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Amazon.co.jp ・本 (224ページ) / ISBN・EAN: 9784299065063
作品紹介・あらすじ
畿内で相次ぐ考古学的発見によって、ヤマト王権は誕生当初から、従来考えられてきた以上に強大な力を持っていたことがわかってきた。さらには、別モノと考えられてきた邪馬台国とヤマト王権について、卑弥呼政権もまた初期ヤマト王権だったとする説も、複数の著名研究者から出てきた。ヤマト王権の誕生について、最新の考古学成果と従来の説をくつがえす新説から真相に迫ります。
感想・レビュー・書評
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卑弥呼(邪馬台国)と神武系(ヤマト国)の関係は、神功皇后が卑弥呼を滅ぼし台与となり、その子が応神で東征を行うと神武と同一になりヤマト国を樹立した。この説に傾きかけた自分の認識に一石を投じる本だった。すべては纏向遺跡の調査の進行で一変する。見つかる銅鐸、銅鏡、古墳のパターンの調査から、説得力のある驚くべき推察が示された。大国魏を後ろ盾にする北九州連合、鉄の交易を争う瀬戸内海中部連合と畿内連合。それらの争いをおさめる為、話し合いの末卑弥呼国が誕生。その都が纏向。さらに卑弥呼が祭祀の神聖王、そして政治をみる執政王が存在し、卑弥呼、台与の後、執政王が王を継ぎ、それが崇神だった。そしてヤマト国が生まれる。
世界で最も長い万世一系の皇族が存在するのも権威と権力を分離させた影響が大きいと締めくくっている。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
卑弥呼や邪馬台国には、未知であるがゆえの好奇心と古代のロマンを感じる。
中国の史書や日本書紀、古事記の記載や発掘調査、先端の科学分析を合わせて調べることで、こんなことまで分かっているのか、こんな見方が主流なのか、と驚きながら読んだ。
当時は、近畿や北部九州だけでなく、吉備や出雲、タニハ(丹波)、東海地方まで様々な権力があり、合従連衡することで卑弥呼は象徴的な意味で祭り上げられた。それが親魏倭王の称号を得たことで実際の権力をも手に入れたという。
日本では権威と権力が両立していることがまれだとの記載が印象に残る。卑弥呼は権威、支える男子は権力。これがずっと幕府の時代まで続き、一体化したのは建武の新政などほんの一時期。今に至る日本の特異な構造がヤマト、卑弥呼の時代にまで至るとは。日本人に根っから根付いたことなんだな。
ところで本書には監修者はいるが、著者の記載がない。執筆協力という方が著者なのだろうか。ちょっと不思議だな。 -
「政」と「祭り事」、「権威」と「権力」についての見解は大変興味深かった
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予想以上に勉強になった
卑弥呼の時代って、自分の思ってる以上に進んでいる
現代に脈々と受け継がれている歴史の流れを感じさせられた
ここまで解明されていたとは驚きだった -
専門家の見解を客観的に検証し、そこから導かれる仮説を述べるような形で、とても説得力があり、現時点ではこれが正解に近いのでは?と感じさせられる一冊でした。図書館本でしたが、手元に置きたいと感じています。
2025-032 -
瀧音氏の本を数冊読んだ。本書も古墳の遺物から判明した最新の考古学の紹介と思って読み始めたが(それはそれで興味深いのだが)、卑弥呼の時代から始まった政治体制を緻密に説明し、果てはその体制が現代まで続くという壮大な話しだった。久しぶりに興味深く、面白く読めた本であった。
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考古学から読み解く古代日本建国について。
倭国乱の時代を経て、邪馬台国の卑弥呼、そしてヤマト王権へと続いていくその真相に迫っている。
最新学説から紹介されていて、ここまでわかってきているのかと、非常に興味深く読みました。
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