日航123便墜落の新事実 目撃証言から真相に迫る

著者 :
  • 河出書房新社
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本棚登録 : 340
レビュー : 52
  • Amazon.co.jp ・本 (205ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784309025940

作品紹介・あらすじ

日航機123便墜落事故原因に迫る新事実!
この事故は「事件」だったのか!?

1985年8月12日。日航ジャンボ機123便は、なぜ御巣鷹の尾根に墜落しなければならなかったのか──。

「この出来事を風化させてはならない。」三十三回忌を前に、その情熱が生んだ、真相究明に一石を投じる渾身のノンフィクション!

当時、生存者の一人である日航客室乗務員落合由美さんの同僚であった著者は、この「事故」に今なお疑問を抱き、数々の目撃者の証言をもとに真相に迫っていく。
前著からさらに探査の精度が深まり、頁をめくるごとに次々と新事実が明らかになっていく迫真の展開力で一気読み必至!

感想・レビュー・書評

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  • 今まで何の疑いもなく信じていた事故原因や当時の救助状況などに対して、なんと自分は薄っぺらな情報を鵜呑みにしていたのか、心の奥底がかき乱されました。
    世界最大の犠牲者を出した日航123便墜落事故。当時のことはよく覚えています。墜落現場からも離れており、事故に逢ってしまった方々とも何の関わりのない、ただの中学生だったわたしにも、その事故のニュースは衝撃的で悲しいものでした。
    ヘリで救助された女の子の様子。飛行機の中で残した家族への言葉を書き記した震える文字。最後まで乗客を守るために仕事を全うした乗務員たち。飛行機の残骸が散らばる御巣鷹の尾根。
    どうしてこんなことになってしまったのだろう。

    元日本航空客室乗務員の青山透子さんは、最期までスチュワーデスとしてのプライドをもって仕事を全うした先輩方のために、あの日の真実へ辿り着こうとされています。どうして死ななければいけなかったのか。永遠に答えの出ない問いがどれだけ辛いことか……先日、そんなことを考えていたことが蘇ってきました。

    内容はとても衝撃的でした。当時の首相の態度をはじめ、自衛隊や米軍そしてメディアの対応など。何かがおかしい。何かを隠蔽しようとしている。本当はもっと沢山の命が助かったのではないだろうか。これは決して事故ではない、事件だ。そう思えてきます。もちろん、これが本当に真実なのか、それはわたしにはわかりません。けれど、この本には青山さんの執念と青山さんの見つけた真実があることは確かです。
    真実は必ず存在して、たった1つしかないはずで、その真実を知る人が本当は必ずいるのです。それが表に出てこない理由の陰には、大きな力が働いているのではないか。青山さんは目撃証言を集めた結果から、衝撃的な事実へと迫っていきます。沢山の目撃証言をコツコツと集められ、内容を精査し、事実を積み重ねていきます。事実を突き止めていくと、そこには亡くなった方々の無念、残された方々の悲しみ、乗客を救うために望みを捨てずに行動したであろう機長をはじめ乗務員たちの責任感。そんな心揺さぶられる感情が、わたしには見えてきて、何度も涙が出てしまいました。

    この事件の真実を語ってほしい。それが亡くなった人々への償いになり、そして残された人々への未来へと繋がる……そう思えるのです。

  • 死者540名という史上最悪の航空機事故。あれから30数年が経過しても未だに事故原因について多くの疑問が残されている。著者はこの事故で亡くなったCA達の後輩にあたるJALの元CA。釈然としない事故原因に人生をかけて当時の様々な事柄を調べ上げている。真実の事故原因は凄まじいです。事故原因について、この様な噂は囁かれていたが聞き取り調査や証拠を集めて理論的に説明されていて、やはりこれが真実であったと認識します。

  • 客室乗務員(キャビンアテンダント)だった著者が
    JAL123の墜落で 何か違和感を感じたことを、
    コツコツ積み重ねて、書き上げた作品。
    事故ではなく事件であるとしながら、
    著者の目線の素直さと同じ職場で働いたものの
    仲間を悼む立ち場で、書かれていることが、
    なんとも言えず、心の温かさに触れる気もした。

    「後部圧力隔壁修理ミス」という事故原因が
    どうも、不具合の多いことがありすぎる。
    なぜ、墜落した現場が、なかなか特定できなかったのか?
    そして、救助がなぜおくれたのか?
    炭化した黒こげ死体は、何を意味するのか?
    JAL123を追尾していた 
    ファントム2機はどんな役割をしたのか?

