隠し事

著者 :
  • 河出書房新社
2.65
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本棚登録 : 266
感想 : 39
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  • Amazon.co.jp ・本 (155ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309020822

作品紹介・あらすじ

僕らには秘密なんてなかった。ケータイを盗み見るまでは…ふと盗み見た携帯には…。

感想・レビュー・書評

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  • 特に何も。

  • 携帯って便利やけど、確かに情報は筒抜け。
    だけど、それを見たところで、人の気持ちは分からない。
    その人のことを分かりたいのなら、直接話すべき。

  • 同棲する彼女の携帯電話のサブディスプレイに自分の友人の名前が表示され、浮気を疑う男。彼は毎晩彼女の携帯電話を覗き見るが全貌はつかめない。
    同僚に相談していた彼は自分の受信メールが彼女に転送されていることに気づく。彼も彼女も相手のことを別の異性に”相談”していた。

    --------------------------------------

    毎晩遅い時間にわざと目覚めて、脳をフル回転させて彼女の携帯を盗み見る鈴木くん。そんなに寝不足で日中の仕事は大丈夫なのかと笑いながら読んだ。彼女のメールを丸暗記する執念もめちゃくちゃすごくて、もはや愛情ではないなあと思った。

    ”携帯電話のサブディスプレイにメール送信者が表示される”というのが、そもそもひとつ前の時代の話になってしまったことに驚いている。いまなら、スマートフォンでLINEだもんなあ。気づかないだけで時代は変わってる。
    便利なツールが増えて人や物が変わっても、嫉妬とか猜疑心とか、暗くてじめじめした感情は変わらずにどんな時代にもあり続けるんだろうな。
    そういう感情を隠そうとするから誰もが人には言えない隠し事を作らざるを得ない。

  • 同棲する彼女のケータイにメール着信があり、たまたま送信者を見てしまったために、疑いのループにはまっていく主人公の話。

    2012年刊行。
    スマホではなく携帯電話、それ故に陰鬱さが倍増している印象。
    携帯を盗み見するための計画、様子がなかなか面白かった。
    (図書館)

  • 同棲する彼女の携帯電話を盗み見る話。日常の描写。
    羽田さんの等身大というか。

  • 文学

  • なかなか面白かったけど、古いipodに何でそこまで拘るのか?その辺のところは全く理解できなかったな。別に隠す必要も処分する必要もないと思うのだけど。

    一番安全なのは頭の中なのね(笑)

  • 2016/1/3

  • 信じることはこんなに難しい?
    便利なケータイが余計不安を増やす要因になるとはしんどいなぁ。
    遠回りせずに直接話し合うのが一番大事なのに、わかってるのに、この2人はずっとこのままのような気がします。

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著者プロフィール

1985年生まれ。2003年『黒冷水』で文藝賞を受賞しデビュー。「スクラップ・アンド・ビルド」で芥川賞を受賞。『メタモルフォシス』『隠し事』『成功者K』『ポルシェ太郎』『滅私』他多数。

「2022年 『成功者K』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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