倒産続きの彼女

著者 :
  • 宝島社
3.80
  • (9)
  • (23)
  • (17)
  • (1)
  • (0)
本棚登録 : 809
感想 : 20
  • Amazon.co.jp ・本 (328ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784299021243

作品紹介・あらすじ

『このミステリーがすごい!』大賞 大賞受賞作&シリーズ累計48万部突破、『元彼の遺言状』続編!

彼女が転職するたび、その企業は必ず倒産する――
婚活に励むぶりっ子弁護士・美馬玉子と、高飛車な弁護士・剣持麗子がタッグを組み、謎の連続殺「法人」事件に挑む!

(あらすじ)
山田川村・津々井法律事務所に勤める美馬玉子。事務所の一年先輩である剣持麗子に苦手意識をもちながらも、
ボス弁護士・津々井の差配で麗子とコンビを組むことになってしまう。
二人は、「会社を倒産に導く女」と内部通報されたゴーラム商会経理部・近藤まりあの身辺調査を行なうことになった。
ブランド品に身を包み、身の丈にあわない生活をSNSに投稿している近藤は、会社の金を横領しているのではないか? しかしその手口とは?
ところが調査を進める中、ゴーラム商会のリストラ勧告で使われてきた「首切り部屋」で、本当に死体を発見することになった彼女たちは、予想外の事件に巻き込まれて……。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  •  物語は、弁護士剣持麗子の一年後輩の婚活に励むぶりっ子弁護士美馬玉子が主人公であり語り部となっている。

     ある日、合コンを終えて丸の内の勤務先山田川村・津々井法律事務所に帰ってきた。時刻は午後十一時を回っていたが、やるべき仕事は沢山あったのだ。勤務先の執務室に近づくと、剣持先生が仁王立ちしている。私は剣持先生が苦手だ。

     玉子は二人暮らし、シマばあちゃんと同居で年齢は八十歳を超えている。毎年恒例の干し柿を作って食べさせている。何とばあちゃんは、結婚宣言をした。私があくせく働いている間に、イケメン爺さん(ムネちゃん)とデートを重ねプロポーズと指輪をもらったそうだ。仏壇には、父と母が二十年前の姿のまま微笑んでいる。

     翌日午後三時会議室に召集され、津々井先生が入ってきた。クライアントの「ゴーラム商会が倒産しそうです」との情報を耳にした。

     有名なアパレル企業で、海外の新興ブランドを日本に持ち込んで独占販売をする会社として創業し、三、四十年は経っている。しかし、独占販売契約が終了したという。明らかに契約条項の見落しか怠慢で、経営悪化に陥り資金繰りに困窮する。同社は事業部門の売却を試みるが、新たな問題が噴出した。

     会社には内部通報窓口があり、密告により不正行為者の情報が出たのだ。しかし情報源が不明確、そして不正行為を犯す者の仕業であるが動機が分からない。津々井先生はチームを作り情報として挙げられた調査に乗り出す。これからという時に、ばあちゃんが倒れ入院した。玉子の心の中で糸が切れそうだったが、事件は最悪の展開になり絶体絶命の窮地に立たされた。

     お決まりのパターンだがおもしろい。
     読書は楽しい。元気が出る物語でした。

     うっかり書き忘れるところでした。
     ある休日出勤の昼食時、玉子が剣持先生の執務室に入ると手作り弁当を食べていた。玉子は「えっ、剣持先生が作ったの?」と聞いたら、黙ったまま食事を続けている。まさかと思いきや隣にいた同僚弁護士は、彼氏さんが作った弁当だと教えてくれた。ティファニーの指輪より信夫の弁当を選んだのか?

     実におもしろい。

  •  新川帆立さんの新作。楽しみにしていました。

     今回は剣持弁護士と同じ事務所の玉子弁護士。
     倒産にまつわる内部告発の調査にかかる二人なのだが、その調査で殺人が起ってしまい……。

     相変わらずのジェットコースターミステリですね。

     今回も楽しんで読ませていただきました。

  • ミステリとしては物足りないけれど、お仕事小説として読むと好感が持てるかな。前作の剣持先生が周囲の女性からどう見えてるのかっていうのがわかって楽しいし、でも結局なんとなくうまくまとまる感じに清々しさがありました。この作家さん2作目だと思うけど「ミステリです!」ってうたうより、仕事する女性が頑張ってる中で、トラブルが起こるよ、っていうくらいの感じで捉えた方が肩透かし感なくて良いと思う。

