毎日の暮らしが深くなる季語と俳句

  • 笠間書院
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  • Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784305710093

作品紹介・あらすじ

 俳句は五七五で短いから、とっつきやすそう。そう思って俳句を始めてみたものの、なんだか勝手が違うみたい……と心が離れつつあるかたへ。一見難しく、現代の感覚とは違っているようにみえる「季語」こそが、俳句を作り、読むうえで大きな味方になります。季語は、その句に込められた豊かな内容を「解凍」し、ふくらませるためのパスワード。季語の意味を理解し使い方を知るほど、俳句は味わい深く、楽しくなってきます。
「朝寝」(春)、「夏痩」(夏)など現代の私たちにも実感が持てる季語も、「花」(春)、「松落葉」(夏)、「後の月」(秋)などの伝統的な詩歌らしい古風な季語も紹介。それぞれ、その季語を用いた名句や著者自身の句を例として挙げています。
俳句に親しむためのガイドブックとして、また季語を通して四季の繊細な変化を感じ、日常に彩りを与えるヒントとしてもおすすめの本。


【目 次】
はじめに

新年
小正月/どんど焼


海苔/雛祭/日永/花/桜餅/雁帰る/種蒔/八十八夜


更衣/松落葉/五月雨/短夜/夏瘦/氷室/祭/行水/納涼/土用


残暑/花火/敬老日/菊の節句/新米/秋灯/後の月/芋


冬構/小春/風邪/葛湯/大根/薬喰/煤掃/皸/寒稽古

コラム1 季語かどうか、どうやってわかる?
コラム2 季語って、いつからある?
コラム3 季語って、誰が決める?
コラム4 季語って、ないといけない?

巻末付録:俳句を楽しむ用語集

感想・レビュー・書評

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  • ほんと、毎日の暮らしが深くなると思える季語。それだけでおしゃれ。どこか短歌に組み入れて詠んでみたくなる。

    【春】雑煮、屠蘇、海苔、若布、日永、永き日、桜餅、八十八夜。
    【夏】更衣、松落葉、五月雨、梅冷え、夏痩、行水、土用
    【秋】残暑、菊の節句、新米、後の月、芋、芋名月、
    【冬】冬構、寒の内、小春、小春日、大根(だいこ)、薬喰、、紅葉、牡丹、
       寒稽古、寒声、葛湯、生姜湯、煤掃、煤払い、皸、

    こんなのを使って、短歌詠んでみたいもんです。

  • 五七五の俳句は多様なものの詰まった圧縮ファイルのようなものであり、その解凍のためのパスワードにあたるのが季語であるという認識の下、各季節ごとにいくつかの季語を選び、名句や著者自作の例句を紹介しながら、日々の暮らしのヒントとともに解説する俳句エッセイ。
    季語、そして五七五の俳句に込められた深く豊かな世界を味わうことができた。また、その季節季節の日々の暮らしを大切にしていきたいと感じた。
    本書で「落松葉」や「薬喰」などの新しい季語を知ることもできた。本書も糧に、季語の持つ力を意識して、今後も作句に励みたいと思う。

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著者プロフィール

岸本 葉子
1961年鎌倉市生まれ。東京大学教養学部卒業。エッセイスト。会社勤務を経て、中国北京に留学。著書に『エッセイの書き方』『捨てきらなくてもいいじゃない?』『50代からしたくなるコト、なくていいモノ』『楽しみ上手は老い上手』『50代、足していいもの、引いていいもの』(以上中公文庫)、『ふつうでない時をふつうに生きる』『モヤモヤするけどスッキリ暮らす』『60代、少しゆるめがいいみたい』(以上中央公論新社)、『ひとり老後、賢く楽しむ』『ひとり上手のがんばらない家事』(以上だいわ文庫)、『わたしの心を強くする「ひとり時間」のつくり方』(佼成出版社)、『60歳、ひとりを楽しむ準備』(講談社+α新書)、『90歳、老いてますます日々新た』(樋口恵子氏との共著、柏書房)、俳句に関する著書に『私の俳句入門』(角川ソフィア文庫)、『岸本葉子の「俳句の学び方」』(NHK出版)、初の句集『つちふる』(KADOKAWA)など多数。

「2024年 『毎日の暮らしが深くなる季語と俳句』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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