人のセックスを笑うな

  • 河出書房新社
3.23
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本棚登録 : 1710
レビュー : 409
  • Amazon.co.jp ・本 (120ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309016849

作品紹介・あらすじ

19歳のオレと39歳のユリ。恋とも愛ともつかぬいとしさが、オレを駆り立てた。せつなさ100%の恋愛小説。第41回文芸賞受賞作。

感想・レビュー・書評

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  • 初ナオコーラさんです。
    まずは代表作を…と思い読みました。

    書き出しの一行目から言葉がきれいで、描写のひとつひとつが新鮮で
    でも内容は淡々としていて、読みやすかった。
    (ちょっぴり猪熊さんが死の香りがした)

    私自身ユリと年齢が近いせいか、ユリの気持ちが理解できる。
    いままでやってきた自分をこのまま続けていっていいのか
    迷いが、19歳の磯貝くんによってさらに【混乱】を生み出しているように
    感じた。(実に贅沢でうらやましい設定だな…と思う・笑)

    決定的だったのが、ユリと磯貝くんが年越しに鍋をして
    『食べられるよ。オレ、若いから』の一言だったような気がする。
    自分がユリだったら、このセリフを言われたら…もう死にそうな
    くらい傷つくから。

    磯貝くんを通して語られる、女の子の異性に対する【きまぐれ】な態度や
    異性を翻弄する態度とか…いろいろと
    ナオコーラ流恋愛論みたいな感じがして、けっこうハッとする
    シーンが多くて面白かった。

    若い時に恋愛していた頃、磯貝くんみたいなこんな気持ちだったし
    勝手に【察して】もしたし、ちょっと懐かしい気持ちにもなりました。

    10代で読んで恋愛論、40代で読んで人生論みたいに
    読む年齢によって違う捉え方が楽しめる本だと思いました♪

  • 言い訳をしたり、冷静ぶったりしている時点でそれはもうきっと「好き」だ。
    こうするべきなんだ、そういうところがおかしい、馬鹿じゃないのか。
    頭の中でつぶやきながらひたすら会いたくて、いとしさ・せつなさから逃げられないでいる主人公が痛々しい、そして愛しい。
    自分は冷静なんだと言いながらそこそこ冷静に観察して現状把握だってまあまあできている。
    だけど、結局は恋に捕まっていて、逃げられない。

    映画が大好きで読んでみた。(1日で読了。)
    映画とはまた別のものとしてとても好き。
    ユリはそれほど魅力的ではないし、みるめくんだって普通の男の子で思ったより頭で考えるタイプ。
    ひとつひとつの文のかたまりに何らかの恋心が凝縮されているようで、そのかたまり達の並べ方も絶妙で、じんとした。滲んでくるような感じ。
    セックスの描写も静かにいやらしいながらも直接的ではなくてそれよりも切なくて、変に美しいわけでもなくとても素敵だった。

    1人でしている恋だと悩んでしまうんだろうか。
    2人でしている恋ならもしかして手放しでしあわせかもしれない。
    2人と1人では同じ恋と呼ぶのも変なくらい違うものなのかもしれないな。
    それでもどちらもこう恋に伴って溢れ出してくるものは何とも言えない瑞々しさがあって、手放せない。

  • 青春モノ、恋愛モノというようにあっさりとは分類できない作品。

    行間も大きく頁数も少ないのであっという間に読めた。もっとも、この手の作品にはじっくり行間を読む姿勢が必要とされるんだろうけど。

    正直、一昔前の自分なら間違いなく
    「なんだこのよく分からんくてオチのない話」
    と一蹴していただろうが

    大学に入ってそれなりに友人もできて、女の子とも付き合って、酸いも甘いも味わった今の自分にはひどく共感できる部分が随所にあったのも事実。


    人の気持ちは簡単に変わるし、他人の気持ちなんて分からない。分かろうとするのが間違いなのかも。

    恋愛ってムツカシイ・・・

  • 最初の20ページくらい読んでいて平易な文章でこれで文藝賞かと思っていたけど、読み終わってからものすごい余韻が残っていることに気づいた。それが頭から離れず他の小説に手を出しても全く集中できなかった。完全に描写のイメージが頭の中にこびりついていた。まさかその後もう一度同じ本を読むことになるとは思わなかった。

  • 夕日を、マグロの切り身に例えるセンスって、すんげーよね。

    読了。
    ポツポツと書いてある文章が素敵。
    内容的には、なんてことない陳腐なストーリーだけど(っていうと語弊があるけど)、筆力でねじ伏せる・・・ってのも違うな、なんだろう。魅力的にみせることができるってのは、すごい、とおもう。
    ストーリーをというより、文章を愉しむスタンスじゃないと、良さが理解できないよきっと。
    それと、ぜったい、単行本で読むべき。

    これ、映画になってるでしょ。まだ観てないけど、文字から離れて保っていられるの?

  • ちょっと買うのが恥ずかしくなるこのタイトル。なんとなく買っちゃいましたが、感想としては…う~ん、難しい。

    解説者の絶賛も考慮に入れるとすると、なんとなく「ぴったり感」のある作品、って感じでしょうか?

    飛行機でいうと、不時着じゃなくて、無事着陸、ああ落ち着いた~っみたいな。

    「19歳のオレと39歳のユリ」のひとときの恋愛模様がベースなのですが、やっぱり「若い」要素が沢山入っていて、それが色々がらんがらん回って、最後にのんびりと落ち着くっていうか。。。

    こう書くとなんだか洗濯機みたいですが…。

    書き出しの妙には、唸っちゃうホド上手いな、と思わされましたけどもね。

    なんていうかこんな風に安心させられてもですね、
    なんというか困っちゃうワケなんですねぇ。

    でもなんですか、冬に読んで丁度良い感じがしましたね。。。

  • この人の言葉の使い方がすきだ。

  • 文芸賞受賞作ということで興味をひかれ、結構薄い本だったので
    本屋さんで立ち読みして読了。
    タイトルがアレなんでちょっと恥ずかしかったですけど。
    19歳♂と39歳♀の恋愛小説。
    どこがそんなに面白いのかわからず読み終わってしまった…。
    流し読みだったしね。
    しかしものすごいペンネームだ。すごい。

  • ボリュームが少なくすぐに読めます。感情移入しちまう自分に恥ずかしさを覚える。映画化されてるけど、そちらはまだ観てません。永作博美が主演とはたまりませんな。近いうちにDVD借りよう。

  • 会えなければ終わるなんて、そんなものじゃないだろう

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著者プロフィール

■山崎ナオコーラ(ヤマザキナオコーラ)
作家。1978年生まれ。性別非公表。
大学の卒業論文は「『源氏物語』浮舟論」。
2004年に『人のセックスを笑うな』でデビューしたあと、しばらくの間、「山崎ナオコーラ」でネット検索すると、第二検索ワードに「ブス」と出ていた。でも、堂々と顔出しして生きることにする。
目標は、「誰にでもわかる言葉で、誰にも書けない文章を書きたい」。

「2019年 『ブスの自信の持ち方』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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