自転車冒険記---12歳の助走

著者 :
  • 河出書房新社
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本棚登録 : 231
感想 : 45
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309020242

作品紹介・あらすじ

昔、東京から日本海まで自転車で行こうとした父さんは、夜、道に迷っても北斗七星を道しるべにして走り抜いた。だから、僕の名前を北斗と名付けた。『自転車少年記』の昇平の息子・北斗が、はじめての、自分だけの旅に出た。

感想・レビュー・書評

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  • 子供の頃、自転車は自分の世界を広げてくれる友人でした。幼いころは家の近所と公園までが自分の世界。自転車に乗って線路を越えて、街を越えて大きな世界が広がっていった。
     この川を下っていくと海まで行けるだろうか、
     この道は山の果てのどこまで続いているんだろうか、
    小さな冒険はいつも自転車といっしょでした。

    12歳の少年北斗もまた今までと違う自分を求めて、東京から大阪まで5日間のロングライドの冒険を企てます。1日に百キロ以上を走り抜ける、自転車に慣れていても、小さな少年にとっては大変な距離ですね。

    冒険は親を説得するところから始まり、親や周辺の協力を得ながら北斗は冒険旅行に出発します。

    北斗をめぐる大人たちの姿もまたアットホームです。なにやかやと北斗のことを心配してサポートカー役を務めるなんて、子離れしない親ばかにも呆れます。そんな親の心配をよそに北斗はしっかりひとりで冒険を続けるのですが、さて、無事に大阪までたどり着けるか。

    自転車ファンであり、自分でも北海道周回の自転車旅行を楽しんでいましたので、とても共感できるお話しでした。日本橋、中原街道から丸子橋、多摩川土手から国道246に町田なんて馴染みのロードばかり。

    風を感じながら、自分の力だけでどこまでも走り続ける自転車の世界、とても楽しいです。

  • 読後感はさわやか。
    12歳の思春期男子の冒険、成長物語。
    男の子には冒険をさせることがいいのだと思えた。夫や息子から母はどううつっているのかうまく表現されている。
    自転車で一緒に走っている気になった。

  • 自転車でロングライドする冒険にでかける12才の少年とサポートする父の物語。

    出かける前の親の協力を得る為の工夫、
    街を走る怖さと楽しさ、
    サポートの距離感、
    サポートカーで伴走する難しさ…。
    私は出発前のあれこれよりも、出発してからの方が楽しかったな。ロングライド、すごく楽しそうでした。

  • 紙の本。
    読後感は悪くはないが、途中が…

  • ラストシーンが爽やかで、よかった!
    小学校を卒業したばかりの北斗が自転車で冒険する、なかなかできないことにチャレンジする姿も、親の考え方も、現実的でよかった。前作は随分前に読んで、覚えてないのだけど、面白かった記憶。
    また読み直したいなぁ。
    んで、さらに続編に期待。

  • しまなみ海道を自転車で走ったことを思い出す〜!
    そこの話をもっと深くしてほしかった…
    前半に力を入れすぎて、後半失速した感じの本だった

  • 北斗くんの自転車冒険
    テンポ速くてとても楽しい

  • いかにも12歳男子という男の子。
    周りの大人にどれだけ守られているかとか、自分の力量とか、世間の厳しさなんか知らないままに、根拠もないのに自分は大丈夫と信じてる。
    とはいえ捻くれたところの無い真っ直ぐな子で、そのせいか凄くストレートな成長物になってます。

  • 「自転車少年記」の続編。少年記の主人公・昇平の息子で12歳の北斗を主人公にした自転車旅の物語。
    なんか題名を入れ替えたほうが良いみたいですね。こっちが少年期で前作が冒険記。
    読みやすいし、前向きでさわやか系。ちょっとしたボーイ・ミーツ・ガールもあって、結構一気に気持ち良く読んでしまいました。
    しかしどこか垢抜けない。父親のドジさと時々ネガティブに走る母親が、爽やかな雰囲気に水を指しているように感じるし、走っている少年の内心や周りの風景の文章表現が月並みで巧さを感じられないのが不満です。

  • こちらこそが少年記でした。とは言っても、大人目線の都合のいい話であることは変わりなし。年末年始に一気読みするにはいいけどなんか素人くさい。

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