私たちのおやつの時間 (宝島社文庫)

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  • 宝島社
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  • Amazon.co.jp ・本 (320ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784299059697

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  • 心の内に秘めた狂おしいほどの感情や記憶。
    それを落ち着かせたり発露させるために作るおやつ。
    インドのガジャルハルワ、スペインのポルボロン、香港の湯丸、バヌアツのチョコレート、ポーランドの鳥のミルク、京都の麦代餅。
    初めて名前を聞く世界のおやつ、どれもとても美味しそう。

    幼い我が子を亡くしたスミレの章(第二章 スミレのポルボロン)が、胸が苦しくなるくらい共感し、泣きそうになる。人を亡くした悲しみは、消えることはない。でも、その悲しみと共に生き続ける人の話を聞き、自分の話を聞いてもらうことで、少し気持ちが和らぐ瞬間ができるかもしれない。
    そしてそんな時間のきっかけを作るのが、一緒におやつを食べること。

    「自分にとっての宝物のおやつってなんだろう」
    と思い返してみたくなる、感情溢れるおいしい一冊でした。

  • 感想
    誰もがつまずく。形は様々だけど立ち止まって考えなくてはいけない。けれども。人は前を向いて歩ける。そんな気持ちの支えに。甘い物を。

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