そこのみにて光輝く

著者 :
  • 河出書房新社
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本棚登録 : 16
感想 : 5
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  • Amazon.co.jp ・本 (210ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309005522

作品紹介・あらすじ

海が、陽が、乱れた。崩れゆく季節-。全てをうしなった男と女がひきうける美しい試練。硬質なリリシズムのなかに新たな青春の神話を刻む大型新鋭、初の長篇小説。

感想・レビュー・書評

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  • 佐藤泰志の作品は、希薄なようにみえて実のところ濃厚な人間同士のつながりが描かれているように感じる。
    映画を先に観たけれど、映画ほど悲壮感漂うようなこともなく、ひたすら淡々と日々の生活が描かれていた。
    あと、佐藤泰志のタイトルはすごくうまい。誘われるタイトルばかりだ。

  • 冷たい海に潜る。淡々と過ぎていく日々。北国の閉じられた狭い町の中で、世間から置いてけぼりにされている家族、男と女がいる。陽の当たらない路地奥で力強く踏ん張りながら生きる人々。『猫鳴り』、歌集『滑走路』、村上春樹の物語を思い浮かべながら読んだ。はじめて読んだけど不思議な読了感だ。 
    時間が経てば経つほど、思い出される人物や描写を。

  • 2022.09.22 図書館

  • 映画『そこのみにて光輝く』公式サイト
    http://hikarikagayaku.jp/

    河出書房新社のPR
    http://www.kawade.co.jp/np/isbn/9784309410739/
    トピックス
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    http://www.kawade.co.jp/news/2014/04/post-79.html

  • 先に言ってしまうと、「綾野剛さんが主演をつとめる」と聞いたことが読むきっかけでした。読み進めて行くうちに、この物語を今の今まで知らなかったことを悔い、その俳優さんを見とめていなかったら読むことはなかったのか、とも。ここまで登場人物を生々しく描いてるのにじっとりと横たわるような清潔感を感じました。とてもいとおしいです。「そこのみにて光輝く」。単行本の装丁も素敵です。

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著者プロフィール

1949-1990。北海道・函館生まれ。高校時代より小説を書き始める。81年、「きみの鳥はうたえる」で芥川賞候補になり、以降三回、同賞候補に。89年、『そこのみにて光輝く』で三島賞候補になる。90年、自死。

「2011年 『大きなハードルと小さなハードル』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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