの圧倒的大半は、そうではなく、意識にもはっきり残らない、でも確かにその繋がりがあったからこそ今の自分がある、そんな人と人との繋がり、そんな繋がりの存在に気づかせてくれる、それこそがこの作品の最大の魅力だと思いました。
『縁って、実はとても脆弱なものだと思うんです。どちらかが一度でもぞんざいな扱いをしたら、あっけなくちぎれてしまう』というように私たちはさまざまな『縁』を起点に広がっていく人と人との繋がりの上に生きています。そんな『縁』は決して、年齢や立場などの壁で仕切られるものではありません。意識の中にある繋がり以外に、日々関わりあっていく、日々広がっていく、そして日々繋がっていく私たち。そんな私たちの周りに存在する”繋がりの輪”に光を当てたこの作品。
青山さんらしく、優しく、穏やかに、そして思った以上に深く掘り下げられていく物語の中に人と人との繋がりの素晴らしさを改めて感じた、そんな作品でした。-
こんにちは、初めまして。ちょうど今日この本のことを知って、読みたいと思っておりました。
レビューを拝読してますます読んでみたくなりました。こんにちは、初めまして。ちょうど今日この本のことを知って、読みたいと思っておりました。
レビューを拝読してますます読んでみたくなりました。2021/09/11 -
nikuさん、こんにちは。
前作の「木曜日にはココアを」をお読みになられたんですね。私は前作を読んで一年ほど間が空いてしまいましたが、この...nikuさん、こんにちは。
前作の「木曜日にはココアを」をお読みになられたんですね。私は前作を読んで一年ほど間が空いてしまいましたが、この続編は続編ものの良さを存分に感じさせてくれる素晴らしい作品だと思いますので、マーブル・カフェの記憶が鮮明なうちに是非お読みになられることをお勧めします。「木曜日にはココアを」同様に幸せな読後が、特に12話は絶品ですので堪能いただけたらと思います。
今後ともよろしくお願いします!2021/09/11
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「木曜日にはココアを」の舞台マーブル・カフェで、定休日に行われたマッチャ・カフェ。
今作もまぁるく縁は繋がっていきます。
今作のテーマは、同じ出来事でも見る方向を変えれば全く別のものが見えるということでしょうか。
あんなことをしてしまったから結果こうなってしまったんだ‥‥と嘆くより、例えば雨が降ってきたおかげでこんな素敵なお店に巡り会えた、と考える方が人生何倍も楽しい!ということをこの一冊が教えてくれます。
そして、あの時のアレが巡り巡って誰かの幸せに繋がっている‥‥それも、幸せにした本人はそのことに全く気付いていない‥‥世界はそんな巡り合わせでできている。
こんなふうに考えるのは、タラレバを嘆いて眉間に皺を寄せるよりも口角が上がってイイですね(´∀`)
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表紙がおしゃれでステキですよね。
この連作短編集の登場人物のミニチュア。
ばらばらなようでいて、繋がっているようでいて。
で、裏表紙見ると…また、これがステキ。
「縁」を大切に育むことの貴さがテーマ。
最初と最後の話が幸福につながって、心がほっこりする。
抹茶には濃茶と薄茶があり、現代は一般的には抹茶といえば薄茶のことなんだそうだ。
濃茶ってすごくにがそう。でも飲んでみたいな。 -
物語のテーマは、いろんな愛の形について書かれたもの…
月曜日の抹茶カフェ 「木曜日にはココアを」の続編
2021.09発行。字の大きさは…小。2022.06.11~12読了。★★★★★
お気に入りの美味しいコーヒー、紅茶などを淹れてくれるマーブル・カフェから始まった人の輪が、つながっていく12編の連載超短編物語です。次々に繋がった物語が最初に戻ります。
「月曜日の抹茶カフェ(睦月・東京)」
一月。携帯ショップで働く美保26才は、マーブル・カフェにいってイベントとして行っていた、抹茶カフェで京都の茶問屋福居堂の一人息子・福居吉平(きっぺい)が点てたお茶を飲む。
「手紙を書くよ(如月・東京)」【注1】
