形の合成に関するノート/都市はツリーではない (SD選書 263)

  • 鹿島出版会
3.85
  • (4)
  • (5)
  • (3)
  • (0)
  • (1)
本棚登録 : 189
感想 : 7
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (253ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784306052635

作品紹介・あらすじ

建築、都市の秩序や美しさを自覚的に生み出すプロセスを追究、やがて「パタン・ランゲージ」を導いた原論。数学的手法〈ダイアグラム〉を用いてデザイン論を築き、ツリーとセミラチスの相反する構造を提唱して歴史的衝撃をあたえた、アレグザンダーの初期の考察二篇を所収。「都市はツリーではない」は待望の単行本化。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ハーバードの心理学講義 にでてきた。建築について「デザインはそこに住む人々の根源的な欲求にこたえるものでなければならないと考えた」とのこと。

  • アレグザンダーの博士論文である「形の合成に関するノート」は、今日ではソフトウェア開発の文脈で触れたほうがその価値を理解しやすいかもしれない。

    制約条件の中で最良の解を目指すという前提。
    変化それ自体を是とし、必ずしも正解のみが正しいとしない考え方。
    それぞれの変数が直交性をもつように分解してゆくプロセス。
    本文にあるこれらエッセンスからは、変化に適応するためには高い変更可能性を持った設計であることが求められる、という事実が浮かび上がってくる。
    ソフトウェアに限らず、物事の本質ではあるのだろう。しかし実体のあるものがもてる変更容易性には限界がある。だからこそ、この考え方はどこまでも変更容易性を高められる(であろう)ソフトウェア開発の文脈で広く受け入れられたのだろう。

  •  ステークホルダーが多種多様なデザインを経験や勘ではなく数学的に解き明かし体系化するとどうなるかということについての研究を綴ったものである。
     建築家であるクリストファー・アレグザンダーは慶應大学SFCの井庭崇教授によるパターン・ランゲージから知った。パターン・ランゲージ自体には数学的な要素は皆無なのだが、本書では都市のデザインにおいて複数の検討課題が生じている場合に、どれをどのように説いていくのか、その関係性と優先度を数学により求めるということがテーマになっている。
     個人的には後から見たらたしかにそうなる的なアプローチであり、判断に迷った場合の参考程度にはなるだろうが、この数学だけを信じて検討を重ねるのには無理があると言わざるをえない。数学に落とし込む前にどのように事態をとらえ、どうありたいのかみたいなところは数学ではなく、あくまでもそれを検討している人物の「センス」すなわちどこまで深く考えが及んでいるのかということズバリだからだ。
     とはいえアプローチは面白い。

  • 形の合成に関するノート/都市はツリーではない (SD選書)

  • デザインの考え方の指標にしたい

  • 読了

  • 貸し出し状況等、詳細情報の確認は下記URLへ
    http://libsrv02.iamas.ac.jp/jhkweb_JPN/service/open_search_ex.asp?ISBN=9784306052635

全7件中 1 - 7件を表示

著者プロフィール

著者:クリストファー・アレグザンダー Christopher Alexander/一九三六年ウィーン生まれ。大工であり、職人であり、工務店経営者であり、建築家であり、絵描きであり、そして教師。一九六三~二〇〇二年までカリフォニア大学バークレー校の建築学科教授として勤務。現在は同校名誉教授。

「2013年 『形の合成に関するノート/都市はツリーではない』 で使われていた紹介文から引用しています。」

クリストファー・アレグザンダーの作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
ジェイン ジェイ...
クロード・レヴィ...
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×