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Amazon.co.jp ・本 (200ページ) / ISBN・EAN: 9784299066336
作品紹介・あらすじ
累計15万部突破のベストセラー新装版
元外科医で元病理医の作家、海堂尊が本当に伝えたかった
人体の仕組みが「ざっくり」わかる医学の本!
この本を読んで、からだってすごいなあ、
大事なんだなあって改めて思った。
――ヨシタケシンスケ
ヨシタケシンスケさんの挿絵も満載で理解も進む、自分のカラダの「取扱説明書」。
新書版の「あとがき」を加えた『トリセツ・カラダ』新装版! さらに新たな「あとがき」書き下ろし
(内容)
一生つきあっていくものだからこそ、知っておきたいカラダの知識
カラダの構造を単純化していくと、最後にどういうかたちになる?/ひとのカラダはちくわの仲間/カラダをマンションにたとえると…/大脳の神経細胞は1日10万個ずつ壊れている/横隔膜はフォッサマグナ! /心臓は左側にない/生まれたての赤ちゃんが大きな声で泣くワケ/肺は右側が少し大きい/小腸粘膜は毎日一回死んで、全部張り替えられる/7人の血管の長さを合わせた距離は、地球1周分/タンパク質の設計図が書き込まれているDNA/医学と社会に大変化をもたらす死体の画像診断法「オートプシー・イメージング(Ai)」ほか
感想・レビュー・書評
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「チーム・バチスタの栄光」などのベストセラー作家、海堂尊が作ったカラダの取説。
非情に面白かった。
そもそも自分のカラダのことをよく知らないという事実をどれだけの人が認識しているのか。
最近は学校の勉強もいいがカネ(自分の資産)のことを知っておく必要があるという意識が世の中で高まっており、カネに関して学ぶ機会や手段が増えてきている。しかし冷静に考えてみるとカネと同じかそれ以上に自分のカラダのことを知らないのはマズくないか?と思う。この本はとても分かりやすく&面白くカラダの仕組みが学べる。人体を竹輪に例えた辺りは目から鱗の衝撃だった。
そろそろ自分の健康に不安を感じている40~50代の方にはオススメの一冊。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
海堂尊さんは現役のお医者さんで、大好きな作家さんです。
この本は、医学の知識を簡単にまとめたと書いてありましたが、それでも十分専門的で、お医者さんはこの何百倍もの知識を自分の物にしてお仕事されているんだろうなあ、と今更ながら尊敬の念が湧きました。(でも、本文はとっても分かりやすく書かれていて読みやすいです。)
海堂さんの推進されてるAi(死亡時画像診断)は、この10年ほどでだいぶ進んだ事も分かりました。でも、まだまだだそうです。
ヨシタケシンスケさんのイラストも、ほのぼのしていてとっても良いです。
一生懸命にに働いてくれている自分の身体をもっと知ってもっと大切にしよう、と思いました。
子ども達や学生さん達にも読んでもらいたいです。 -
491.1-カ
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体のことを全部理解は出来ないけど、これだけ知っておけばというポイントを押さえてわかりやすく教えてくれる本。ヨシタケさんの絵もいい感じでちょうどよく分かりやすい。
専門的なことは知らなくても、基本をざっくりわかるということが自分にとって大切だと思うし、それがないと思考や行動に繋がっていかない。 -
491.3/カ
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女子栄養大学図書館OPAC▼https://opac.eiyo.ac.jp/detail?bbid=2000074982
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意外と知らない体の中のこと。
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【0】序論:「カラダ地図」を描けますか?
目的の明示:「カラダ地図(人体構造)」を自分の手で描けるようになること。
読者への問いかけ:「君のカラダ、どこまで知ってる?」
→ まず“何も見ずに描いてみる”テストから始まる。
身体の知識=自由のパスポート。カラダを知ることは冒険に必要な装備であり、自己理解・自己管理の基礎である。
本書の進め方:ヨシタケシンスケさんの素朴な疑問に、医学者が答える対話形式で、誰でも親しめるつくり。
【1】総論:カラダとはなにか? どう見るか?
■ カラダの構造と物質的な基盤
人体の70%は水、あとは有機物と無機物(タンパク質・脂質・糖質など)。
細胞 → 組織 → 器官 → 器官系(システム) → 個体という階層構造。
■ 「カラダ=ちくわ」理論
口から肛門まで貫通した「穴」があり、人のカラダは“ちくわ型”である。
消化管の中身は「体の外にある内側」=外とつながった空間。
呼吸器(肺など)は“へこみ”であり、形態が異なる。
■ 壁と腔・マンション構造
「表皮」と「粘膜」は外界と接する壁。カラダは「中と外の間」にある構造。
食物や空気は“ドア”から合法的に出入りする。ドア以外からの侵入=病気や出血。
■ カラダの方向と座標(解剖学的視点)
身体には上下・前後・左右の三次元軸があり、腋側・背側・頭尾側などで方向を表す。
位置関係を理解しなければ“カラダ地図”は描けない。
【2】各論:カラダの部品(臓器)を理解する
■ 臓器分解(場所・機能別に見ていく)
頭部(脳・神経)、胸部(心臓・肺)、腹部(胃腸・肝臓など)を機能別・構造別に分解。
各臓器は**“ひとつのチーム”**のように連携して働いている。
消化・循環・呼吸・免疫・排泄・生殖などが機能ごとに紹介されている。
■ 発生:赤ちゃんのできかた
生命の始まり=受精卵→細胞分化→臓器形成。
すべては「たった1個の細胞」から始まる。
→ サッカーの「選手→チーム→リーグ戦」になぞらえて説明。
■ 臓器収納
内臓はそれぞれ適した位置と構造で収納されている。
膜(腹膜・胸膜)によって仕切られ、安全と柔軟性が保たれる。
カラダ全体は精密に設計された収納ボックスのようなもの。
【3】医学概論:生と死を医学から捉えなおす
■ 生きること
生とはホメオスタシス(恒常性)を維持すること。
カラダは“オートメーションシステム”として自己調節している。
■ 死ぬこと
死は「すべての制御が失われること」。
怖いのは「死」そのものではなく「死に方」。
■ 解剖の意義と未来
解剖は「死を通して生を学ぶ」行為。
医学教育における重要性が強調され、解剖から得た知見は未来の医療の基礎に。
AIとの協業により、より深く正確な死の分析が可能になってきたが、最終的には人間の五感と倫理が大切。
◆ 総まとめ(本書のメッセージ)
カラダを知ることは、生きることの理解である。
自分の身体は「使い捨ての道具」ではなく、理解して使いこなすべき一生ものの相棒。
難しい解剖学を、ユーモアと視覚イメージで学べる“教養としてのカラダ本”。
「カラダ地図を描けるようになること」は、自分と他者を大切にする力の始まり。
著者プロフィール
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