酔郷譚

著者 :
  • 河出書房新社
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本棚登録 : 156
感想 : 30
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  • Amazon.co.jp ・本 (155ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309018744

感想・レビュー・書評

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  • 美味しいお酒が飲みたくなった。願わくば恐ろしくも美しい異界に迷い込みたいところだが、そんな魔酒には未だ出会えていない……。

  • 大金持ちの美男子、彗(すい)君が魔酒という酒を飲んで現実の世界と別の世界とを行き来するという話なんだけど、何というか、私はピンと来なかった。

    突拍子すぎるというか、その不思議な世界の描写にも良さを感じないというか、とにかく何というか微妙だった。

    それでも読んでいくうちに馴染んできて、徐々にスムースに読めるようにはなったけど。
    帯に「最後にして最上の作品」とあるけど、私にはそこまでの感激も感動もなかった。

    エリクソンみたいにしたかったんだろうな。
    言葉でありながら言葉は言葉の形をとらずダイレクトに映像と化す、そういうような世界を描きたかったんだろうと思う。
    でもなりきれなかったという感じ。
    エリクソンはやっぱりすごいと改めて思う。

  • 不思議なカクテルを飲むと不思議な場所へ誘われるお話。倉橋ワールドなので、少しエッチな短編集。

  • 高橋葉介の絵柄で脳内再生された。

  •  『よもつひらさか往還』の続編。 この世界では、此岸と彼岸の境界が極めて曖昧なのだ。例えばバーと酒を飲んでいるときにふっと異界に迷い込む。そこでこの世ならざる者と交わる。そういえば千と千尋の神隠しも似た構造をもった作品だなということが頭をよぎった。

  • 「彗君がかたむける魔酒の向こうに、夢幻と幽玄の世界が官能的に交叉する-。今なお多くの読者を陶酔させ続ける孤高の文学者・倉橋由美子が遺した最後の連作綺譚。全7編収録」

    読むほどに、うまざけに酩酊したような上質の浮遊感が味わえます。

    桜花変化 広寒宮の一夜 酔郷探訪 回廊の鬼 黒い雨の夜 春水桃花源 玉中交歓

    ほら、タイトルも美酒の名前のようじゃあないですか。

  • 著者最期の作品らしい。短編集だが話はつながっている。現代詩に近い話のたて方だと思った。唐突というかね。

  • 初・倉橋。幻想的で官能的、読んでいるこちらが酔わされるような文章だった。それなのにどこか甘くて優しい。魅力的な連作短編。とても死を前にして描かれたとは思えなかった。

  • よもつひらさか往還の続編。
    慧くんのシリーズは美人がいっぱい出てきて怪しげで好き。

    (09.09.08)

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    図書館。
    地味に倉橋由美子祭り開催中w
    (09.08.29)

  • 倉橋由美子逝去から数年、もう新作は出ないと思ってたら去年でてたとは…迂闊。
    今日買ってきたのでこれから読みます。

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著者プロフィール

1935年高知県生まれ。大学在学中に『パルタイ』でデビュー、翌年女流文学賞を受賞。62年田村俊子賞、78年に 『アマノン国往還記』で泉鏡花文学賞を受賞。2005年6月逝去。

「2012年 『完本 酔郷譚』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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