二月。結婚して二年目の理沙は、ひろゆきが結婚前は手紙をくれたというが、ひろゆきは出した覚えがない。ひろゆきは、川沿いのランゼリーショブを訪ねた折に店主から、もしかすると二人のピンの位置が少しずれているのかと…。
「春先のツバメ(弥生・東京)」【注2】
三月。オーダーメイドのランゼリーショブ・ピー・バードの女主人は、初心がいかに大切かを知る。そして白のブラセットを買ったギターを背負ったツバメのような女の子は、「…私も、卒業のタイミングかな」と言って…。
「天窓から降る雨(卯月・東京)」【注3】【注4】
四月。ピー・バードで買った下着をつけた佐知29才は、一週間後に迫った雄介との結婚をキャンセルし。実家が京都の和菓子屋の娘・光都(みつ)と両国の入浴施設で、お風呂に入りながら開いた天窓から降る雨に。雨乞いをするように、光都は両手を合わせて拝んだ…。
「拍子木を鳴らして(皐月・京都)」
五月。三百年続く和菓子屋の橋野屋の一人娘・光都は、祖母に育てられた。光都が心配でついつい注意をするが。光都にとっては、ほめてくれず、何癖ばかりつける祖母と思っていたが。祖母が、心から光都を心配し、愛していることを知る。
「夏越の祓(水無月・京都)」【注5】
六月。橋野屋ではこの時期しか売らない菓子・水無月(みなづき)を買いに来た水無月裕司(ゆうじ)に祖母の橋野タヅ82才が、夏越の祓について由来を説明する。
「おじさんと短冊(文月・京都)」
七夕。古本屋のおじさんの所に来る白い猫。
「抜け巻探し(葉月・京都)」
八月。下鴨納涼古本まつりに出店したおじさん62才と妻・富貴子67才は、お互いに好きな仕事をして生活している。おじさんは、10年前に脱サラして儲かりそうもない古本屋を始める時に富貴子は何も言わなかった。そして今のあなたが好きと…。
「デルタの松の樹の下で(長月・京都)」
九月。大学生の孝晴は、長年探していた3巻綴りのマンガの2巻目を下鴨納涼古本まつりで買った。恋人の千景にふられた孝晴は、もう人生が終わったふうに思っていたが。見方を変えて自分を取り戻します。
「カンガルーが待っている(神無月・京都)」
十月。マーブル・カフェのマスターが、オーストラリア人を案内して自身が経営する画廊へ…。
「まぼろしのカマキリ(霜月・東京)」
十一月。ゆうくんが、カマキリを探していたら、カマキリの卵を見つけた。卵は、誰が育てるのか宮司さんに聞くと、「みんなが育てるんだよ」と。太陽。雲。風。樹。草。花。鳥。虫・・・・・・。ゆうくんも、みんなで育てているんだよ。
「吉日(師走・東京)」【注6】
十二月。茶問屋福居堂が、東京に支店をオープンさせる。福居吉平は、一月に抹茶カフェ―でお茶を点てた美保に会いたくて。美保に対してちゃんと誇れる自分でいたらまた会えると、いう言葉を信じて日々努力してオープンにこぎつけたら。涙を流した美保が、あの時に渡した手ぬぐいを返しに…。
【読後】
テンポがよく、次々と物語が繋がっていきます。そして、この人が次はどう繋がるのかと思いながら読み続けて行きます。読み終って、自分自身の楽しかったこと、悔しかったことと、いろんなことが思い返されます。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
【この言葉覚えておきたいな、といった言葉がよく出てきます】
【注1】思い出って、流れ流れてゆく時間を留めておくピンのようなものかもしれませんね。だけど留(とど)める場所は人それぞれだから、ピンの位置がちょっとずれちゃったりもするんですよ。38P 《この言葉はすごい。すごく好きな言葉です。》
【注2】卒業って、次のステージに行っておしまいじゃなくて、ここまでがんばってきたことをたどって自分で自分を認めたり、支えてくれた人たちにあらためて感謝したりの節目ってことでもあるんだわ。59P
【注3】仕事とは別に、人前でギターで歌うのが好きであった佐知が、後戻りできない亀裂が殻に入った一撃は、「東京でのライブ、あと何回できるかな」と言った私に雄介が返した答えだと思う。「そんなことより、英語の勉強しておけよ。歌なんかで食えるわけないのだし」。
私にとっては「そんなこと」じゃなかった。「歌なんか」じゃなかった。決定的なのはそこだった。もう無理だ、一緒にいられないと、はっきり心が決まった。73P
