- 宝島社 (2025年2月5日発売)
本棚登録 : 2102人
感想 : 94件
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
Amazon.co.jp ・本 (288ページ) / ISBN・EAN: 9784299064264
作品紹介・あらすじ
市立図書館で大規模火災が起き、焼け跡から死体が発見された。
焼死と思われたその死体の頭部には何者かに殴られた痕があり、火災と同時に殺人事件が起きていたことが発覚する。
さらに、発見場所である地下書庫は事件時、密室状態にあったという。
炎に包まれた密室は、誰がどうやって作り出したのか。
刑事・瀬沼は真相を探るなかで、図書館に救われた自身の小学生時代を辿ることに――。
感想・レビュー・書評
-
図書館で火事が発生。火事の発生現場は地下書庫で、その中から他殺後に焼死したとみられる遺体が見つかる。また火事発生時、地下書庫は密室状態であった。
といったあらすじ。
図書館を舞台にしていて、司書さんの仕事について学べました。レファレンスサービスについては全く知らなかったので、いつか活用してみたいと思います。
犯人は意外な人物だったので、ビックリしましたが、殺人の動機はイマイチかなぁ。もっときちんとした動機があると深読みしていたので。
読んでいて図書館って本当にいい場所だなぁと思いました。誰でも利用できて、何冊読んでもタダ。本に囲まれて、どんな本があるのか、ただブラブラするだけでも気持ちが落ち着きます。
あの空間を作ってくれている司書さんには本当に感謝しています。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
七川市立図書館の本と司書に守られて、幼き日の貴博は大事な時間と仲間を得ることができた。
それから時は経ち、捜査一課の刑事となった貴博は、燃えていく図書館を目の前に事件解決を誓う。
装画や帯のコメントで期待値を上げすぎたこともありますが、正直な感想は、読みづらさにイラっと感じることが多かった作品です(^_^;)
貴博の心の声が所々に挟まってくる鬱陶しさ、捜査は雑で登場キャラに愛着が湧かない印象、伏線と分からせるような突如の回想と、どことなく三流ドラマを見せられた読後です。 -
市立図書館で大規模の火災が発生、その中に死体が発見される・・・
火災と殺人が同時に起きた事件、しかも発見場所は地下倉庫で密室状態・・・
ライトに読めるミステリー小説でスラスラ読めました。
図書館は人によっては大切な場所、昔は全然図書館を活用できなかったけど、
今は沢山の本を読む機会をくれた図書館は偉大だと思います。
密室の謎など、最後の展開も予想できそうでできないまどろこしさがあって楽しめました。また、幼馴染みたいで図書館に思い出のある関係性も羨ましく思います。 -
図書館の放火事件をきっかけに、過去の出来事や友情を取り戻す物語。
展開や文章は子供でも分かりやすく出来ている。しかし普段がっつりしたミステリーを読んでいる人には物足りなさを感じそう。
トリックや犯人の行動心理に深い意味がなく、どちらかというと、放火後の本の修繕がフューチャーされてた印象。
濡れた本は冷凍するのがいいとは初めて知った。
48時間という数字が何度もでてきたので事件に関係あるのかと思い、頭の片隅に記憶していたのにまったく意味なかった。
しかし各章の最後に伏線的なモノローグが多く、先が気になり読む手を止められなかった。
ミステリー初心者にはお勧めかも。-
2025/06/19
-
2025/06/20
-
-
スラスラ読めて面白かったけど、主人公がちょっと残念…
アリバイもそんなんでアリバイ成立するのか?
と思っちゃったしちょっと残念(´・ω・`) -
図書館の火災、密室状態にあった地下書庫内に残された他殺体、条件により限定される容疑者など、ロジカルに組まれたミステリー。ただ、ちょっとロジックにこだわりすぎな気もします。特に密室のつくり方は、ちょっとんーと思わないでもない。
ストーリー部分では図書館の役割がテーマになっています。私は図書館を利用しないのでピンとこないところもありますが、ただ本を読む場所ということではないんでしょうね。 -
-
きたごやたろうさん、こんばんは!