  • 元彼の遺言状の続編。
    経理の女性が過去三社勤めていた会社が全て倒産しており、四社目も倒産しかかっていた。

    そんな中、女性を相手取ったコンプラ通報があり、調査に入る。

    ヒアリング中に隣の部屋で総務課長の女性の死体が発見される。

    三社中一社は民事再生法を受け、再生中でそこに経理女性の話を聞きに行ったりする。

    結局、総務課長の怨恨により三社が倒産していた。裏には倒産系の経済ヤクザが出てきたり、同僚の弁護士もその一味だったり。

    経済/法律系のミステリーが色濃くなっている。ちょっと法律系の話は難しいなぁ。と思った。(遺言状の時も思ったか)

  • なるほどタイトルはそういう意味と、序盤で誰が倒産続きなのかわかる。
    近藤まりあがハイブランドの鞄やコートやブレスレットなどを身につけている!と剣持先生が見破ったあたりで、あやしい臭いがプンプンしてくる。
    これは横領だなぁと思いつつ読む。
    しかし違った。
    犯人も違った。
    どういうこと?と先が知りたくて、どんどん読み進めた。
    近藤は、高額な報酬ラッキーと思って従っていただけ。
    「逃げるな!生きて働け!」
    美馬玉子ちゃんの、あの叫びは、心からの本音だったのだと思う。
    カッコ良かった。
    正規社員と非正規社員。
    醜いアヒルの子の定理。
    マルサチ木材の息子、いいのではないだろうか。お似合いの2人なのでは?
    続きを期待したい。
    干し柿は大好き。食べたくなった。

  • 「元彼の遺言状」で強烈キャラだった剣持さんがなんと今作ではサブキャラに。。

    ちょっと残念(?)に感じるも、玉子さんもナイスキャラ。剣持さんに比べて、なんていい子なの、と思ってしまう。

    前作が強者の目線なら、今作は弱者目線でのストーリーか。
    前作今作を合わせると「あのこは貴族」を彷彿とさせる。

    次回作は古川くんが主人公かな?

  • 『元彼の遺言状』でニュータイプリーガルミステリを確立した新川さんの新作。
    前作の主人公剣持麗子が今回は強力な助っ人として登場。安心安定の剣持スキル。
    新たなる主役は剣持の後輩同僚美馬玉子。弁護士という最強の職に就いていながら結婚や男性に対してなぜか弱気な腰の低さを持つ美馬の、その卑屈さの理由が物語に大きくかかわっていて…

    弁護士にもいろんな担当ジャンルがあるのだな、と改めて。
    大企業を相手に契約書を作ったり法律相談に乗ったり、というのが主な業務の美馬に我らが剣持麗子が持ち込んだ「仕事」。
    とある女性が勤務した会社は全て倒産しているという内部通報メール。単なる「噂」かと思いきや、殺人事件まで起こって美馬にとってはキャパオーバーな仕事。美馬は仕事を全うできるのか。先が気になり一気読み。
    前作よりリーガル要素は薄まったけど、その分、危険度とミステリ度が高まりリーダビリティマシマシ。最後まで気の抜けない展開を堪能。あぁ面白かった。剣持麗子、次なる戦いは、いつ?

  • あの高飛車弁護士・剣持麗子の物語の続編。すぐに手に取りました。
    今回は剣持とタッグを組む美馬玉子に焦点が当たります。前作と同様に、「そっちか!」感にやられました。美馬の心の蟠りが取れ、この後の活躍が楽しみです。
    これ、シリーズ化しちゃうとハマる気しかしません。

  • 今回の主人公はなんとも逞しかった。

  • 前作「元彼の遺言状」が面白くて、主人公の剣持麗子も好き過ぎて、今作も楽しみにしていたが、
    期待が大き過ぎたか…
    主人公が後輩になっているからか、内容のせいか、あまり面白さは感じなかった。
    ただ、剣持麗子がちょくちょく登場して、前作とは違う一面を見る事が出来たのは良かった。

全20件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1991年生まれ。アメリカ合衆国テキサス州ダラス出身、宮崎県宮崎市育ち。東京大学法学部卒業後、弁護士として勤務。第19回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、2021年に『元彼の遺言状』(宝島社)でデビュー。

「2021年 『倒産続きの彼女』 で使われていた紹介文から引用しています。」

新川帆立の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

倒産続きの彼女を本棚に登録しているひと

ツイートする
×