【注4】光都が「自分が一番大事だって感じることをちゃんと大事にできたんだから、それでいいんだよ。佐知は、思ったようにしていい。これからもずっと」。佐知の体の芯を揺さぶられた。歌うときにふるえるのと、同じ場所だった。
奥に隠し過ぎて、自分でも分からなくなっていた。それでいいんだよって、誰かにそう言ってもらいたかったこと。そしてそれはぜんぜん、恥ずかしくなんかないってことも。75P
【注5】そうどすなぁ。夏越の祓(はらえ)と言いましてな、昔のお公家さんは六月の終わりに氷を口に含んで暑気払いしてはったんですわ。これから来る夏のしんどさに立ち向かおうと、気合を入れたんやろな。そやけど、当時は氷やてえらい高級品やったから、とても庶民には食べられしまへんやろ。せやから、白いういろを三角に切って、水に見立てたんどす。113P~114P
【注6】その人に対してちゃんと誇れる自分でいたらまた会えるって、私は信じています。214P
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【木曜日にはココアを】
読もうとしてビックリしました。この本は「木曜日にはココアを」の続編です。すぐに「木曜日にはココアを」図書館に予約するために検索すると。多くの予約が入っているので。まずは「月曜日の抹茶カフェ」から読み始めます。-
やまさん(-_-)こんにちは
アールグレイ(ゆうママ)です!
最近改名しました。
やまさんも-月曜日のー読んだのですね。
少し驚いたのですが...やまさん(-_-)こんにちは
アールグレイ(ゆうママ)です!
最近改名しました。
やまさんも-月曜日のー読んだのですね。
少し驚いたのですが、気に入った文章「思い出って、流れ流れゆく時を留めておくピンのようなもの・・・・・」ここいいですよね!
(o^-')b/~
実は、私の住んでいる市内の図書館に、木曜日にはココアを、がないのです!東京の郊外で市内には四つ図書館があるのですが。
直接行くしかありません。他の市の図書館に借りるしかないのでしょうか?
(´;・_・`) 長くなりまして2022/06/16 -
アールグレイさん♪こんばんは(^-^)
コメント♪ありがとうございます。
名前変えられたのですね。
アールグレイというと、飲んだ事...アールグレイさん♪こんばんは(^-^)
コメント♪ありがとうございます。
名前変えられたのですね。
アールグレイというと、飲んだ事はないですが紅茶を連想します。
素適な名前ですね。
「思い出って、流れ流れてゆく時間を留めておくピンのようなものかもしれませんね。だけど留(とど)める場所は人それぞれだから、ピンの位置がちょっとずれちゃったりもするんですよ」
なかなか書ける文章ではないですよね、すごいと思っています。
私は、地元の図書館以外に近隣の図書館をよく利用しています。
なるべく大きな絵本などの本は、地元でそれ以外は近隣で借りるようにしています。
それとまだ未読ですが。
「家をまもる (月刊たくさんのふしぎ2022年4月号)」にコメントありがとうございます。
やま2022/06/16
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というわけでさくっと『月曜日』です
『木曜日』を読んだあと、皆さんのレビューを拝見すると、「まるでココアのような短編集」というようなことを仰ってる方がいて、なるほどその通りだなぁと思いました
青山美智子さんも「ココア」という飲み物が持つイメージを作品の中に落とし込みたくて「ココア」をチョイスしたんだろうなぁと感じた次第です
ではでは「抹茶」は?
「抹茶」の持つイメージとは?
う〜ん
一生懸命考えた結果、頭に浮かんだのは「お抹茶」でした
「お抹茶」
なんだそれ(お前や)
お上品でおさっぱりしていてお深みのあるお飲み物のおイメージ?
おお!
って全然違うお話だったわ!
役立たずだなわしの脳!
前作に引き続きほっこりした連作短編集でした
そりゃあそう!続編なんだから-
2023/04/19
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あれ〜!?
ダメンズはひまわり師匠と自分だけ…
おびのりさんは?
土瓶師匠は?
ダメンズに入りましょうよщ(゚д゚щ)カモーンあれ〜!?
ダメンズはひまわり師匠と自分だけ…
おびのりさんは?
土瓶師匠は?
