テロルの伝説:桐山襲烈伝

著者 :
  • 河出書房新社
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感想 : 3
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  • Amazon.co.jp ・本 (457ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309024691

感想・レビュー・書評

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  • 2018/3/13購入

  • 学生時代に小笠原賢二がひたすら団塊世代の作家を語る授業を選択していたが、その中で最も印象深かったのが桐山襲であった。初の評伝で分厚く、値段も高いが即購入。

  •  著者がはじめに述べている通り批評というよりは桐山襲という作家・作品の紹介書といった感じ。デビューから十年に満たず夭折した作家の全作品(ほぼ絶版)が引用長めで紹介されている。パルチザン伝説や風のクロニクルなどは既読で、書簡体で書かれた前者、過去のエピソードが戯曲で書かれた後者などテーマ選びだけでなく書き方にこだわる姿勢が面白い作家だと思っていたけど本書を読んでその姿勢は全作通じて一貫されていたことを知れて良かったです。全部ほしい。あとどうでもいいけど「夥しい」ってよく使う作家だなと。やたら目についた。
     また巻末には単行本初収録となる「プレセンテ」という作品が収められています。前半はゴーゴリの「鼻」みたいな話で後半は映画「ファイトクラブ」みたいな感じでしょうか。少し不思議な小説でしたが面白かったです。

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著者プロフィール

1961年長崎県長崎市生まれ。文芸批評家、作家、フランス語圏文学研究者。立教大学大学院特任教授。主な著書に『じゃがたら』『渋さ知らズ』『フランス暴動 移民法とラップ・フランセ』『泥海』『ザ・ブルーハーツ ドブネズミの伝説』(いずれも河出書房新社)、『フットボール都市論 スタジアムの文化闘争』(青土社)、『サッカーと人種差別』(文春新書)などがある。

「2022年 『魂の声をあげる 現代史としてのラップ・フランセ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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