陰獣トリステサ---綺想ロマン傑作選

著者 :
制作 : 澁澤 龍彦 
  • 河出書房新社
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本棚登録 : 49
感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (355ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309019871

作品紹介・あらすじ

澁澤龍彦が「人獣交合の描写のエロティシズムとグロテスクぶりにかけては、この橘外男の『陰獣トリステサ』以上のものは、まだ世界のどこの文学にも現われていないようだ」と絶賛した表題作ほか、綺想の傑作『青白き裸女群像』『妖花イレーネ』を一挙収録。

感想・レビュー・書評

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  • 表題作のみ青空文庫にて読了。スペインを舞台にしているせいか、ファンタジーとまではいかないが寓話っぽい感じで、しかも直接的なエログロ描写がないためどぎつさは稀薄。とはいえ扱っている内容は人間道徳・社会倫理的に大いに難ありな代物で、心理的スリルはストレートな表現で示されるよりも想像力を掻き立てられる分、余計強烈かもしれない。

  • 面白かった~!!!
    澁澤が薦めてるので読み始めましたが、昭和の伝奇小説にありがちなエログロというか、SM趣味というか、陰鬱で醜悪な美意識というか……。
    とりあえずすごい文章は回りくどいし、同じ表現何回も使うし、難読漢字にルビ振ってないし(笑)、読みにくいはずなんだけど、内容が軽いのですごい読みやすい!のに、サスペンス度高めで謎解き要素あって、満足度も高いという……すさまじい。
    ただし、差別用語のオンパレードすぎて、現代で評価はされないんだろうな~って、そこだけ気になったり。

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著者プロフィール

橘外男
一八九四年、石川県に生まれる。厳格な軍人の家庭に育ったが中学を退学、札幌の叔父に預けられる。その後、医療器機店、書籍配給会社などの職を転々。一九二二年、有島武郎の推挽を受けた『太陽の沈みゆく時』でデビューし、ベストセラーとなる。三六年「酒場ルーレット紛擾記」で『文藝春秋』の実話募集に入選し再デビュー。三八年「ナリン殿下への回想」で第七回直木賞を受賞。五九年死去。作品に『陰獣トリステサ』『青白き裸女群像』『私は前科者である』等がある。

「2023年 『橘外男海外伝奇集 人を呼ぶ湖』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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