また会う日まで

著者 :
  • 河出書房新社
3.25
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本棚登録 : 341
レビュー : 74
  • Amazon.co.jp ・本 (172ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309018010

感想・レビュー・書評

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  • この人の作品らしく、ゆるくて、オチはなし
    でもその分さらっと読めるから私はわりと好きです

    舞台は東京で、知ってる場所と地名がかなり出てきた
    でも会話文はおもいっきり関西弁だったりして
    そのコントラストがよかったなぁ

    日常を描くことが多いだけあって
    この人の「日常論」みたいなものがきれいに文章になってる
    この考え、すごく共感しました↓

    「なんか急に、いつもと違うこととか新しいことをやってみようと思う瞬間があって、それでいつも実際やるわけじゃないけど、たまにほんまにやってみるときがあって、なんでかわからんけどできるときがあって、そういうのだけがちょっとずつ変えていけるんちゃうかなぁ」

  • 仁藤さんが素敵だ。いつもの「わたし」に似ていて安心するし。
    たとえば。5ページ、「ずっと前に写真雑誌で、わざと数年後の日付を入れて撮った写真を見たことがあって、現在なのに未来の廃墟みたいに見えたその写真の変な感覚」とか。21ページ、「李花ちゃんは、二時間ドラマで犯人の愛人とか嫌味な先輩とか、そういう脇役をやる女優になりたいとずっと思っていたみたいで、」とか。122ページ、「デジタルカメラの液晶画面を見たとき、そこに写っているのは今の瞬間なのに前に録ったビデオを見ているような、というよりも、その画面を通して見る周りのものが、もうすでに「思い出」の一場面になってしまったような感じがして、」とか。どこかのあの子も言っていた。わたしたちの交換可能性、誰でもいいわたしたちが見るもの。の、かけがえなさ?

  • 関西弁がたくさん出てきました。
    本の中で一週間が一日ごとに区切られてて物語になっています。
    ほわっとしてて、ゆっくりとしてて、風景の綺麗さがまるでそこにあるよに表現されてるのが面白いです。
    あと凪子がいい登場人物だけど思います。

    • 猫丸(nyancomaru)さん
      「風景の綺麗さがまるでそこに」へぇ~表紙も星が巡ってるけど、そんな感じでしょうか?
      「風景の綺麗さがまるでそこに」へぇ~表紙も星が巡ってるけど、そんな感じでしょうか?
      2012/03/22
  • これこれ。探してたの。
    何箇所かいいところはあるけど、しょうちゃんの言った、なんか急にやりたくなって、いつも実際やらないけどたまにできる時があって、そういうのだけが少しずつ何かをかえていける、って言うの、ききたかったの。

  • 最初はどうでもいい描写の細かさにイライラしたが、結局読み切ってしまった。
    しかし凪子って…何?

  • 柴崎さんは何気ない日常の一部を切り取って物語を紡ぐのが本当に上手な作家さんだと思う。彼女の作品はどれもミニシアターで上映されている映画のようにゆるやかでさらさらと流れていく。今回は東京が舞台ながら大阪出身の男女が主人公だったので、いつもの柴崎作品だった。恋愛未満のふたりの関係と凪子というスパイスが絶妙にきいていた。結構好き。2011/630

  •  東京国際ブックフェアのセミナーで柴崎さんのお話を聞く機会ができたので適当に図書館にあった著作を選んで読んでみた。

     うーん……知らない人の旅の思い出のアルバムをめくっている感じ。感想としては「でっていう」かなあ。純文芸の中にはこういうヤマなしオチなしイミなし小説たくさんあると思うのだけど、そこに何か引き込まれるものがあるかないか、で好みが分かれるんだよね。わたしとは波長があんまり合わなかった。雰囲気は嫌いじゃないけど、興味はあまり湧かなかった。
     ラストも枚数が残り少なくなって慌てて鳴海くんの話に戻したんかな、みたいに思ってしまった。
     鳴海くん=岩井鳴海だって最初わからなくて混乱。ナルミって女の名前っぽいから、てっきり名字だと思ってた。説明の少ない小説だから、そういうところにひっかかるとずっとモヤモヤしちゃう。

     あ、でも柴崎さんが漱石が好きだっていうのは分からなくもなかった。

  • ハードカバーの装丁にそそられ確か古本屋で昔ジャケ買いしたものを再読。
    昔、高校の修学旅行の夜、心理テストをしていた男の診断結果は自分をセックスフレンドだと思っているというもだったが私も同じような感覚だと気付いた。同じものを感じているんだとそれ以来その男が少し特別な存在になる。
    好きだけどいわゆる好きというのも少し違う、でもそれが何かわからないまま八年が経ったが今でもセックスフレンドと言われて納得した気持ちがなんだったのか気になっている私は会いに行く。
    という、普通に考えたらこんなことを確かめに八年後にくる女はおぞましすぎる。
    ふわっとしたひと夏の都会の空気をページの間に詰めた、なにか起きそうで何も起こらない、雰囲気は少しあるけど大して面白くはないインディー系邦画っぽい話。
    むしろ周りが認めてしまう二人というか。
    お互い異性として好きだけどいわゆる付き合いたい好きとは違う何か(セックスフレンドとしてでは当然なく)をお互い持っている、こんな経験がある人は少しわかるが多数のない人にはつまらない小説かもしれない。
    俺は前者だけど、それでもあんまりかな。なんて説明したら良いかわからないけど、また内容を忘れたとしてももう一度読みたいとは全く思わないので処分する。

  • 柴崎友香さんの描く表現は、まるで写真のよう。
    色の表現の仕方が、すごく美しくて好き。

  • 柴崎さん2冊目。「わたしが知らなかった街で」ほど共感はしなかったけど、ゆるやかなありふれた日常を、間延びさせることなく表現する力量がすごいな~と思った。

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著者プロフィール

柴崎友香(しばさき ともか)
1973年、大阪府生まれ。大阪府立大学総合科学部国際文化コース人文地理学専攻卒業。大学卒業後4年OLとして勤務。1998年、「トーキング・アバウト・ミー」で第35回文藝賞最終候補に残る。1999年、「レッド、イエロー、オレンジ、オレンジ、ブルー」が『文藝別冊 J文学ブック・チャート BEST200』に掲載され、同作が収録された『きょうのできごと』が2000年刊行、単行本デビュー。その後同作は2003年に行定勲監督により映画化された。2007年『その街の今は』で芸術選奨文部科学大臣新人賞・織田作之助賞大賞、2010年『寝ても覚めても』で野間文芸新人賞、2014年『春の庭』で芥川賞を受賞。
主な著作に『次の町まで、きみはどんな歌をうたうの?』『わたしがいなかった街で』『週末カミング』『パノララ』『かわうそ堀怪談見習い』『千の扉』『公園へ行かないか? 火曜日に』など。『寝ても覚めても』が東出昌大主演、濱口竜介監督で映画化されカンヌフェスティバルに出品された。2018年9月1日公開。書籍の増補新版も刊行されている。

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