ダメンズに入りましょうよщ(゚д゚щ)カモーン2023/04/19 -
2023/04/19
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「木曜日にココアを」の<マーブルカフェ>で一日限定で行われた抹茶カフェ。
そこにたまたまやってきた女性と、お茶屋の若旦那が出会って、やはりそのカフェにいた客の一人が別の場所でまた出会いがあって…という数珠繋ぎ方式のドラマ。
全て<マーブルカフェ>が舞台なのかと思っていたら、最初の一話だけで、東京の様々な場所、さらには京都にも飛ぶ。
ついていない女性、妻とかみ合わない夫、ツンデレなおばあちゃん、脱サラした古書店主、中には猫まで。
老若男女、様々な悩みや葛藤を抱えていて、でも最後には懸命にやってきたことが報われたり何かに気付かされたりという前向きな話になっている。
ホッとするが十二話も入っているので一話が短くアッサリしていた。もう少し深堀りして欲しい話もあった。
<マーブルカフェ>のマスターがこんなに多才な人だとは驚いた。
『どんな出会いも、顔もわからない人たちが脈々と繋いできた手と手の先なんだよ』
『どの手がひとつでも離れていたら、ここにはたどりつけなかった』
『でも一番素晴らしいのは、遠いところで手を繋いできた人たちが、自分がどこかで誰かを幸せにしてるかもしれないなんてまったくわかってないことだね。それがいいんだ』
最後に第一話のエピソードに戻って数珠繋ぎ完成。 -
12の短編が少しずつ繋がって最後にまたぐるっと最初に戻って…はこないけど、ちゃんと繋がってる。
たまにはさっくり読みやすいのも良いよね。
どれもホワっと温かくて良いんだけど、カマキリのが好きだったな。
皆で育てる、皆に育ててもらってる。
良い考え方。 -
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とても心温まるストーリーでほっこり( ᵘ ᵕ ᵘ ⁎)これ続編なんですね。全然違和感なく読めました。
5番目の光都ちゃんとおばあちゃんの話しで少しうるっとしましたが、1番よかったのは最初と最後のお話しですね!!-
2026/01/19
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shintak5555さん
shintak5555さんも読んだんですね(^^)いいですよねぇ〜。お互い想いあってたんですね( ᵕᴗᵕ )shintak5555さん
shintak5555さんも読んだんですね(^^)いいですよねぇ〜。お互い想いあってたんですね( ᵕᴗᵕ )2026/01/20
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マーブルカフェ、不定期の月曜日に開店している。
「毎夕食には煎茶を飲み、ああ日本人だと言っている私」ここでは、抹茶がメニューに登場する。
お薄ウス、(これは普段飲まれるお茶で
立てるという)。お濃コイ、(こちらは茶の量が多く、練るという)。従って苦い!和菓子付きだが、ふたつしかないメニューにお客の女性は戸惑う。今日は休みなのに間違えて出勤して、あ~ついてない日だ、と思っていた。入った喫茶店の
メニューが二つしかない。やっぱり、ついてない。でも、和服姿の彼を見てついてなくもないかな、と思い直す。
和服姿のイケメン、私は会ってみたい。京都のお茶問屋のひとり息子らしい。
・・・・最初の話で登場したこのふたりは、後で再登場する。
抹茶カフェ、プリン、ゼリー、アイス、あんみつ、私は抹茶ものが好きだ。
中学三年の修学旅行は京都。竜安寺に
行った。あの時、石庭に魅入っていた私達に、僧侶さんは“いずれアヤメかカキツバタ”と、言ったっけ。
そこで私達は“お薄”をごちそうになっている。茶碗を三回まわして・・・これで
いいのかな、と思いながら・・・・・
懐かしい・・・「想い出って、流れ流れゆく時を留めておくピンのようなもの」
本文p38より
私はこの一文が気に入った。
この連作は、前話の登場人物が、後話で
主人公になっていたりする。
そして十二話もあり、目次には睦月、如月、弥生・・・・師走と、陰暦で表示しているのも趣があってとても良い。
私が一番良い、と思った話は「拍子木を鳴らして・皐月」
老舗和菓子屋育ちの光都は、早く実家を出たかった。両親が忙しく祖母に育てられたが、厳しさが嫌だった。五年ぶりに帰り、やはり祖母の言葉は厳しかったが、本当は自分を案じていてくれたことに気付く。
最後の話も良かった。
あの茶問屋のイケメン(だろう)若旦那が
出てくる。想い人が・・・・
最近よく、青山美智子さんの本を読んでいる。青山美智子さんは、長編は書かないのだろうか?と思う。
もちろん、私が読んだ青山美智子さんはどれも良かった!
