鴨長明と寂蓮 (コレクション日本歌人選)

著者 :
  • 笠間書院
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感想 : 2
  • Amazon.co.jp ・本 (126ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784305706492

作品紹介・あらすじ

うたの森に、ようこそ。
柿本人麻呂から寺山修司、塚本邦雄まで、日本の代表的歌人の秀歌そのものを、堪能できるように編んだ、初めてのアンソロジー、全六〇冊。「コレクション日本歌人選」の、鴨長明と寂蓮です。

内乱、天変地異、人災、飢饉...
暗澹たる時代だからこそ、
彼らはことばを磨きつくして、
自然のうつろいや人生の苦悩を、
美しくうたわずにはいられなかったのである。

鴨長明と寂蓮(かものちょうめいとじゃくれん)
新古今時代にあって、一世を風靡した個性豊かな二名の歌人。長明は言わずと知れた『方丈記』の作者である。富裕な少年時代を送るが、父の死で零落、青春の挫折を味わう。失恋や自殺をほのめかした歌が時をこえて現代に輝きを放つ。寂蓮は俊成の甥で、世を厭い若くして出家した自由人。ディレッタント風の和歌に才を発揮した。今様などの摂取にも鋭敏、狂歌も巧みで、後鳥羽院が「真実の堪能」と評した名手である。時代を駆け抜けた二人の芸術家、その魅力を読みとく。

感想・レビュー・書評

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  • 新着図書コーナー展示は、2週間です。通常の配架場所は、2階開架 請求記号:911.108//Ko79//49

  • 長明28首、寂蓮22首を収録。

    長明27歳の頃に成立したらしい「鴨長明集」から多く採られている。
    若書きの歌は厭世的な気分に彩られ、恋の題詠であってもまるで
    述懐歌のような趣きがある。新古今風の歌でもどこか感傷過多だったり、
    強い自意識が揺曳している。
    鑑賞では若くして父を亡くし望みの神職にも就けず、挫折を感じ「死」や遁世を
    口にしていた長明の生涯を追いつつ、歌自体の魅力も分かりやすく紹介。

    寂蓮の方も、梁塵秘抄に取材したり、珍奇な題材に趣向を凝らしたり、
    一首を見栄えの良いものにするため特に第四句に秀句表現を心掛けたなど、
    その詠歌の手法が詳しく示されている。
    22首の他にも類想歌としてこんな愉快な作品の引用も。
    『人すまで鐘も音せぬ古寺にたぬきのみこそ皷うちけれ』

    解説では二人の歌人を当時としては野外派であり垂直方向への視線を指摘。
    寂蓮は山や雲や高い木など『上方へ伸びる目線』が特徴的なのに対して、
    長明は川の流れや水に映る月や雁など『下方へのうつむく目線』が
    目立つという相違も興味深い。

    ちなみに著者は2012年10月現在、ETVで放送中の「100分de名著」の「方丈記」
    の回に解説者として出演されています。

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著者プロフィール

秋田県初任者研修統括指導教員。1959年秋田県生まれ。小学校・中学校・中高一貫校で教諭,校長としての勤務を経て現職。1993年特別活動(学校安全)の研究発表で文部大臣表彰・内閣総理大臣表彰。1997年特別活動(健康教育)の研究発表で文部大臣表彰。2004年秋田県教育研究奨励賞受賞「社会科(市町村合併からの提言)」。2016年~2019年秋田県小・中学校進路研究協議会会長。2019年中央研修講師(キャリア教育)。

「2021年 『追究型学習のすすめ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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