きみの言い訳は最高の芸術

著者 :
  • 河出書房新社
3.62
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本棚登録 : 510
レビュー : 34
  • Amazon.co.jp ・本 (160ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309025124

感想・レビュー・書評

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  • 最果タヒさんの詩集は読んできたのですが、エッセイに接するのは初めてです。なんだか、生きていていいんだ、と思えました。最近の自分の性格の悪さに自己嫌悪に陥っているのですが、タヒさんのひりひりする言葉にほっとしました。タヒさんの言葉は真摯です。冷たいようで、優しさも感じます。そして潔いです。強いな。わたしもそんな強さを持ちたいです。詩集とエッセイと読んだので、小説も読んでいきたいです。

  • 普通ではなくて、表に笑顔で友達、心には常に孤独な少女は、私なんて居なくても同じでしょう!!羽根まで作り物で地面へ墜落し白赤黒。それでも、そんなことない!!とたった1人泣いて怒鳴ったあの声をあの子を、私は何て呼ぶのかすら解らなかった。愛を知らない孤独な未完成品だった。それでも友達は居なくてもロックがあったし。血糊を好む上辺だけのお友達は腕から血が流れていようが私が死のうが、ごきげんよう。頭振りすぎて失神しても医務室に友達は来なくても、そういうもんか、と私はアイスを食べる。アイスは美味い。冷たいが私の孤独を温めてくれる。なんて言い訳。でも精一杯の強がり。

  • 主に筆者がブログに書いていた文章をまとめたエッセイ本。

    彼女にとって「文章」は発表を前提に書くものだったらしく、つまり彼女の書く文章はすべて作品なのだった。
    思考がダイレクトに伝わってくる力のある文章ばかりなので、読むためにも気力がいる。
    それは普段誰も言葉にしてくれない、見ない振りをしている部分に彼女がスポットを当てているため、自分の心と向き合うことを余儀なくされるからなのかもしれない。
    彼女は望んでいないのだろうけど、私はすごく共感した。

  • エッセイっていうジャンルは、さくらももこさんのエッセイしか読んだことがなかったので、日常の出来事を著者それぞれの切り口で書いてあるものだと思っていた。だから、この本は最初からわりと面食らった。
    最果タヒさんが、何をしたかは全く書いていない。最果さんの頭の中でその時々で思ったことを覗き見しているようなエッセイ。
    頭の中で色々考えてて、なんか我ながらいいこと考えてるな、って思う瞬間あると思うんですけど、それを目の当たりにしている感じ。

    大人になって色々考えて、考えても他人がわからなくて、上手く行かせるために迎合しようと自分の気持ちを抑えたり、苦しい思いをなかったことにしようとするシーンが私の人生でよくあるんですけど、そのままでいいんだなと思えました。
    嫌なら嫌でいい。

    生きてますし。

    そんな風に思えました。感謝。たまに手に取る本になります。

    詩も読んでみたい。

  • 読むのにエネルギーのいるエッセイだなって思った。何故、こんなにエネルギーがいるんだろうと考えると、1つの文が長いから、句点に辿り着くまでに何を話しているのか分からなくなってしまう。俺の読解力や感性の問題もあるのかもしれないけれど。

    とても「感性度」の高い文章で、例えばこれは、土曜日の深夜2時くらいに読んだ時、心の柔らかい場所を刺激して、自分だけの感性がジンワリと滲み出てくるんだろうなと思った。

    詩とエッセイとの狭間にある本だなと感じた。いつも目に届くところに置いておいて、夜の静かな時間に読見返してみたくなる本だった。

  • なんか私には合わなかった…。
    声高すぎて、最終的には怖くなってきた。

  • 2017年の読み納め。
    最果タヒさんが頭の中で考えていることをそのまま文章にしたという印象。
    こんなに鋭い感性で物事を捉えて言葉にし文字に起こせるなんて羨ましいと思う。
    印象に残ったのは
    『きみが友達との楽しい時間のために、ひねり出した悪意について。』
    『最強ですから最強です。』
    『リアリティ輪廻転生』
    『ノスタルジック満腹』
    個人的にこの人の文章を読むとき
    「あー、いい言葉だなー」
    としみじみ感動することより
    「わかるなー、飾らず言うとそうだよなー」
    とニヤつきながら頷くことのほうが多い。
    それがいい。
    言われたら、わかるわかる!となることを絶妙な表現で文章化する。それがこの著者の好きなところ。

    『夜空はいつでも最高密度の青色だ。』
    年始の間に映画観よう

  • 日常の背景に溶け込んでいるようなとりとめもないことを愛おしく思わせてくれる文章。退屈や平凡から抜け出そうとしたり、「自分は他の人とは違う」というありきたりな見栄を、まぁまぁ、と、慰めてくれてるような気がした。至極個人的で稚拙な感想を持つことをちゃんと許してくれているようで、なんだかやさしい本だなと思った。

  • 最果さんの作品をあまり読んだことがないからかもしれませんが、詩のイメージよりも柔らかい性格の人だと思った。
    「わかってもらえないことや、わかってあげられないことが、ちゃんと心地よいままでいたい。」はすっごくわかる。

  • これエッセイってかブログ掲載の文章+αだったのか・・・。
    なんか…宇多田ヒカル聴いて、椎茸とナスが嫌いで、将棋の羽生師匠が好きで、ロザン(芸人)のローカル番組も好きで、アイスクリームも好きで…って、わりと普通の人間なんだな最果タヒ先生…。

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著者プロフィール

最果タヒ(Tahi Saihate)
1986年、神戸市生まれ。2008年、『グッドモーニング』で中原中也賞を受賞。2015年、『死んでしまう系のぼくらに』で現代詩花椿賞を受賞。詩集に『空が分裂する』『夜空はいつでも最高密度の青色だ』『愛の縫い目はここ』、小説に『星か獣になる季節』『かわいいだけじゃない私たちの、かわいいだけの平凡。』『渦森今日子は宇宙に期待しない。』『少女ABCDEFGHIJKLMN』『十代に共感する奴はみんな噓つき』、エッセイに『きみの言い訳は最高の芸術』、対談集に『ことばの恐竜』がある。最新詩集に、2018年9月刊行の『天国と、とてつもない暇』。

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