火事 殺人事件 ですが、そんなに重くないかと思います。
ぜひ!ご一読を!きたごやたろうさん、こんばんは!
火事 殺人事件 ですが、そんなに重くないかと思います。
ぜひ!ご一読を!2025/05/10 -
2025/05/10
-
ミユキさんへ
こちらの作品読了しました!
素敵な作品をアップしていただいて、ありがとうございました♪
追伸
「いいね」ありがとうございま...ミユキさんへ
こちらの作品読了しました!
素敵な作品をアップしていただいて、ありがとうございました♪
追伸
「いいね」ありがとうございます。2025/06/19
-
-
読みやすかったけど思っていたのとは少し違う感じで謎解きに違和感があった。図書館を大切にする人たちと居場所とする人たちの想いを伝えたかったのかなと思った。
-
「星4つの内容だな」と考えながら読んでいて、エピローグに入りました。
そこで星が5つになりました。
以前、「このエピローグは必要だろうか?」とか、「中間のエピソードが長い」などと、生意気なレビューをしたことがあります。
それはそれで撤回するつもりはありません笑。
でも、
「必要なエピローグもある」
そのことを改めて学んだ一冊でした。
ご一読をお勧めします。 -
-
これぞ謎解きミステリー。
最終章の前に読書への挑戦状があり、
あー、外したけど楽しい
ミステリー好きな人もだけど、
ミステリー初心者にお勧めしたい一冊 -
煌々とゆらめく炎は、図書館を飲み込み蔵書を次々に灰と化していく。
あぁ。図書館が燃えるというのは、あらかじめ知っていたというのに。
そういった描写があるというのは、なんともいいがたい辛いものがある。
物語は、刑事の沼瀬が図書館が燃えているという通報を受け現場へと訪れるところ始まる。
炎が沈下した現場に残されたものは、蔵書が燃え残ったもの。司書が懸命に運びだしたびしょ濡れの蔵書。
そして、地下書庫で発見された焼死体。
事件の調査へと駆り出されることになった沼瀬だったが。現場では、小学生の頃に友人となった人物と出会っていた。
何故、図書館は燃えてしまったのか。
調査を進める内に、沼瀬は友人との思い出を思い出していくが…。
図書館が燃え、本の修復作業や復旧作業を読んでいると、普段利用している図書館のありがたさに改めて気づかされました。
本の修復作業については、本書を読みやり方を初めて知りました。そぅっと、破れないように頁をめくる作業には繊細さが必要で、私には出来ないことだと感じました。-
初コメです。
私も本の修繕作業の大変さを本作で知りましたが、途方も無い話ですよね(^_^;)
なんでも電子化が進む時代ですが、紙のありがたみ...初コメです。
私も本の修繕作業の大変さを本作で知りましたが、途方も無い話ですよね(^_^;)
なんでも電子化が進む時代ですが、紙のありがたみを感じます。2025/08/02 -
本当に途方もないですよね。
あの作業を何回もするのかと、考えると作業をする方はすごいなぁと思います。本当に途方もないですよね。
あの作業を何回もするのかと、考えると作業をする方はすごいなぁと思います。2025/08/02
-
-
「このミス」大賞シリーズ!初めて読む作者さんでしたが大規模火災×密室殺人事件という王道のミステリーというか推理小説なのに最後は結構ほっこりして面白かった!他の作品も読んでみたくなりました!
