憤死

著者 : 綿矢りさ
  • 河出書房新社 (2013年3月8日発売)
3.37
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  • 本棚登録 :1086
  • レビュー :211
  • Amazon.co.jp ・本 (170ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309021690

作品紹介・あらすじ

「命をかけてた恋が、終わっちゃったの! 」失恋して自殺未遂したと噂される女友達。
見舞いに行った私に、彼女が語った恋の真相とは!?

綿矢りさの新たな魅力あふれる初の連作短篇集。

憤死の感想・レビュー・書評

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  • 可愛いキュートな表紙。
    ピンク、小さなハートマーク。
    中扉はサンリオ商品みたいなピンクのリボン♪
    図書館の保護カバーのせいで、裏表紙は見られないけど
    ピンクの可愛い模様がチラッと見えます。
    本当にキュート。
    だけどタイトルは『憤死』 すんごいギャップでこのギャップだけで笑えた。

    この作品で初めて「憤死」という言葉を知りました。

    「おとな」 「トイレの懺悔室」 「憤死」 「人生ゲーム」
    連作短編集。


    他の方のレビューで噂は聞いていましたが・・・
    『これ本当に綿矢りささん?!』と何度も
    表紙とタイトルを眺めました。

    一番はやはり「憤死」
    こういう佳穂みたいな子、クラスにいた!いたよ!


    なんか全体的に懐かしい昭和~って感じで
    自分の小学、中高・・・と思い出され
    私にとって、この作品自体が「人生ゲーム」仕立てで面白かったです。

    反対に軽いホラーテイストは「トイレの懺悔室」
    花子さんより怖かった。。。

    「人生ゲーム」は不思議な読み心地。
    自分も年齢を重ねるごとに感じている。
    「光陰矢のごとし」って、こういう事を言うのね・・・という感覚。
    未来と過去の量を比べてみると
    過去の方が多くなってきている・・・あきらめのような感覚。
    おたすけマンの存在が、ほっこりしました。


    「おとな」は幼い頃こういう経験していないと
    分からなないし、書けないよね・・・と思った。


    さくっと読めるし爽やかというのも、不思議で
    面白かったです(o^∀^)
    でも私は「ひらいて」みたいな綿矢作品が好きだな。

    作品書くごとに「解放」されて
    “出来上がっていく”綿矢さんが好き♪
    次回作がどうくるのか、楽しみだなと思わずにいられない。

    • まろんさん
      まっき~♪さん、おひさしぶりです!

      コメント欄に心配してお便りをくださって、ありがとうございました♪
      そちらにもお返事を書きましたが、あのあともだらだらと夏バテ気味で
      本はちょこちょこ読んでいたのに、レビューのほうはすっかりサボッてしまって。。。
      ムリのきかない歳になってきたんだなぁ、なんてしみじみ思う今日このごろです。

      綿矢りささん、初期の3作くらいを読んでからご無沙汰しちゃってるのですが
      まっき~♪さんをはじめ、尊敬するブクログ仲間さんが激賞してらっしゃるので
      そろそろ最近のものを読まなくちゃ!と思ってるところです。
      でも、エネルギー充填がじゅうぶんな時じゃないとついていけないかな?という気もしたりして。

      さあ、寝ましょう!と思って二階に上がると、夜なのに室温36℃だったりして
      愕然とする毎日ですが、まっき~♪さんもおからだ大切にしてくださいね(*'-')フフ♪
      2013/08/12
    • まっき~♪さん
      まろんさんへ

      お久しぶりです♪いえいえ、こちらこそです(。-人-。)
      夏バテ大丈夫ですか?今年は酷暑ですから・・・。
      天気の気温見ながら毎日ため息ついています(-_-;)
      ちょっと前までは寝不足でも、微熱でも平気!と感じていましたが・・・だんだん無理できなくなってきますよね。。。

      この「憤死」さくっと軽く読めますよ♪
      なんか色々と試したいことがあるのかな?と次回作が楽しみです。

      エネルギーフル充填して、涼しくなってから「読書の秋」が一番充実出来ますよね♪
      お体ご自愛なさってくださいね(*・▽・*)


      2013/08/13
  • 今までと一風変わったテイストの短編集。

    “小中学校時代の女友達が、自殺未遂をして入院していると噂に聞いたので、興味本位で見舞いに行くことにした。”

