- Amazon.co.jp ・本 (208ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309017587
作品紹介・あらすじ
美少女VSロリヲタ最終抗争!?悪徳栄える乱世の未来に、笙野頼子がついに放つ!最狂の超哲学小説。アニヲタ必携!フェミ必携!病的心性日本を告発する、新たなる文学の金字塔がここに。書き下ろし短篇収録。
感想・レビュー・書評
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この方は何を見て、何を知ってこれを書こうと思ったのだろう。
男性に対する憎しみや嘲笑に溢れているようにも見えるが、その何を知ってこれを書いたのだろう。
「アンチウイルス対策のちゃんとしたソフト」ってのはネタなんだろうか、大真面目に書いてるんだろうか。
一見、偏見と妄想の垂れ流しに見えるのだけど、それも狙いなのだろうか。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
痛快の一言。
「太陽の巫女」「金毘羅」もいいけど、こういうのも好き。
ブスの描写でかなり笑いました。
カニバットのほうも読もう。 -
美貌ではなくブ貌を武器に戦う作家、作者の分身・八百木千本は、知感野労どものはびこる国で監禁され洗脳され美少女ロリキャラと同化させられ処刑されようとしている。相変わらずのディストピアっぷり。
ブスと老化に関するくだりは面白かった。誇り高きブスの中のブス・八百木千本にとって、ブスでなくなることは劣化であり恐怖だ。美醜に関係なく平等に訪れる老化は、美人にとってはもちろん脅威、年をとっただけで「劣化」と叩かれたりするけれど、ブスの女王・八百木千本にとっても「老い」が「ブス」を上回ることは予想外の事態。確かにある程度「おばさん」になってくると、外見の美醜の重要度は薄れてくるもんなあ。還暦を迎えられた作者の近影などみるにつけても、もはやその容貌を美醜で語る人はいないでしょう。
ところで登場人物たちのモデルが誰かまではわからないけど、ブ貌のベストセラー作家は林真理子のことですよね?(笑)(※作中ではディスってるわけではなくリスペクトされています)
最終的に八百木千本は『水晶内制度』のウラミズモへ亡命することになる。命は助かったけれど、ディストピアから別のディストピアへ移動しただけともいえる。そしてあとがきともいえる「八百木千本様へ笙野頼子より」では、さらなるディストピア「だいにっほん」シリーズの予告。こうして笙野頼子は次から次へとディストピアを生みだしては破壊していくんだろうなあ。
絶叫師タコグルメ/百人の「普通」の男/センカメの獄を越えて/八百木千本様へ笙野頼子より -
痛快!もちろん全員の男性がそうでないことは分かっているけれど、自分に歯向かわない物分かりの良い若い女が好きな"知完野労"は確かに存在するわけで、そこを痛烈に皮肉った描写にスカッとした。力強い筆力に圧倒され、飲み込まれるようにして読んでいくのが楽しかった。
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個人的にはもう、何が楽しいのか全然わからない作品(笑)
突き抜けて個性を表現するのが小説だ、と言われれば、非常に小説らしい小説なんだと思うし、文章のそこかしこを深く読んでいけば、日本っぽい架空の国と政府を舞台にしていながら、現実の日本の国と政府を暗に批判してんだな、ってのが分かるんだけど、なにせ口が汚い(笑)心地よい毒舌と胸焼けする悪口は紙一重なんだな、ってのがしみじみ実感できます。
おそらく、ハマる人には著者の表現方法は堪らなく面白く、痛快で、小気味の好いものなんでしょう。残念ながら俺にはハマらなかった、という、それだけの話だと思います。
しかし、作中の主人公である小説家と、著者である笙野氏とが、カッコ書きを介して作中で会話するっていうのは、これはどうなんだろうなー。ハマらない時のセルフツッコミほど、寒いものも無いと思うんだが。著者の自己愛の延長としてのマスターベーションに付き合う気はちょっと起きません。 -
2012/5/1購入
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現行国家を解体させた最高権力者タコグルメ擁する「知と完成の野党労働者会議(略して知完野労)」に軟禁された作家八百木千本。政権を掌握しているのに「反権力」を名乗り、「普通」の男で文学が一行も読めない、その分野の知識が全くない、興味のない人間が「評論家」を名乗る国。笙野頼子の一連の「論争」が背景にあるもの凄く皮肉に満ちた小説。『徹底抗戦!文士の森』、『水晶内制度』、『説教師カニバットと百人の危ない美女』を読んでいると2倍楽しめる仕掛け。八百木千本さん、またいつか逢いたいですね。
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前知識なく読んだら、難解な文学で驚いた(しかも続編)。メタに次ぐメタ、たぶん全く理解できていないが、脳が動く感じがして楽しかった。
【あらすじ】ロリコン政権に軟禁されたブ貌の女性作家が、架空美少女との人格統合を強要され・・・(自分には要約不可能)。 -
「説教師カニバットと百人の危ない美女」の続編。天下無敵の戦うブス作家八百木千本をも無効化しかねない恐怖のロリコン社会にっほん――小学生のバカガキが集団でスカートめくりにいそしむそのまんまな醜怪な世界における笙野版「ふたりの証拠」と言うか。
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「そして軟禁と美少女のパーツにされるという判決を私に適用した。
わあん、知感野労め。いつからこういう世の中になったというのではない。
というかよく判らない。現実とはいえ、まさに悪夢のようにただただ『なった』のだ」
『説教師カニバット』の一応続編。「おもしろい」のか。むう。
あとがきがなかったらわからなかった。今もわかっていないのか。
無責任とロリコン。