図書館に火をつけたら (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

  • 宝島社
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感想 : 6
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  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784299064264

作品紹介・あらすじ

市立図書館で大規模火災が起き、焼け跡から死体が発見された。
焼死と思われたその死体の頭部には何者かに殴られた痕があり、火災と同時に殺人事件が起きていたことが発覚する。
さらに、発見場所である地下書庫は事件時、密室状態にあったという。
炎に包まれた密室は、誰がどうやって作り出したのか。
刑事・瀬沼は真相を探るなかで、図書館に救われた自身の小学生時代を辿ることに――。

感想・レビュー・書評

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  • 図書館の火災、密室状態にあった地下書庫内に残された他殺体、条件により限定される容疑者など、ロジカルに組まれたミステリー。ただ、ちょっとロジックにこだわりすぎな気もします。特に密室のつくり方は、ちょっとんーと思わないでもない。
    ストーリー部分では図書館の役割がテーマになっています。私は図書館を利用しないのでピンとこないところもありますが、ただ本を読む場所ということではないんでしょうね。

  • ----------------------------------
    大規模火災×密室殺事件

    図書館で火災が起きた。
    本を守るため司書たちな奮闘するなか、
    密室だった地下車庫から他殺体が発見されるーー。
    ----------------------------------
    子どもだった頃、
    図書館に救われた経験がある刑事、瀬沼。

    その図書館で火災が発生し、
    その後、他殺体が見つかる。

    容疑者は図書館に勤める6人。

    一体誰が。
    どんな目的で。

    最後まで読みましたが、
    読者への挑戦状は必要だったのかなあと。

    ミステリーでも、
    「読ませる本」だと、
    良い意味で
    こちらの都合もお構いなしに
    ぐいぐい引き込んでくれて、
    ページを捲る手が止まらない作品もありますが、
    こちらは「読む本」でした。苦笑

  •  市立図書館の大規模火災と地下書庫の密室殺人事件、そして主人公の小学生の頃の図書館の思い出が鍵となる図書館を題材にした本格ミステリーで、密室や犯人当ても去ることながら図書館職員達の仕事振りや主人公と小学生時代の友達との友情などミステリー以外の要素も魅力的で、読後は心が暖かくなるようなホッコリしたものだった。

  •  図書館への愛が詰まった本格ミステリだ。

     放火と密室トリックの謎が魅力的過ぎて夢中になり、イッキ読みしてしまった。
     本が燃える…なんて痛ましいことか。
     読者への挑戦状はいつも受けて立つようにしているけれど、今回も解けず残念。

     図書館が誰かの居場所であって欲しいという願いに共感を抱いた。長らく図書館はご無沙汰しているが、小学生の頃は2週間に一度通っていた。主人公たち3人の子供の頃が語られるパートを経てエピローグを読むと、久しぶりに図書館に行ってみたくなった。

  • 小学生の時に、図書館が自分の大事な居場所だった3人が離れ離れになり、大人になって違う立場で再会する展開にやられました。伏線がいっぱいあって楽しく読めました。

  • とても面白かったです。
    登場人物も多くなく、トリックも難しい要素がなく、読みやすい一冊でした。そのため話が混乱したり、謎解きを諦めてしまうようなことなく読み進めることができました。物語に陰気さがなく爽やかな感じを最後は感じました!

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