- Amazon.co.jp ・本 (172ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309019246
作品紹介・あらすじ
この本は、ぜんぶがすきとほったお菓子でできた、あまくてなつかしいお話です。ことばの菓子司が贈る自伝風極上スイーツ小説。
感想・レビュー・書評
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図書館で見つけた。おいしそうなタイトルと表紙に惹かれて借りた。表紙はとてもかわいいし、帯にも”すきとほった”なんて書かれていたけれど、内容はちょっと好みじゃなかったかも。
自伝風小説?主人公の生まれる前から、お菓子に絡んだエトセトラ。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
表紙が可愛くて読んでみようと古書で買ったものをやっと読んだ。長野さんの人生に添ってお菓子を中心に描いたエッセイ。「あのころのデパート」と同じ気配がして、嫌な予感がしたが、なんとか楽しく読めた。特に最後の宮沢賢治の所は良かった。
世代は違えど、子供の頃の懐かしいお菓子は意外と同じな物もあり…動物をかたどったビスケットに、片面だけピンクやレモンイエローやうすみどりの砂糖衣をかけたもの(動物ヨーチというらしい。この名前は初めて知った!)や、セロファンでくるまれた小さいラムネなど懐かしく思い出した。 -
本とあまり関係ないのですが、じつは前から長野氏は萩尾望都さん好きなんだろうなーって思ってたので、文中にて触れられていてひとりニヤニヤしてしまいました。
わたし、長野氏の文章に出てくる食べ物に食欲はわかないので、食べ物系の文章が多いこの本はそんなに楽しめなかったのが本音です。
でも、食欲はわかないけど、小説に出てくる食べ物のセンス(字面とか取り合わせとか)はすきです。
たとえば新世界に出てくる、珈琲に花のつぼみを浮かせて蜜を混ぜるっていうものとか。衣食住の単語も世界観に合う当て字や創作単語を使うのが好みでした。
(最近は近現代の舞台が多い所為か単語もひらがなに開いたものが多いですね…
初期の『漢字や仮名を組み合わせて模様を作るように文章を書いていた』ころの作品がなつかしいです)(※『』部分はうろ覚えですがデビュー間もないころの本人のコラムより)
ところで、日本十進法の分類、914.6(現代日本のエッセイ)か596(食に関するエッセイ)だろうなと思ってたら
国会図書館の分類は913.6(現代日本の小説)…
なんでだろーって思ったら、初出の文藝の時点で『書き下ろし小説』と銘打たれてましたね。
小説(私小説)と随筆のジャンルの分別がよくわかりません。 -
1959年生まれの長野まゆみが、自らの半生と共に、時代を彩った様々なお菓子を語る。あったなぁ〜あったなぁ〜っと、心の中でひたすら連呼!!!不二家、東ハト、森永といったおなじみ庶民的菓子メーカーから、パンケーキ、イングリッシュマフィン、スコーン、フレンチトースト、ブリオッシュなど海外の伝統的菓子まで、その歴史と共に語りつくす。実に面白かった。洋菓子のたっぷりした甘さがイメージできる描写も素敵だけど、昭和の素朴な菓子のチープな感じもまた懐かしく、パッケージやおまけと共にかつての記憶が蘇るのだった。
「お菓子手帖」というタイトルからして、主役は勿論お菓子なんだけど、お菓子と共に語られる、長野さんのこれまでの歩みも、また興味深く読んだ。長野作品の初期愛読者であった私。なるほど、彼女の作風のルーツはこんなところにあったのかと感心したり。特に、百貨店勤務時代のエピソードが気に入っている。宮沢賢治作品と菓子との関わりを述べた章も面白かった。しばらく長野作品とはご無沙汰だったのだが、これを機に、また小説の方も読んでみたくなった。 -
ちょっと古いな、と、いう印象いなめず。
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吉原幸子の幼年連濤を思い出した
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お菓子に関するエッセイという訳でも無くて、懐かしいエピソードを含めた甘い食べ物の話。食品以外の話も豊富です。