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- Amazon.co.jp ・本 (289ページ)
- / ISBN・EAN: 9784305705754
作品紹介・あらすじ
荻生徂徠に学び〈古文辞学〉の方法と思想を継承した太宰春台。
如何に読み、如何に書くことで、彼らは先王の道を理解し、表現しようとしたのか。
本書ではこれを「詩文論」と称し、彼ら学問にどのように機能したのかを論証。
江戸漢学において未分化であったはずの文学と思想を切断することなく、
その視座に立ち戻り、詩文論という文学の観点から、新たな春臺思想を照射する。
【詩文論の観点から言えば、春臺は、徂徠門にあって徂徠詩文論を学び実践した人物である。しかし晩年、師の詩文論から離れ、独自の詩文論を形成した。その地点において春臺は〈古文辞学〉批判を展開するのだが、それは〈古文辞学〉という方法と思想を徹底的に「継承」した結果の「転回」であったと私は理解している。このようなかたちで、徂徠と春臺の思想的連関を見出すことができるのは、詩文論という観点を重視しているからである。詩文論という「文学」の観点を以て春臺思想の新たな側面が指摘できれば、本著の目的は達成されたことになる。】…「はじめに 何故、春臺研究において「詩文論」なのか?」より