    表題作、のっけから不意打ちで、さらりと滲ませる毒にぎょっとする。
    憤死って過激な言葉だけど、ハートのあしらわれたピンクの可愛い表紙なのに。
    綿矢さんの、女視点でみる他の女の観察描写は、いつも指先やさりげない動作や視線の動きにも気を配っていて。普段無意識にある自分の中の毒を意識下に晒されて、ちょっと居たたまれなくなるときがあったりする。
    綿矢さんもそうだけど、作家さんと友だちになるって、心の中見透かされそうで勇気が必要かも(笑)。

    「トイレの懺悔室」「人生ゲーム」は、これまでの綿矢さんにはなかった挑戦作。
    他の方もレビューで書いているように、世にも奇妙な物語のような、肌が粟立つ感覚を覚える。
    あえてジャンル分けするとしたらホラーかなと思ったが、ぞっとするのに読後感は悪くなかった。

    • まっき~♪さん
      マリモさんへ

      こんばんはー(o^∀^)

      綿矢さんの「憤死」面白そうですね。

      >これまでの綿矢さんにはなかった挑戦作や世にも奇妙な物語のような

      というところが気になりますー。

      予約しているので早く届かないかなー、待ち遠しいです(o^∀^)
      マリモさんのレビューみたら、ますます楽しみです♪

      2013/04/08
    • マリモさん
      まっき~♪さん

      こんにちは!コメントをありがとうございます。
      綿矢さんの文章はすぅっと流れていくので、読んでいて気持ちいいんですよね。
      一度目はさっと読んで、もう一回読むと気付くこともあったりします。
      爆走ガールが出てくるのかと思ったら、この短編集はどれも第三者的視点で、淡々と観察するようなお話でした。

      もう予約してあるんですね!楽しみに待っていてください♪
      まっき~♪さんのレビューも楽しみにしています。
      2013/04/08
  • 表紙を開くと目に入るリボンのペーパー。
    紙もの好きにはたまらない。
    カバーをとると別の楽しみもある。

    このピンクのかわいらしい包装紙の柄は
    意外と綿矢さんのイメージにしっくりくる。
    (意外に、というのはわたしのなかで
    綿矢さんはかわいいイメージよりもきれいなイメージなので)

    プロローグのようにみえる「おとな」という作品に
    小さく驚き、読み返す。
    このまま一冊続いていくのかと思ったら
    まったく別の作品だった。

    どことなく推理小説っぽい。
    え、なに、どうなるの?と
    手に汗握るような感覚と似たようなものがあった。

    トイレの懺悔室なんて
    恐くなりました。
    (タイトルからして怖いけど)

  • どこにでも、意地悪な人はいる。

    年端もいかない少女に向けた興味本位の悪意、懺悔という形を取った恐ろしい告白と甘い餌で他者をコントロールする悪意、成金で自己陶酔の激しい不美人な同級生を観察し続ける悪意、人生ゲームに倣い、少年たちに将来陥る危機を予言する悪意。

    「世にも奇妙な物語」のように、どこか不気味で歪な短編集。

  • 短編集。
    「トイレの懺悔室」はゾッとしたし、「憤死」はこれぞ綿矢りさ!な女の子の話だし、なかなか面白かったです。短編なので読みやすいですし。
    「人生ゲーム」も私は好きでした。最後の方なんてちょっとグッと来てしまったし。
    でもやっぱり綿谷りさには性格のひんまがった女の子を沢山書いてほしいです。

  •  初・綿矢りさ。4つの連作短編集。冒頭の「おとな」を除いて、いずれの作品も小学校高学年〜中学校という時期のエピソードを大人になった主人公が振り返る形式で描かれる。人生において記憶に強く残っている人間関係やエピソードは誰にでもあるわけだが、その記憶の中の人物像と、それを回想している今の現実とのずれに焦点が当たっていて面白い。
     自分の思っている「他人の人物像」って、記憶の曖昧さと裏腹に「こういう人」という思い込みは強固だったりする。そして「憤死」のように、学生時代の個性的なキャラがさらにパワーアップしているなんてこともある。女性が主人公の「憤死」は、そういう意味で綿谷さんらしさ全開の悪意と皮肉に満ちた、それでいて嫌みじゃないむしろ爽快なストーリーで、これが彼女の真骨頂なんじゃないでしょうか。まあ、彼女自身の外見のアイドル性と作風のギャップにそのままマッチしてるし。
     一方で、男性が主人公の2作は、ホラー要素満載で、そのまま「世にも奇妙な物語」になりそう。「人生ゲーム」の世界観は結構好き。でももう一歩かな。