    それを、そのとき首相だった 中曽根の動向
    運輸大臣だった山下徳夫運輸大臣の経験とインタビュー
    など、日本をめぐる大きな視点で、
    明らかにしようとしている。
    33年もたって、未だにくすぶり続けている事故は、
    実際は 事件だった可能性があるので、
    それをもっと明らかにせよ 
    というメッセージは当然のことだ。

  • 読めば読むほどそうとしか思えなくなる恐ろしい本…。
    著者は元日航スチュワーデス(当時)で、日航機墜落事故の原因が公式発表にあった圧力隔壁の破壊によるものではないと考えている。
    自分の立場から想像できる現場の状況や、目撃証言、遺族から聞いた当時の日航職員や政府関係者とのやり取りなどを総合して、各分野の専門家にもあらゆる話を聞いている。
    特に、事故で亡くなったスチュワーデスが一緒に仕事をしていた先輩だったこと、事故に遭った便には自分も何度も勤務したことなどから、全くの第三者があれこれ語るよりずっと重みがあったし、真の原因は何なのか?と追及する気持ちも行動力も理にかなっていた感じがする。

    正直言って私はこの本を読んで『ああ、きっとこの本に書いてある通りなんだろうな』と思ってしまったけど、多分これはある側面であって、ここに書かれていたことを否定する意見や見解は山ほどあるのだろうとは思う。
    いずれにしても私なんかが、きっとこうなんだ!と断定することは出来ないけど、妙に納得してしまうような内容が書かれていた。
    何故救助が遅れたか、何故前方に座っていた人達の遺体は焼けた上に炭化まで進んでいたか、墜落現場が特定できないと発表を引き伸ばしたのは何故なのか…など、書かれていたことが本当ならば恐ろしい事この上ない。

    ある日航職員の話として
    『原因は私達が死んだずっとずっと後にいつかはわかることだから』
    というのが書かれていて余計に信憑性が高いと思ってしまった。

    知らぬが仏という言葉があるけれど、それは当事者に通用しない。私は今までそちら側の立場になったことがないから呑気にしていられるけど、将来そちら側に立つ場面がもしあるとしたらどうなってしまうのだろう?
    情報を隠し捏造する組織に立ち向かっていけるのだろうか?と考えてしまった。
    私達が死んだずっと後に原因を明らかにして何の意味があるんだろう。
    亡くなった人は戻っては来ないけれど、自分達がどうして恐怖の末に死ななければならなかったのか、遺族の思う自分の家族や大切な人が奪われた理由をせめて明らかにして、安らかに眠らせてあげたい気がする。

  • 日航123便墜落の新事実 青山秀子 河出書房新社

    青山さんはその後東大に人学して博士になる
    出版物としては
    日航123便 あの日の記憶 天空の星たちへ
    日航123便 墜落の新事実 
    日航123便 疑惑の始まり
    日航123便 遺物は真相を語る
    その他記事多数
    青山さんの人生をここまでのめり込ませた
    虚しく悲しい真実に
    私も少なからずやり場のない義憤を覚える
    多くの目撃情報を分析すれば
    少なくとも自衛隊や米軍にとって
    あらゆる権力を動員して多くの犠牲を払ってでも
    隠し通したい
    何かがあることだけは確かだとわかる
    隠蔽を命じた奴らは兎も角
    墜落後に生きながら見捨てられ殺された人々だけでなく
    現場で隠蔽工作をさせられた自衛隊員の人生も
    苦しいものになったに違いない
    いずれボイスレコーダが公表されれば
    内部告発も起こり多くのことが判明するだろう
    人間社会を豊かにする手段であるはずの組織が
    独り歩きして主権者たる者から信頼関係を吸い取り
    競争原理に突き落としている現実の怖さ
    その推進者と成り下がった官僚支配も哀れですらある
    この底なし沼から這い上がるにはどうすれば良いのか?
    答えは単純明快である
    個々が自らの中心でそれぞれの環境を俯瞰することで
    客観的に広くを見渡せば自ずと答えが見えてくるし
    それだけで切磋琢磨の関係を取り戻して
    追い込まれてきた虚像を消し去ることができる