2021、11、20 読了-
ゆうママさん、このお話しは大満足でよかったね。感想とゆうママさんのお話しも面白かった。青山さんの本は人間、風景がマッチすると相乗効果が得られ...ゆうママさん、このお話しは大満足でよかったね。感想とゆうママさんのお話しも面白かった。青山さんの本は人間、風景がマッチすると相乗効果が得られそう。さらに京都のはんなりとした感じもいい!!2021/11/21
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ちょ~ど、仕事とか、いろんなことに疲れて、何にもしたくないと思った時に、勧められて読みました。あんまり、本を読みたくない時にも、良いと思います。とても、面白くて、少し元気になった気がします。カフェおすすめです。
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「木曜日にはココアを」の続編です。
「マーブル・カフェ」が定休日の月曜日に、一日限りのイベントとして開店していた「抹茶カフェ」。
東京と京都をつなぐ12の連作短編で、前作を思い出してすごく懐かしくなりました。
「マーブル・カフェ」のマスターは、京都の画廊オーナーでもあるようです。
一月(睦月)から順番にお話が続いていきます。
携帯ショップで働く美保、ランジェリーショップの尋子、ギターケースを背負った佐知。
5年ぶりに実家の和菓子屋がある京都に帰ってきた光都と、おばあちゃんの話がよかったです。
糺の森で開かれる古本市に出店した、古本屋のおじさんの話も。
そして、キンモクセイの香りのする10月、テルヤという画家の名前を見て思わず「木曜日にはココアを」もう一度手に取ってしまいました。
すっかり忘れかけていたけれど、この作品には前作に登場した人たちがたくさん出ていたのです。なんて嬉しい発見。
すべてのご縁に感謝です! -
『木曜日にはココアを』をまだ読んでいないのだけど
図書館の順番がまわってきたので、こちらから。
睦月から師走までの12ヶ月、12章の物語。
マーブル・カフェの定休日に開催された一日だけの抹茶カフェ。
そこで起きた偶然の出会いから始まって
次々に各月の主人公へとふんわり繋がっています。
そして、この 人と人との繋がりこそが
作品全体の底に流れる大きなテーマになっています。
カフェのマスターが言います。
「縁ていうのは、種みたいなもんだよ。
種の時は想像もつかないような花が、あとで咲いたりする。
育たないで終わる時は、一回会えたという縁。
その経験が何かしらの形で次に繋がるのかもしれない」
どんな出会いも、それまでのどれか一つの縁が離れていても
決して起こり得ないということ。なるほどです。
私たちは、生まれた時から見えない縁の糸を絡ませながら
今の自分に辿り着いているのだ、と思うと
無数のキラキラした糸のようなものに
ふんわり包まれている気がします。
語り手が人間でなく、猫という月がありました。
文月(七月)、京都の章です。
白い猫がお気に入りの古本屋で、まったりしながら語ります。
本を読んでいる人間の姿は美しい、と。
「確かにそこにいるのに、どこか旅をしているのがわかる。
体は止まっているのに、何かが動き出しているのがわかる」
ロマンを感じさせてくれる素敵な描写です。 -
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2024/10/02
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あやたろさん
コメントありがとうございます。青山先生の作品はホントほっこりしてイイですよね!あやたろさん
コメントありがとうございます。青山先生の作品はホントほっこりしてイイですよね!2024/10/02
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ひと月にひとつずつの小さなエピソードが集まって、1年のストーリーになる。
その構成に、今自分がいるこの場所にもありのままの物語があることを改めて感じる。
読了した今は、2022年長月。
思えばずいぶん伏線を回収している。
1年前に買った画材を引っ張り出してきたり、
3ヶ月前に知り合った人と親しくなっていたり、
先月観た映画のセリフに支えられていたり。