-
状況を全て晒し、トリックを見破れるか、読者に投げかけるスタイル。
とはいえ、トリックのための話なので、実行はほぼ不可能に近い。
ストーリーもさほど深くはない。最後まで飽きずに読むことは出来た。 -
『このミス』大賞シリーズ。小学生時代に図書館で出会った3人が、大人になって再び図書館で出会う設定は良かった。ただ、幼少期の話・トリック・推理とすべてが浅く、警察の捜査とはとても思えなかった。図書館や本の知識が知れた点は良かったとは思う。
-
ミステリ小説としては、特にこれは!というところもなく、少々退屈な感が。
ただ、漫画の『税金で買った本』を読むような感じで、「図書館」という場所について考えるには良いきっかけになる1冊かもしれない。 -
う~ん、トリックが私にも思いついてしまったのよねー。
もう少し、おぉ~という驚きが欲しかった。
小学校4、5、6年で、たった数ヶ月一緒に図書館で過ごして、その後何の関わりもなく、約15年もたったのに、こんなにすぐ関係が戻るのかな?
【読者への挑戦状】は、そうくるか!とおもしろかった。
犯人はなんとなくわかったけど、そんな動機?!
水濡れした本の修復作業の大変さは伝わった。そもそも水濡れした本って修復できるのね。知らなかった~。 -
図書館に火をつけたら
貴戸湊太の長編ミステリー。初めて読む作者の為、作風など何も見識がない状態から読み始める。
図書館で起きた火災の謎と密室、そして謎の被害者。ミステリーを構成するプロットは王道の組み合わせ。合わせて主人公で警察官の貴博、図書館で働く穂乃果、小説家志望の鱗太郎の三人の小学生時代からの関係と彼らと図書館での思い出を軸に、人間模様が描かれていく。彼らが大人になりどの様に成長、変化していったのか。それぞれが一つの事件について過去を振り返りながら謎を解説していく。
作中、小学生時代と現在の事件のパートに分かれるが、小学生パートの回想が短く、貴博、穂乃果、鱗太郎の関係性がうっすらとしか見えない。一応、章として独立はしているが、小学生時代、図書館周りで起きたボヤ騒ぎ事件など、もっとページを割いて描いても面白そうだし、三人は図書館という限られた場所でとても大きな経験をしているのでもっとこの時代の話を濃密に描いて欲しかった。
結果、鱗太郎の役回りが全く不明確で、彼が別の人物であっても話が成り立ってしまう。貴博と穂乃果のかえはきかないが、鱗太郎という存在がイマイチ輝いていない。
また、神野さんのキャラクターも読者は置いてきぼりで、彼女も過去のストーリーに登場するが割合が少なく人物像のイメージは持てるが今回のミステリーの土台となるカラクリをより最大にする為にも、彼女が主人公達にとってかけがえのない存在だという事をもっと印象づけて欲しかった。(いじめっ子を追い返す、正義感の強い部分が強調されて欲しい)
探偵役とワトソン役の設定は絶妙だが、探偵役の穂乃果が一般人の為情報を得る事が出来ない事は幾許かのストレス。リアリティは大事だが、図書館で生活している男やトリックについてそもそもリアリティだとはいえないので、ある程度フィクションがあっても良いと思う。そのせいで警官である貴博がとんでもない推理を披露してしまい、余りにも無様に見えてしまう。リアリティで言えば、犯人ではない人を犯人だと言及すれば大変な事になるし、当事者が許したから解決する問題ではない。他の警察官達は実態がない、とても軽い存在になっており、この世界の警察組織は全く価値無い、無能な組織に見えてしまう。作風がどっちつかずになっていて、重厚な作品にするのか、ライトな面白いミステリーにするのか。なんとなく中途半端に最後まで来てしまった印象の作品だ。
(犯人の動機なんかもよく分からないなぁ、鱗太郎は必要だったのかなぁ) -
タイトルと表紙が気になっていて、そして図書館で借りることができて、変に嬉しくなった私です。
ここ最近、図書館は私の居場所なので、何か共感する部分があり、本書は読みやすかったので、サクサク読めました。何となくこの人が犯人かなあと想像しながら読み進めましたがその人でした。
貴戸湊太の作品