  • 1985年8月群馬県上野村御巣鷹の尾根に墜落した日航123便について当時の同僚CAが不審に思って、様々な目撃証言や手記、資料をもとに、原因が世間一般に言われている圧力隔壁修理ミスとは違う可能性について検証した本。

  • 大体他の本で読んだ内容ばかりでした。
    当時の幕僚長は否定してるけど、現役機長の多くがフライト中かなりの頻度で自衛隊機に仮想敵にされて追跡された経験を持つという証言は、さもありなんという感じだな…。いろいろと怖いのでもう飛行機には乗りません!

    著者が元日航客室乗務員の方ということで、調査の仕方も書き方も、ルポとしては物足りない。新事実のための告発が目的なのか、犠牲者の鎮魂がしたいのか、先輩乗務員を褒め称えたいのか、主題がハッキリしないのが物足りなさの理由かも。文章も突然尊敬語入って来たりするので、「される」とか出てくると尊敬なのか使役なのか受け身なのか分からなかったりして読みにくいっちゃ読みにくい、、、著者の熱い思いは伝わったけども。

  • 恐るべき内容。

    あの事故には、今もなお不可解な点が多い。
    そのことだけは確かである。
    改めてその心証を強くした。
    読書人諸兄、まずは、一読を薦めたい。

    ( ※ 筆致に関しては、正直、少々難ありと感じるところはある。文章は、校正を入れたくなる箇所が多々ある。また、論旨の飛躍と感じるところも幾つかある。
    ただ、青山氏は、本職のルポライターやノンフィクション作家ではない。そして、マスコミ正規軍のように組織力、時間と物量で取材を押し進めることの適わない立場にある。
     青山氏は、事実の小さな断片、時に頼りなげに思える証言を地道にひろい集めてきた。それは、小さな石くれや砂粒を集め、かき集める如くである。伝統的なノンフィクションの筆致や論理展開とは少々異なる印象を感じさせるのは、そのためかと思う。
    だが、それでもなお、本書が示唆する真実の可能性は重大である。本書が突きつけるものを、読者自身で受け止めて、判断して欲しい。) 

  • 政府や情報を信じてはいけない。自分で考え、見たもの、聞いたこと、多角的な情報をもってから判断をするべき。
    そして、いざというときには自分の判断で動けるように訓練をしておかねば、有事のときには名もない死傷者の一部に含まれてしまう。

  • 日航機行方不明の第一報をいつどこで聞いたか今でもはっきり覚えている。
    当時、群馬出身の知人が友人(警察官)から聞いた事故現場の話だとか、その後の報道やこの事故をもとにした小説やドラマから感じた底しれぬ恐怖や不安感。
    あの時、テレビは本当のことを伝えていたんだろうか?
    「何かの事情で」飛行ルートを外れた123便を目撃したり123便を追う「飛行体」の「音」や「気配」…
    …ひょっとして?それを見ていたのは私だったかもしれない。背筋がぞっとした。

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著者プロフィール

青山透子(あおやま とうこ)
元日本航空国際線客室乗務員。国内線時代に事故機のクルーと同じグループで乗務。その後、官公庁、各種企業等の接遇教育に携わり、専門学校、大学講師として活動。東京大学大学院博士課程修了、博士号取得。

「2018年 『日航123便墜落 遺物は真相を語る』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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