705号室に、泊まらないでください (宝島社文庫 『このミス』大賞シリーズ)

  • 宝島社 (2025年7月3日発売)
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本 ・本 (416ページ) / ISBN・EAN: 9784299069948

作品紹介・あらすじ

ビジネスホテルに宿泊した男は、隣室からの壁を叩く音に辟易しながら奇妙な夢を見た。
しかし翌朝、客室係に聞くと、隣の705号室は使用を禁止しており、宿泊者はいなかったという。
別の日、希死念慮を抱えるデリヘル嬢が同じホテルに行くと、引き寄せられるように705号室に辿り着き……。
705号室が引き起こす惨劇は、どのような着地を迎えるのか。禁断のホテルホラー、新装版で復活!

感想・レビュー・書評

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  • Amazonの紹介より
    ビジネスホテルに宿泊した男は、隣室からの壁を叩く音に辟易しながら奇妙な夢を見た。
    しかし翌朝、客室係に聞くと、隣の705号室は使用を禁止しており、宿泊者はいなかったという。
    別の日、希死念慮を抱えるデリヘル嬢が同じホテルに行くと、引き寄せられるように705号室に辿り着き……。
    705号室が引き起こす惨劇は、どのような着地を迎えるのか。禁断のホテルホラー、新装版で復活!



    705号室で何が?一人称ではなく、様々な登場人物の視点で展開する群像劇で、視点がかわるにつれて、奇妙な出来事が次々と起きるのですが、展開が気になるばかりでした。

    何か吸い寄せられるかのように、705号室に留まり、ホラーな出来事に遭遇する。音がしたり、行方不明になったり、殺人が起きたりと、興味を引きつけられます。

    なぜ、そのような事が起きるのか?ホテルの支配人が、705号室にまつわる歴史を歴代の支配人の証言を通じて、探っていくのですが、その先にたどりつくのは、ある男にまつわる出来事です。

    ここから摩訶不思議な出来事の連続なのですが、ちょっとある男の証言は、長すぎるなと思ってしまいました。背景をしっかりと書いているからこそ、あるアイテムの恐怖さが際立っているのですが、丁寧すぎる印象なのか、淡々としているのか、ちょっとだるく感じてしまいました。
    とにかく真実がわかると、ゾワっとさせられました。まぁホテルにとってみれば、本当に気の毒だなと思いました。
    普通に対応したがゆえに、色んな奇妙な出来事が起きたことに踏んだり蹴ったりだなと思ってしまいました。

    その一方で、人間の心の弱さや欲望が招いた悲劇にずっとゾワゾワさせられました。
    あるアイテムによって発生した奇妙な出来事。今後も続くかのような匂わせ文章も面白く、最後まで静かな恐怖を味わえるので、読了後の余韻も怖かったです。

  • リバーサイドホテルの705号室。なぜ倉庫として使われていたのか、そしてそれを客室に改築する中起きる異変。
    終始不穏な感じでした。竹筒見つけたらドキドキしそう。

  • 各文章がめちゃながい。途中何度か読み返し意味を補完する

  • 706号室に泊まった男は金縛りにあったり705号室からの騒音を感じるが、朝確認すると誰も泊まってないとのことだった。

    清掃員の女性も705号室は昔から倉庫だったことを知っているが、この度客室にすると聞いて嫌な予感がしている。(ってか10年で2人が自殺してるホテルって普通なのか?)

    デリヘル嬢は805号室で仕事をした後、705号室に立ち寄って、部屋の中から伸びてきた手によって部屋に引き込まれる。

    そして施設係の山田が、705号室の改装中に竹筒を壁の中から発見し狂う。デリヘル嬢を引き込んで殺したのも、音を立てていたのも山田だった。

    デリヘル嬢の送迎係が705号室に電気がつくのを見てたり、部屋でデリヘル嬢のブローチを見つける。支配人に連絡する。

    支配人は先代の支配人や先先代の支配人を訪ね、705号室はなぜ使われて無かったのかを知る。17年ほど前に教授が長いこと研究のために泊まっていた。そして近隣の神社で不審死する。

    その教授(ではなさそう)の書いた手記を元支配人が持っており、現支配人が見る。そして竹筒が発掘されてたことを知り、デリヘル送迎と手を組んでホテルに戻る。狐に憑かれた山田とバトルし、山田が飛び降りて、閉幕する。最後、ホテルフロント係の女の子が竹筒を持っている…

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著者プロフィール

1962年、千葉県生まれ。第7回『このミステリーがすごい!』大賞・優秀賞を受賞、『毒殺魔の教室』にて2009年デビュー。

「2020年 『甲の薬は乙の毒 薬剤師・毒島花織の名推理』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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