和泉式部日記注釈: 三条西家本

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  • 笠間書院
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  • Amazon.co.jp ・本 (197ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784305706904

作品紹介・あらすじ

古今を通じての恋の代表選手、和泉式部が最もいとおしい思い出を描いた『和泉式部日記』。あらざらんこの世のほかの思ひ出でに今一度の逢ふこともがな [百人一首]。たったこれだけの事をこんなに情愛をこめて、やさしく美しく表現した『和泉式部日記』を、最も原作に近い本文を持つ三条西家本の原態を生かし、読解する。ここに『和泉式部日記』が新しい解釈で蘇る。

【古今を通じての恋の代表選手が、数ある恋の中でも最もいとおしい思い出、敦道親王との愛の経緯を、発端から宮邸入りまでの約十箇月、二人の感情の起伏を実にリアルに、心をこめて描いたのがこの『和泉式部日記』です。主要人物はこの二人きり、宮の小舎人童(こどねりわらわ)と乳母、女の使う樋清童女(ひすましわらわ)がわずかにこれにからみ、最終段、宮邸を去る北の方と姉女御が結末を締めるだけ。そんな単純な構成でありながら、二人の恋心の展開は波瀾万丈、取りかわす会話や和歌・手紙文は情趣と機知にあふれ、千年前の男女交際はこんなにも文化の薫り高いものであったかと、現代のそれと思いくらべて、今昔の感に堪えません。かくも美しい恋の姿を書き残しておいてくれた作者に、心からの感謝と敬愛の念を捧げます。……はじめにより】

著者プロフィール

大正15年3月、東京生まれ。昭和20年3月、女子学習院高等科卒業。鶴見大学名誉教授。文学博士。
著書に、『京極派歌人の研究』(笠間書院 昭49年)『あめつちの心 伏見院御歌評釈』(笠間書院 昭54年)『京極派和歌の研究』(笠間書院 昭62年)『木々の心 花の心 玉葉和歌集抄訳』(笠間書院 平6年)『玉葉和歌集全注釈』全四巻(笠間書院 平8年)『宮廷に生きる 天皇と 女房と』(笠間書院 平9年)『宮廷の春秋 歌がたり 女房がたり』(岩波書店 平10年)『宮廷女流文学読解考 総論中古編・中世編』(笠間書院 平11年)『永福門院 飛翔する南北朝女性歌人』(笠間書院 平12年)『光厳院御集全釈』(風間書房 平12年)『宮廷文学のひそかな楽しみ』(文藝春秋 平13年)『源氏物語六講』(岩波書店 平14年)『永福門院百番自歌合全釈』(風間書房 平15年)『風雅和歌集全注釈』全三巻(笠間書院 平14・15・16年)『校訂 中務内侍日記全注釈』(笠間書院 平18年)『文机談全注釈』(笠間書院 平19年)『秋思歌 秋夢集新注』(青簡舎 平20年)『藤原為家勅撰集詠 詠歌一躰・新注』(青簡舎 平22年)『岩佐美代子の眼 古典はこんなにおもしろい』(笠間書院 平22年)『竹むきが記全注釈』(笠間書院 平23年)『讃岐典侍日記全注釈』(笠間書院 平24年)『和泉式部日記注釈[三条西家本]』(笠間書院 平25年)岩佐美代子セレクション1『枕草子・源氏物語・日記研究』(笠間書院 平27年)岩佐美代子セレクション2『和歌研究 附、雅楽小論』(笠間書院 平27年)『京極派揺籃期和歌新注』(青簡舎 平27年)『為家千首全注釈』(笠間書院 平28年)ほか。

「2017年 『京極派と女房』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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