虹とクロエの物語

著者 :
  • 河出書房新社
3.04
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本棚登録 : 84
レビュー : 16
  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309017433

作品紹介・あらすじ

かつて唯一無二の親友だった、虹子と黒衣。40歳を迎え行きづまりを感じ始めた彼女たちはもう一度あの地点から、再会しようと試みるが…。生への確かな肯定に満ちた最高傑作。

感想・レビュー・書評

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  • レインボーメーカーって、ほんとにあるんだ~。
    クロエ(清沢黒衣)、虹子(宮原)、ユウジ(イオモリユウジ=イモリ)、フジツ(藤津正恭)、草野さん(時告人)、虹子の子供=寿秀(中田英寿から)ユウジとクロエの20歳の子供=小鹿(オジカ)、小値賀島(オヂカジマ、五島列島北部、鹿がいるのは隣の野崎島)、そして「夢の遊眠社」を少々…。

  • なんとも言えない話であった。文章としては読みやすく味わい深いものはあったけど内容はというと作者の哲学というか独自を延々と垂れ流してるような感じ。

    例えばサッカーについての話もかなり詳細に描写されていたけど、なぜサッカーである必要があったのかがよく分からず物語にまったく噛み合っていないという感じがしてしまった。サッカーの部分だけが浮いてしまっている。その他にもユウジの吸血鬼という設定、20歳の胎児、五色のクロエ、結局何かの象徴であったのか、それとも現実であったのかもよくわからず消化されないままに終わってしまったような気がする。

    やはり結局のところ筆者自身の人生哲学や人間考察をぶちまけたような内容だったのではないか。

  • 虹子とクロエとユウジの物語。
    設定が生かされていないというか「これでよかったんだ」みたいな自己完結のような話であまり好きではありませんでした。





    「当然。あんたもわかっててやってるんでしょ、一番醜悪なのが自分だってさ」

  • お互い、家族よりも密にかかわりあっていた虹子とクロエの物語。20年というあまりにも長い空白を「生まれない胎児」の存在がうまく実感させてくれた。

    大人になるのは何歳からでも本当に可能なのかな。

  • 放課後、多摩川の芝生で、二人だけの言葉を交わすようにサッカーボールを蹴り合った虹子とクロエ。40歳を迎え、行き詰まりを覚えた二人は、あの地点からもう一度再会しようと試みるが…。

     五色の虹子とか、ボール蹴りで言葉を交わすとか、いつまでも生まれてこない胎児とか、よく理解できない部分が結構多い。果たして胎児の存在は必要だったのだろうか。これのせいで、この小説を友情物語と見なせばいいのかホラーと見なせばいいのかわからなくなった。ユウジの存在も微妙だった。最後彼は結局どうなってしまったのだろう。気になる。
     作者の意図とは違うかもしれないけど、私はこの物語を読んで、友情というものの複雑さを感じた。再会を果たした後、虹子は現実の自分をクロエに言えないまま、話をクロエとユウジとの関係に持っていって誤魔化し、クロエもユウジとの間にできた胎児のことを言えずにいる。二人はお互い昔の関係にもどりつつはあっても、真実は言えずにいる。もどかしいなと思った。二人はよく似ているから、その分色々難しいのかなとも思う。

  • この人たちのように自問自答していきたいと思った。

  • 不思議な設定だけど、共感できる。

  • 「人との関係が束になって個人を作ってるんじゃなくて
     人との関係の仕方を束になって真似ているだけでしょう。
     どこにバリエーションがあるんだ」

    「死にたいのではない、人間を自称する者たちが今実現している
     定食のような生き方とは、まるで違うあり方を見つけたかったのだ」

  • 虹子と黒衣が40歳の女性で、ほぼ私の母親と同じ。
    小鹿なる胎児が20歳で、ほぼ私と同じ。

    うまく適応できない平凡な人生が
    ウチら母娘とかさなってしまって
    よく読めなかったけど。
    非言語コミュニケーションを饒舌に物語る一冊。

  • 放課後、多摩川の芝生で、二人だけの言葉を交わすようにサッカーボールを
    蹴り合った虹子とクロエ。40歳を迎え、行き詰まりを覚えた二人は、あの地点
    からもう一度再会しようと試みるが…

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著者プロフィール

星野智幸(ほしの ともゆき)
1965年ロサンゼルス生まれ。東京都立戸山高等学校、早稲田大学第一文学部文芸専修をそれぞれ卒業後、産経新聞社記者に。1991年産経新聞社を退職、1991年から1992年、1994年から1995年の間、メキシコに留学。1996年から2000年まで、字幕翻訳を手がけていた。
1997年「最後の吐息」で文藝賞を受賞しデビュー。『目覚めよと人魚は歌う』で三島由紀夫賞、『ファンタジスタ』で野間文芸新人賞、『俺俺』で大江健三郎賞、『夜は終わらない』で読売文学賞、『焰』で谷崎潤一郎賞をそれぞれ受賞している。

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