  • 2011年から2012年にかけて発表された四つの短編が収められている。
    最初の超短編「おとな」と「人生ゲーム」は初読。
    「トイレの懺悔室」と表題にもなっている「憤死」は文芸誌ですでに読んだものだ。

    「おとな」は小説というよりも作者自身の子ども時代の記憶に関するエッセイ風だ。

    「トイレの懺悔室」は綿矢さん初めてのホラー系作品。
    これは率直に言うとそれほど面白さを感じなかった。

    「憤死」は、以前雑誌で読んだ時は失望感を覚えた記憶があるのだが、
    あらためて読み直したら結構面白い。
    子ども時代から自分をお姫様と勝手に思っている友人とその後の再会。
    その友人は、毎度お馴染み綿矢りさ特有の勘違い精神分裂少女。
    そこでの友人の会話に対する表現。
    P94:様々な分野の自慢話を流暢に数珠つなぎして披露する彼女は、まるで自慢の露天商だった。
    この比喩はまさに綿矢節だ。

    「人生ゲーム」は、私の時代には一世を風靡した子どものボードゲームである「人生ゲーム」を題材にした、
    これもSFというかミニホラーというか、ちょっと変わった物語。

    四作品ともそれぞれ趣の異なった短編集。
    ところどころで、綿矢さん独特のオリジナリティ溢れる比喩と表現が楽しめる作品である。

  • 大学生のとき、知り合ったばかりの女の子が
    「ボニファティウス8世って、憤死したんだよ。怒って死ぬってすごくない!?」と興奮気味に言っていて、
    今も仲良い彼女に薦められて読みました。笑

    表題作の「憤死」は、「あー、こうゆう女の子たちいるだろうなぁ・・・程度の差はあれ」
    と思いながら読みました。
    人間の醜い心を少しユーモアを交えながら描写するのがうまいなぁ、といつも思う。

    「トイレの懺悔室」はちょっと怖くて、
    「人生ゲーム」も怖いんだけど、興味深かったです。

  • さすが!って叫びたくなる短編集。
    まず装丁。表紙がかわいい。まるっこいピンクの文字ででかでかとタイトル『憤死』。憤死ってあの世界史でやったやつ?どういうこと?て興味をもって1ページ、なんと中身は灰色!綺麗とは言い難い灰色の次にこれでもかと可愛くされた1枚。本の魅力はここにあるんだよなあ。

    **ネタバレ**
    ・おとな
    女流作家ならではの虚構と現実を曖昧にしてぞっとさせちゃう掌編。よくある感じの話ではあるものこのページ数でこんなに気持ち悪さを与えられるのはすごい。引き返すならいまだよ?って囁かれているかのような…。
    ・トイレの懺悔室
    ★5の原因。いや~これだけならホラーのアンソロジーに入れてもよさそうです。描写がじんわりしてリアルで怖い。匂いや湿気を感じそうになるほど。すごく続きが読みたいけれどここで切れてるからおもしろいというジレンマ。
    ・憤死
    可愛い。表題作だけあって綿矢りさっぽい。ふと笑みがこぼれます。
    ・人生ゲーム
    おお、最後がこれか。綺麗にまとめてる感じだけど生臭さは控えめで物足りない。7年付き合った彼氏と別れてすぐ結婚できるなんてうらやましい(そこじゃない)。人生ゲームやりたくなる!

  • おとな
    トイレの懺悔室
    憤死
    人生ゲーム


    装丁を見て、いつものような痛い女子のお話かと思っていたら、ホラーというかファンタジーというか、世にも奇妙な物語にありそうなお話でした。

    この中だったら、やっぱり憤死が一番好きです。
    女版スネ夫を冷静に見守る主人公。
    最初は復讐?と思ったけれど、いい具合に裏切られました。
    久しぶりに再会した佳穂の格好が痛々しいけれど、指摘できず、意図してのものなのだと気づいて行く様子とか、三階から飛び降りるシーンを想像するところ(しかも、ちゃんと着地する)とか。こんな風に、あんまりにも突き抜けられちゃうと、惹かれてしまう…のだろうか。

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