- 本 ・本 (320ページ)
- / ISBN・EAN: 9784309021560
感想・レビュー・書評
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読む音楽みたいな感じ。いい本。
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良質な海外ミステリーの翻訳もののような趣。異国情緒がそこはかとなく漂っている。勝手に長編だと思って読んでいたので一つ目の話にオチがついたところで、あわてた。『カラマーゾフの妹』を書いただけにロシアやロシア文学に対して造詣が深い人なんだろうなということが良くわかった。2013/109
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ミステリなのかな??と思ってたら幻想小説寄り??なんですかね。
音楽をテーマに書かれてる小説って実はほとんど読んだことなかったので、なんだかちっとだけ教養深くなれた気がする…ソリストへの皮肉とか…旅をするチェリスト…勉強になる…。 -
どの短編も最高に面白かった♪
図書館で借りたので1日1篇ずつ大事に読みました。
印象に残った順に…
「白鳥の騎士」:かわいそう?しあわせ?なバイエルン王。
「スズダリの鐘つき男」:鐘つきの描写がキレイで好き。
「錠前屋」:なんとなく謎が想像できるけど、まさか?!
「空忘の鉢」:読後すごいSFを読んだ気分になった。
「ガスパリーニ」:バイオリンはコワい。本当にコワい。
「ヴェネツィアの恋人」:あーだめだめ、やっぱこっちのほうが…という感じですか?
「ひな菊」:遺伝と病気のことが実はよく解らなかったです。勉強不足で…。本を購入してからもう一度トライしたいです。 -
独自の物語を紡ぎ続ける作者による粒揃いの短編集。収められた七編はいずれも完成度が高く作者の嗜好と知識の広さに感心させられる。
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半分で挫折
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カラマーゾフ読んだことがなかったので、短編集という事もありとっつきやすかったこちらから。ヨーロッパの香りがする短編集。
外国名と怖い描写が苦手ななため、最初の2篇ぐらい大変でしたが、最後の方は集中して読めました。白鳥の騎士、が印象に残っています。読みやすい本が好きだけど、読みづらい本はその分深く味わえるのかも。 -
”ヴェネツィアの恋人”高野史緒著 河出書房新社(2013/02発売)
(解説:日下三蔵。本書収録作だけでなく短いながらも全刊行済み作品解説もあり。)
・・・”カラマーゾフの妹”で2012年乱歩賞を受賞した高野史緒、初の短編集。
”ガスパリーニ”・・・流れ者のバイオリニストが逗留先で出会った名器。彼女はそのバイオリンに惹かれるが・・・。
”錠前屋”・・・その錠前屋は処刑されたルイ十六世とそっくりであった。村人は錠前屋を探ろうとするが・・・。
”スズダリの鐘つき男”・・・精神とペルソナを巡る物語。
”空忘の鉢”・・・幻と言われる黄華国を調査する言語学者。核心に近づこうとする彼に情報機関の影が迫る。
”ヴェネツィアの恋人”・・・占い女は語る。”いいでしょう。その願いを叶えます。但しあなたの人生の全てを芸術に捧げること、それだけです。”
”白鳥の騎士”・・・ワグナーに会うことを切望するルードヴィヒ王。また、ワグナーに認められながらも会うことのできない作曲家。彼らはそれぞれワグナーに会おうと策謀を巡らせる。テレビとビデオが存在する十九世紀を描いた作品。
”ひな菊”・・・憧れの音楽教授の元に短期間ではあるが師事する機会を得た女。彼女は訓練地で奔放な性格に変わった従姉妹と遺伝学者に出会う。
・・・ざくざくあらすじを書くと上のような形に。
全体としてロシア・ヨーロッパの異国情緒にあふれた作品たちでした。
”錠前屋”とデビュー作を彷彿させる”白鳥の騎士”が私の好みに合った作品でしたね。
・・・まだまだ未収録の短編があるので第二短編集も熱望します! -
不思議な雰囲気のある短編集。『カラマーゾフの妹』の著者。
著者プロフィール
高野史緒の作品





