- Amazon.co.jp ・本 (186ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309020297
作品紹介・あらすじ
2010年7月、改正臓器移植法の施行により、年齢に関係なく脳死が一律に人の死とされ、本人の意思確認ができなくても、家族の承諾があれば臓器提供が可能となった。突然、愛する人が脳死状態となり、臓器提供を承諾するかどうか、選択を迫られる家族の苦悩や決断、そして希望を、移植コーディネーターの視点からまっすぐに描く、感動の書き下ろし小説。
感想・レビュー・書評
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ドラマのパラレルワールドとして書かれた、臓器移植コーディネーター視点の三つの症例。言葉選びが不謹慎なCOはドライで抵抗がなかったけれど、週刊誌の記者のずけずけとした踏み込みは嫌だった。淡々と描かれる物語は湿っぽさがなく考えるきっかけとしてただ在る感じがする。娘の立ち会いと踊りは寄り添えなかった。
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アンフェア繋がりで借りた本。
移植コーディネーター。
死神という言葉、死刑執行ボタンを押すという言葉。
キツイ。と思った。
自分は、ドナーカードにサインをしている。
だから、亡くなった時にそれに沿って欲しいと思うが、遺された家族たちの葛藤は考えたことがなかった。
これを読んで、かなり辛い選択をさせるのかもしれないなと思う。
出てきた家族それぞれが幸せであると良いな。。と、思う。
興味だけで話を聞こうとしたあの女性だけは嫌いだ。
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臓器移植というと、とても重いテーマの作品
移植コーディネーターと臓器提供の決断を迫られた家族…
自分にもこんな場面が訪れたらと、この作品を見る前に考えたことはあります。
そしてこの作品を読んだ事で、結論が出たかといううと、やはりどうしたらいいかわからない。
答えのない、何が正しいのかわからない。
もし、自分が脳死してしまったら、私で助かる命があるのなら迷わず、臓器提供して欲しいと思う
しかし、これが逆だとしたら…
愛する者がたとえ望んでいたとしても、自分が
命のスイッチを切ることが出来るのだろうか?
本当に難しいテーマですね。
秦さんはアンフェアシリーズで出会った作家さんですが、とても読みやすくて興味のあるさっかさんです。 -
6
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重たいテーマだったけど、いい意味でテンポよくて読みやすかった。
死の時期の選択を家族がすることは本当につらいことだと思う。
ドラマも見てみたい。ドラマだともっとつらく感じるだろうな。 -
臓器移植をめぐり家族のとまどいと決断。考えれば考えるほど身内としては複雑な心境…自分の中で全く正解が見いだせない難しい問題だと思いました。
臓器を待っている病気で苦しんでいる人に喜んでもらえることは理解できるし、臓器提供者の数が少なくて移植希望者が何年も待ち続けなくてはならないツラさも、患者さんやそのご家族の焦りもよくわかる。
でも身内としては、できればキレイな体の状態であの世へ旅立って欲しいと思うのも言っちゃいけないかもしれないけど、私の本音。
限られた時間で臓器移植に同意するか、しないか、あるいは回復する見込みはないけど高い治療費を払いながら生命維持させるか…を悲しみの中にありながら決断しなくてはいけない。どうしたらいいの?やっと結論出したけど、本当にそれでいいの? きっと「あの決断で本当によかったのだろうか?」と一生悩んでしまうだろうと思う。もし自分が臓器移植の当事者になったら…と考えると、ますます気が重くなります。
臓器提供は本人の意志が一番大事ですが、残された人の気持ちを考えると、自分の考えだけで提供の意志を示さないで欲しいと思いました。せめてあらかじめ家族には相談や話し合いをして欲しい。家族関係が少々悪くても、やはりそういう考えを持っていることくらいは言っておいて欲しい。亡くなった後とはいえ、家族の体が切り刻んで臓器を摘出するんだから冷静でいられるわけはないです。そんな重大なことをちゃんと相談してもらえるような家族関係を築いておくことも大切だと思いました。
正直に申しますと、私はまだドナーカードにサインしていません。自分勝手かもしれないけど、脳死から回復することは無理だけど、死んだ後でも体を切り刻まれるのは怖いんです。 -
2013/03/22
復路 -
移植コーディネーターの話。
短編集だから、重くならずに読みやすい。
臓器移植をより考える契機になるかも。 -
共同図書 916.6/H41