そしてこのひと月の出来事も、必ず未来の伏線になっている。
今日読む本が、明日出会う誰かが、自分の物語の大切な存在になるかもしれない。
*
案の定、最後のページを閉じたあと、お茶を淹れて家にあった和菓子をひとついただきました。 -
読みやすい一冊で
あっという間に読了
木曜日にはココアをの続編
12の短編からなる連作短編です
どの話も生きていくうえで
ちょっと背中を押してもらえるような
素敵なセリフがたくさんありました(^^)
でも個人的にはちょっと短すぎるかな…
もう少しじっくりと読みたいところ。
前作も短編の数が多くて
よかったけど入り込めなかった印象でした
なので、登場人物全然覚えてなくて
マスターとココアさんくらいしかわからずでした -
『木曜日にはココアを』の続編。
『木曜日・・』の舞台となった〈マーブル・カフェ〉が定休日の月曜日に1度だけ開かれた「抹茶カフェ」(第一話、睦月「月曜日の抹茶カフェ」)を起点とした、連作短編12ヶ月(12話)の物語が収録されております~。
『木曜日・・』にも登場したキャラと新キャラを織り交ぜて、数珠つなぎのように各話の登場する人と人がリンクし合っていく展開で、前作が東京とシドニーを舞台にしたのに対して、今回は東京と京都が舞台です。
個人的には『木曜日・・』よりもポエムポエム(←?)していなくて、本作の方が好きですね。
にゃんこ目線の話があるのも可愛くて良き♪(第七話、文月「おじさんと短冊」)
各話、ええ話ばかりなのですが、第十話(神無月「カンガルーが待ってる」)で〈マーブル・カフェ〉のオーナーで他にも手広く色々している「マスター」の、
「どんな出会いも、顔も分からない人たちが脈々と繋いできた手と手の先なんだよ」
「でも一番素晴らしいのは、遠いところで 手を繋いできた人たちが、自分がどこかで誰かを幸せにしているかもしれないなんてまったく分かっていないことだね ・・(略)自分の身の回りのことに取り組んだ産物が、あずかり知らぬ他人を動かしたってことが。」
・・と、いう台詞が印象に残りました。
そう、あなたの何気ないアクションが、あなたの知らないところで、どこかの誰かを幸せににしているかもしれないってことなんですよね~・・何か素敵じゃないですか(´艸`*)
で、『木曜日・・』でもそうだったように、一話目と最終話(師走「吉日」)がカチッと繋がって終わるのも、まぁるいご縁の輪が完成したような“めでたしめでたし感”があって、ぽかぽかした気持ちになれちゃいます。
ちなみに、第十一話(霜月「まぼろしのカマキリ」)に登場した宮司さんが、青山さんの他作品にも出てくるらしいですね(そっちの方が先なんかな?)・・しかも他にもリンクがあるとか?・・なんて目にするとチェックしない訳にはいかないですよね~。
てなわけで、結局著作を順番に読んでいく方がいいシステムみたいなので、今後もズブズブと青山作品をチェックしていくことになりそうです~。 -
2021年9月宝島社刊。書き下ろし。カフェシリーズ2作目。月曜日の抹茶カフェ、手紙を書くよ、春先のツバメ、天窓から降る雨、拍子木を鳴らして、夏越の祓、おじさんと短冊、抜け巻探し、デルタの松の樹の下で、カンガルーが待ってる、の12の連作短編。前編のシーンが、次の話にも繋がって、ラストで円環構造になるというのは前作と同じだか、登場人物達への共感は今回の方が大きい。描かれる世界も、天窓から〜の湯船に落ちる雨や、デルタ〜でバケツを鞄のように持つ大学生等、印象的なシーンが素敵で楽しい。表紙や各話のタイトルに配置された田中達也さんのミニチュアも面白い。
この本が好きな人におすすめの本
著者プロフィール
青山美智子の作品
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感想 :

年末年始に読もうと、今日、『木曜日にはココアを』を手にしたところです。
そうか、『木曜日には...』には続編があ...
年末年始に読もうと、今日、『木曜日にはココアを』を手にしたところです。
そうか、『木曜日には...』には続編があるのですね。
こちらもとても面白そうですね。
私もきっと『月曜日の抹茶カフェ』も読むのだろうな~。
読み始めるのが楽しみになりました♪
楽しんでくださいね
コメント、ありがとうございます
楽しんでくださいね
コメント、ありがとうございます
青山さん。
読みたいなぁ。
青山さん。
読みたいなぁ。