『太平記』をとらえる 第一巻 (1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (234ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784305707611

作品紹介・あらすじ

『太平記』は、南北朝期の四十年に及ぶ戦乱をともかくも描ききった、文字どおり希有の書である。しかし、四十巻という膨大な分量をもつことや、これに取り組む研究者が少ないことなどから、依然として基本的な部分での研究課題を積み残している。
 『太平記』研究になお残る課題を少しずつでも解明することをめざし、『『太平記』をとらえる』を全三巻で刊行する。本書はその第一巻。
 第一巻は、第一章「『太平記』における知と表現」、第二章「歴史叙述のなかの観応擾乱」、第三章「神田本『太平記』再考」の三章を設け、六篇の論文と四篇のコラムを収録。執筆は、北村昌幸/森田貴之/長谷川端/山本晋平/ジェレミー・セーザ/小秋元段/兵藤裕己/長坂成行/和田琢磨/阿部亮太。巻末には六篇の論文の英語・中国語・韓国語の要旨も収載。
 二〇一三年八月十八日(日)・十九日(月)に東京の法政大学で開催された「二〇一三年度『太平記』研究国際集会」での研究発表をもとにした論集です。

【例えば『太平記』研究では、表現の基底や挿入説話の典拠に依然不明な問題が多く残されている。また、同時代の争乱を描いた『太平記』は、眼前の情報をどのように収集し、記事化していったのか。これらの問題を明らかにすることは、『太平記』の成立論・作者論に新たな局面をもたらすことになるだろう。諸本研究にも課題は多く残されている。古態とされる伝本を再吟味することによって、私たちの『太平記』のイメージは少なからず修正を迫られるはずだ。加えて、これらとはやや次元を異にする問題であるが、国際化・情報化の進む研究環境のなかで、国内外の研究者がどうネットワークを構築し、課題を共有して解決に導くかについても、考えてゆかなければならない時期にさしかかっている。こうした様々な課題に少しずつ挑むことにより、つぎの時代の研究基盤を準備したいというのが、本シリーズのねらいである。】…はじめにより

著者プロフィール

関西学院大学教授
著書・論文:『太平記世界の形象』(塙書房、2010年)、「『太平記』の引歌表現とその出典」(『太平記』国際研究集会編『『太平記』をとらえる』第一巻、笠間書院、2014年)、「いくさの舞台と叙景歌表現」(『中世文学』63号、2018年6月)など。

「2019年 『平和の世は来るか 太平記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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