君の悲しみが美しいから僕は手紙を書いた

著者 :
  • 河出書房新社
3.77
  • (9)
  • (12)
  • (6)
  • (2)
  • (2)
本棚登録 : 293
感想 : 7
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309022727

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • ◆東日本大震災から三年。大切な人を失った若い人たちに、思想家・詩人である筆者は手紙を書いたーーしかし、この本は、すべての喪失(ロス)を抱える人・すべての喪失(ロス)を恐れる人のための本となっている。
    ◆悲しみには、どうしようもなく意味がある。悲しみには、悲しみを救う力がある。わたしの悲しみが誰かの悲しみを救い、誰かの悲しみがわたしの悲しみを救う。悲しみは言葉となって、時空を超え、喪失を抱えたわたしたちの内に寄り添うのだ。
    ◆石牟礼道子『苦海浄土』「名残の世」「花の文をーー寄る辺なき魂の祈り」マルクス・アウレリウス『自省録』宮崎かづゑ『長い道』ディケンズ『クリスマス・キャロル』

  • ☆信州大学附属図書館の所蔵はこちらです☆
    https://www-lib.shinshu-u.ac.jp/opc/recordID/catalog.bib/BB16573073

  • 2015/06/05了

  • この本から素敵な言葉を沢山貰った。

    ありがたい本です。

  • 人を失うこと。大切な人を失うことは、愛を知ること。そして、大切な人を失っても、本当はその人は亡くなってなんかいなくって、そばにいるよということ。
    そんなふうなメッセージをもらったような気がする。

  • 誰もが小説や詩、それらを誰もが書けるわけではないけれど、手紙を書くことはできる。
    そこが並列になって、初めて、ああそうだ、と納得した。
    たとえ拙くても、ことばを届けることができる。届けたい気持ちを、ことばにすることができる。
    翻って、わたしたちは、それが手紙のかたちでなくても、受け取ることもできるのだ。
    届き、届けられることばがある、と思えることはとても心強い。
    どうか、深い悲しみのうちにある人に、必要なことばが届きますように。
    とりあえず、ディケンズを読んでみよう。

全7件中 1 - 7件を表示

著者プロフィール

1968年新潟県生まれ。批評家、随筆家。 慶應義塾大学文学部仏文科卒業。2007年「越知保夫とその時代 求道の文学」にて第14回三田文学新人賞評論部門当選、2016年『叡知の詩学 小林秀雄と井筒俊彦』(慶應義塾大学出版会)にて第2回西脇順三郎学術賞受賞、2018年『詩集 見えない涙』(亜紀書房)にて第33回詩歌文学館賞詩部門受賞、『小林秀雄 美しい花』(文藝春秋)にて第16回角川財団学芸賞、2019年に第16回蓮如賞受賞。
近著に、『ひとりだと感じたときあなたは探していた言葉に出会う』(亜紀書房)、『霧の彼方 須賀敦子』(集英社)、『光であることば』(小学館)、『藍色の福音』(講談社)、『読み終わらない本』(KADOKAWA)など。

「2023年 『詩集 ことばのきせき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

若松英輔の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×