ママン愛人(ラマン)

著者 :
  • 河出書房新社
2.73
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本棚登録 : 62
感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309022017

作品紹介・あらすじ

京子の前に現れた、死んだ息子にそっくりな学生。彼女は夫に秘密で、彼と逢うようになるが…この恋は死の味がする。急逝した『ボディ・レンタル』の作家による遺作。

感想・レビュー・書評

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  • エディプスコンプレックス小説???っていうのかな??
    父親に対抗はしなかった息子…ってのだけど
    そりゃ現代社会舞台じゃ報われないわな……

  • 何となく、子どもを失い、同年代の子どもに面影をみて、好きになる、こんな話を読んだことがあるような気がする。
    背景が違うだけで、基本的な話は同じ。
    どこで読んだ、なんという本だったか…思い出せないけど。

  • 自殺した息子そっくりの生徒に恋する女の大学教授が睡眠薬と酒と若い男の肉体に溺れる表題作以外の2作も酒と睡眠薬で死にかける話や老婆の孤独死の話。筆者は死にたかったんだなとよく分かる。陰気臭い。

  •  一年以上ぶりに訪れた図書館でこの本に出会い、作者が昨年に亡くなっていると知ってショックを受けた一方、やっぱりな…と首肯してしまう気持ちがありました。
     この人の作品はすべて読んでいます。
     さほど苦労しないで読めたのが、「ボディ・レンタル」「首輪」「媚薬」「花々の墓標」本作品である「ママン愛人」でした。後の作品は、少しでもいいから精神医学をかじらなくては、一読しても上っ面をなでている感がしてなりませんでした。
     この人の作品は、まず彼女の生い立ちや生育背景を綴った「花々の墓標」を読んでから接することをおすすめします。

  • 初めて手にとった作家さんです。昨年急逝されたとのことで、それも驚きでした。ご自身の体験などが織り込まれての作品なのかと思うと納得のいく3作でした。母を愛してしまった息子の早すぎる死とその後の学生との出会い。苦しみの中で人間はどうなっていくのか。暗い話ですが、胸に響きました。他の作品も読んでみたいです。

  • 佐藤亜有子 「ママン愛人(ラマン)」読了。
    自殺した息子にそっくりの学生浩太を見つけて動転する女性教授「京子」息子は母親を愛し求め、かなえられずに自殺した。その空白を埋めるように京子は浩太に近づき、罪の意識にさいなまされて薬と酒に救いを求める。
    客観的には愚かな行為に思えて理解できないが、息子を失うというのは女性をここまで追い詰めるのだろうか・・
    作者は東大卒の芥川賞候補作家。2013年1月、睡眠薬とアルコールの
    同時摂取による急性薬物中毒のために急逝。

  • 亡くなった一人息子に似た大学生に恋をするちょっと嫌な感じのラブストーリーでしたが、急逝された著者の生い立ちを知るととても切ない気持ちになりました。アルコールと薬物依存の描写が生々しいです。

  • 『花々の墓標』以来、新作の発表が無かった佐藤亜有子の新作であり、遺作。
    随分と荒々しい文章を書くようになったな、というのが第一印象。
    先頃、文庫化された『東京大學殺人事件』や、デビュー作『ボディ・レンタル』などは、荒削りながら繊細でスタイリッシュな文体だったイメージがあるが、『ママン愛人』に関してはかなり荒々しい文体で衝動や欲望を描き出している。
    もっと色々な作品を読んでみたかった。亡くなったのは本当に残念だ。

  • 遺作と聞くと、気になるんです。でもタイトルは戴けないな、、、

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    「息子を失い、夫に支えられて生きる大学教師の京子。死んだ息子そっくりな学生に思いを告げられた彼女は、行き場のない究極の恋に身を引き裂かれる。急逝した『ボディ・レンタル』の作家による幻の遺作」

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